appcert ユーティリティーで調査しているオブジェクトファイルがライブラリに依存する場合、このような依存関係をオブジェクトに記録しておく必要があります。このような依存関係をオブジェクトに記録するには、コードをコンパイルするときに、コンパイラの -l スイッチを使用します。オブジェクトファイルがほかの共有ライブラリに依存する場合、appcert ユーティリティーを実行するときに、このような共有ライブラリには LD_LIBRARY_PATH または RPATH 経由でアクセスできる必要があります。
マシンが 64 ビットの Solaris カーネルを実行していなければ、appcert ユーティリティーは 64 ビットアプリケーションを確認できません。Solaris では 64 ビットの静的ライブラリが提供されていないため、appcert は 64 ビットアプリケーションの静的リンクを確認しません。
appcert は次のことを確認できません。
完全または部分的に静的にリンクされているオブジェクトファイル。完全に静的にリンクされているオブジェクトは「unstable (安定していない)」と報告される
実行権が設定されていない実行可能ファイル。appcert ユーティリティーはこのような実行可能ファイルをスキップする。実行権が設定されていない共有オブジェクトは通常どおりに確認する
ユーザー ID が root に設定されているオブジェクトファイル
ELF 以外の実行可能ファイル (シェルスクリプトなど)
C 言語以外の言語の Solaris インタフェース。コードは C 言語である必要はないが、Solaris ライブラリへの呼び出しは C 言語を使う必要がある