Solaris のシステム管理 (上級編)

crontab ファイルの削除

デフォルトでは、rm コマンドを使用して誤って crontab ファイルを削除してしまうことがないように、crontab ファイルは保護されています。crontab ファイルを削除する場合は、rm コマンドではなく crontab -r コマンドを使用してください。

デフォルトでは、crontab -r コマンドは自分自身の crontab ファイルを削除します。

このコマンドを使用するために、/var/spool/cron/crontabs ディレクトリ (crontab ファイルが入っている) に移動する必要はありません。

Procedurecrontab ファイルを削除する方法

始める前に

root または他のユーザーの crontab ファイルを削除するには、スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。役割には、認証と特権コマンドが含まれます。

自分の crontab ファイルを削除するには、スーパーユーザーまたは同等の役割になる必要はありません。

  1. 次のように入力して、crontab ファイルを削除します。


    $ crontab -r [username]

    username は、crontab ファイルを削除するユーザーのアカウント名を指定します。他のユーザーの crontab ファイルを削除するには、スーパーユーザーの権限が必要です。


    注意 – 注意 –

    誤ってオプションを指定しないで crontab コマンドを入力した場合は、使用しているエディタの中断文字を入力してください。この文字を入力すると、変更結果を保存せずに crontab コマンドを終了できます。この場合に変更結果を保存してファイルを終了すると、既存の crontab ファイルが空のファイルで上書きされます。


  2. crontab ファイルが削除されたことを確認します。


    # ls /var/spool/cron/crontabs
    

例 8–5 crontab ファイルを削除する

次の例では、ユーザー smith crontab -r コマンドを使用して自分の crontab ファイルを削除します。


$ ls /var/spool/cron/crontabs
adm     jones     lp     root    smith    sys     uucp
$ crontab -r
$ ls /var/spool/cron/crontabs
adm     jones     lp     root    sys    uucp