Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 インストールガイド

resync の使用

resync サブコマンドを使用して既存のユーザーで配備をブートストラップできます。このコマンドは、管理者が指定したマッチングルールを使用して、次を実行します。


注 –

ユーザーのリンクと同期の詳細については、第 3 章「製品の理解」を参照してください。


既存のユーザーを再同期してディレクトリに事前に生成するには、端末ウィンドウ (またはコマンドウィンドウ) を開いて次のように idsync resync コマンドを入力します。

idsync resync [-D bind-DN] -w bind-password | - 
[-h Configuration Directory-hostname] [-p Configuration Directory-port-no] 
[-s rootsuffix] -q configuration_password [-Z] [-P cert-db-path] 
[-m secmod-db-path] [-n] [-f xml filename for linking] [-k] [-a ldap-filter] 
[-l sul-to-sync] [-o Sun | Windows] [-c] [-x] 
[-u][-i ALL_USERS | NEW_USERS | NEW_LINKED_USERS]

次に例を示します。

idsync resync -w admin password -q configuration_password

「resync の使用」では、resync に固有の引数について説明します。

表 A–8 idsync resync の使用

引数 

意味

-f filename

Identity Synchronization for Windows によって提供される指定された XML 設定ファイルの 1 つを使用して、リンクされていないユーザーエントリ間にリンクを作成します (付録 B 「Identity Synchronization for Windows LinkUsers XML ドキュメントの例」を参照)。

-k

リンクしていないユーザー間にリンクを作成するだけです (ユーザーを作成したり、既存のユーザーを変更したりすることはない)。 

-a ldap-filter

同期するエントリを制限するための LDAP フィルタを指定します。フィルタは、再同期動作のソースに適用されます。たとえば、idsync resync -o Sun -a "uid=*" を指定すると、uid 属性を持つすべての Directory Server ユーザーが Active Directory と同期します。

-l sul-to-sync

再同期する個別の同期ユーザーリスト (SUL) を指定します。 

: 複数の SUL ID を指定して複数の SUL を再同期できます。SUL ID を指定しない場合は、使用している SUL のすべてが再同期されます。

-o (Sun | Windows)

再同期動作のソースを指定します。 

  • Sun: Windows エントリの属性値を Sun Java System Directory Server のディレクトリソースエントリの対応する属性値に設定します。

  • Windows: Sun Java System Directory Server エントリの属性値を Windows ディレクトリソースエントリの対応する属性値に設定します。

    (デフォルトは Windows)

-c

対応するユーザーが宛先で見つからない場合にユーザーエントリを自動的に作成します。 

  • Active Directory または Windows NT で作成されたユーザーに対してランダムにパスワードを生成します。

  • Directory Server で作成したユーザーに対して特別なパスワード値 ((PSWSYNC) *INVALID PASSWORD*) を自動的に作成します (-i オプションを指定しないかぎり)。

-i (ALL_USERS | NEW_USERS | NEW_LINKED_USERS)

Sun ディレクトリソースで同期するユーザーエントリのパスワードをリセットし、次にユーザーパスワードが必要なときに、これらのユーザーに対して現在のドメイン内でのパスワード同期を実行します。 

  • ALL_USERS: 同期されたすべてのユーザーに対してオンデマンドパスワード同期が実行されます。

  • NEW_USERS: 新しく作成されたユーザーのみに対してオンデマンドパスワード同期が実行されます。

  • NEW_LINKED_USERS: 新しく作成されたユーザーと新しくリンクされたユーザーすべてに対してオンデマンドパスワード同期が実行されます。

-u 

オブジェクトキャッシュを更新するだけです。エントリは変更しません。 

この引数は、Windows ディレクトリソースのユーザーエントリのローカルキャッシュのみを更新します。これによって、既存の Windows ユーザーが Directory Server で作成されるのを防ぎます。この引数を使用する場合、Windows ユーザーエントリは Directory Server ユーザーエントリと同期されません。この引数は、再同期ソースが Windows の場合のみ有効です。 

-x 

ソースエントリに一致しないすべての宛先ユーザーエントリを削除します。 

-n

実際の変更を行わずに操作の影響をプレビューできるようにセーフモードで実行します。 


注 –