iSCSI ブート機能を使用すると、遠隔地 (ストレージディスクアレイなど) からネットワーク経由でオペレーティングシステムを初期化できます。iSCSI ブートは、SPARC と x86 の両方のシステムからのブートをサポートしています。通常、iSCSI ブートはイニシエータまたはディスクレスクライアントにロードされます。ハードディスクはネットワークに接続された SCSI ターゲット上に存在します。この機能では標準の Ethernet ベースのインフラストラクチャが使用されるため、データ、ストレージ、およびネットワークトラフィックを標準のネットワークに集約できます。
iSCSI ブートを使用した SPARC システムのネットワークブートは、通常の SPARC ネットワークブートと次の点で異なります。
iSCSi ブートプロセスは、ネットワークブートとローカルディスクからのブートを組み合わせたプロセスである。
Oracle Solaris OS は、ネットワーク経由ではなくローカルディスクからブートする。
iSCSI ブートを使用した x86 システムのネットワーク経由でのブートは、通常の x86 ネットワークブートと次の点で異なります。
GRUB ベースのネットワークブートには、PXE クライアント用に構成された DHCP サーバーが必要だが、iSCSI ブートには不要である。ただし、iSCSI ブートで DHCP サーバーを使用することも可能である。
PXE ブートにはミニルートまたは RAM ディスクのイメージを提供するブートサーバーが必要であるが、iSCSI ブートには不要である。詳細は、「x86: GRUB ベースのブートをネットワークから実行する方法」を参照してください。
このリリースで利用可能な iSCSI ブート機能の使用方法については、http://wikis.sun.com/display/OpenSolarisInfo/iSCSI+Boot+for+OpenSolaris+User%27s+Guide を参照してください。