Solaris のシステム管理 (基本編)

x86: クラッシュダンプを強制してシステムをリブートする

場合によっては、トラブルシューティングの目的でクラッシュダンプを強制実行し、システムをリブートする必要があります。デフォルトでは、savecore 機能を使用できます。

システムのクラッシュダンプについては、『Solaris のシステム管理 (上級編)』の第 17 章「システムクラッシュ情報の管理 (手順)」を参照してください。

Procedurex86: クラッシュダンプを強制してシステムをリブートする方法

reboot -d コマンドまたは halt -d コマンドを使用できない場合は、カーネルデバッガ kmdb を使用してクラッシュダンプを強制的に実行できます。次の手順を実行するには、ブート時または mdb -k コマンド経由でカーネルデバッガが読み込まれている必要があります。


注 –

カーネルデバッガ (kmdb) にアクセスするにはテキストモードでなければなりません。したがって、まずウィンドウシステムを終了してください。


  1. カーネルデバッガにアクセスします。

    デバッガにアクセスするための方法は、システムへのアクセスに使用するコンソールのタイプによって異なります。

    • ローカル接続されているキーボードを使用している場合は、F1–A を押します。

    • シリアルコンソールを使用している場合は、そのシリアルコンソールタイプに適した方法で ブレークを送信します。

    kmdb プロンプトが表示されます。

  2. クラッシュを強制実行するために、systemdump マクロを使用します。


    [0]> $<systemdump
    

    パニックメッセージが表示され、クラッシュダンプが保存され、システムがリブートします。

  3. コンソールログインプロンプトでログインして、システムがリブートされていることを確認します。


例 14–6 x86: halt -d コマンドを使用してシステムのクラッシュダンプとリブートを強制実行する

この例は、halt -d コマンドと boot コマンドを使って、x86 システム neptune のクラッシュダンプとリブートを強制実行する方法を示しています。システムのクラッシュダンプを強制するには、この方法を使用してください。このあとに、システムを手動でリブートします。


# halt -d
4ay 30 15:35:15 wacked.Central.Sun.COM halt: halted by user

panic[cpu0]/thread=ffffffff83246ec0: forced crash dump initiated at user request

fffffe80006bbd60 genunix:kadmin+4c1 ()
fffffe80006bbec0 genunix:uadmin+93 ()
fffffe80006bbf10 unix:sys_syscall32+101 ()

syncing file systems... done
dumping to /dev/dsk/c1t0d0s1, offset 107675648, content: kernel
NOTICE: adpu320: bus reset
100% done: 38438 pages dumped, compression ratio 4.29, dump succeeded

Welcome to kmdb
Loaded modules: [ audiosup crypto ufs unix krtld s1394 sppp nca uhci lofs 
genunix ip usba specfs nfs md random sctp ]
[0]> 
kmdb: Do you really want to reboot? (y/n) y