コンピュータの稼働中は、各種のシステム動作を追跡するためにオペレーティングシステムのカウンタが増分されます。
追跡されるシステム動作は次のとおりです。
中央処理装置 (CPU) の使用状況
バッファーの使用状況
ディスクとテープの入出力 (I/O) 動作
端末デバイスの動作
システムコールの動作
コンテキスト切替え
ファイルアクセス
待ち行列の動作
カーネルテーブル
プロセス間通信
ページング
空きメモリーとスワップ空間
カーネルメモリー割リ当て (KMA)
Oracle Solaris ソフトウェアには、システムパフォーマンスを追跡できるように複数のツールが提供されています。次のような監視ツールがあります。
表 11–3 パフォーマンス監視ツール
コマンド |
説明 |
詳細 |
---|---|---|
cpustat と cputrack コマンド |
CPU パフォーマンスカウンタを使用し、システムのパフォーマンスまたはプロセスを監視する | |
netstat コマンドと nfsstat コマンド |
ネットワークパフォーマンスについての情報を表示する | |
ps コマンドと prstat コマンド |
活動中のコマンドについての情報を表示する | |
sar コマンドと sadc コマンド |
システム動作データを収集および報告する | |
Sun Enterprise SyMON |
Sun のエンタープライズレベルのシステム上で、システム動作データを収集する |
『Sun Enterprise SyMON 2.0.1 Software User's Guide』 |
swap コマンド |
ユーザーのシステムで利用可能なスワップ領域についての情報を表示する | |
vmstat コマンドと iostat コマンド |
システム動作データの要約。仮想メモリーの統計、ディスクの使用率、CPU の動作など | |
cputrack コマンドと cpustat コマンド |
マイクロプロセッサが提供するハードウェアパフォーマンスカウンタ機能へのアクセスを支援する |
cputrack(1) および cpustat(1M) のマニュアルページ |
kstat コマンドと mpstat コマンド |
システムで使用可能なカーネル統計 (kstats) を検査し、コマンド行で指定された基準に一致する統計を報告する。mpstat コマンドは、プロセッサ統計を表形式で報告する |
kstat(1M) および mpstat(1M) のマニュアルページ |