Solaris のシステム管理 (上級編)

Procedureシステムテーブルの状態をチェックする方法 (sar -v)

  1. sar -v コマンドを使用すると、プロセステーブル、i ノードテーブル、ファイルテーブル、および共有メモリーレコードテーブルの状態が表示されます。


    $ sar -v
    00:00:00  proc-sz    ov  inod-sz    ov  file-sz    ov   lock-sz
    01:00:00   43/922     0 2984/4236    0  322/322     0    0/0   

例 13–15 システムテーブルの状態をチェックする (sar -v)

次の例は、sar -v コマンドからの一部省略した出力を示します。この例は、すべてのテーブルに十分なサイズがあり、オーバーフローは発生しないことを示します。これらのテーブルには、いずれも物理メモリーの容量に基づいて領域が動的に割り当てられます。


$ sar -v

SunOS balmyday 5.10 s10_51 sun4u    03/18/2004

00:00:04  proc-sz    ov  inod-sz    ov  file-sz    ov   lock-sz
01:00:00   69/8010    0 3476/34703    0    0/0       0    0/0   
02:00:01   69/8010    0 3476/34703    0    0/0       0    0/0   
03:00:00   69/8010    0 3476/34703    0    0/0       0    0/0   
04:00:00   69/8010    0 3494/34703    0    0/0       0    0/0   
05:00:00   69/8010    0 3494/34703    0    0/0       0    0/0   
06:00:00   69/8010    0 3494/34703    0    0/0       0    0/0   
07:00:00   69/8010    0 3494/34703    0    0/0       0    0/0   
08:00:00   69/8010    0 3494/34703    0    0/0       0    0/0   
08:20:00   69/8010    0 3494/34703    0    0/0       0    0/0   
08:40:01   69/8010    0 3494/34703    0    0/0       0    0/0   
09:00:00   69/8010    0 3494/34703    0    0/0       0    0/0   
09:20:00   69/8010    0 3494/34703    0    0/0       0    0/0   
09:40:00   74/8010    0 3494/34703    0    0/0       0    0/0   
10:00:00   75/8010    0 4918/34703    0    0/0       0    0/0   
10:20:00   72/8010    0 4918/34703    0    0/0       0    0/0   
10:40:00   71/8010    0 5018/34703    0    0/0       0    0/0   
11:00:00   77/8010    0 5018/34703    0    0/0       0    0/0  

次の表に -v オプションからの出力について説明します。

フィールド名 

説明 

proc-sz

現在カーネル内で使用されているか割り当てられている、プロセスエントリ (proc 構造体) の数。

inod-sz

メモリー内の合計 i ノード数とカーネル内で割り当て済みの最大 i ノード数の比。これは厳密な上限ではありません。ここからオーバーフローすることもあります。 

file-sz

開いているシステムファイルテーブルのサイズ。ファイルテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示されます。

ov

各テーブルのサンプルポイント間で発生しているオーバーフロー。  

lock-sz

現在カーネル内で使用されているか割り当てられている、共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示されます。