Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 トラブルシューティングガイド

第 8 章 DSCC および 5.x コンソールの問題のトラブルシューティング

この章では、Directory Service Control Center (DSCC) および 5.x コンソールの問題のトラブルシューティングに役立つ情報を示します。この章には次の節があります。

この章の内容は次のとおりです。

DSCC の問題の考えられる原因

DSCC では、次のいずれかの理由で問題が発生することがあります。

DSCC のトラブルシューティングデータの収集

ここでは、DSCC の障害に関する情報の収集方法について説明します。

ProcedureDSCC のトラブルシューティングデータを収集する

  1. Sun Java Web コンソールが実行されていることを確認します。


    # smcwebserver status
    Sun Java(TM) Web Console is running
  2. DSCC の状態を確認します。


    /opt/SUNWdsee/dscc6/bin/dsccsetup status

    正しく実行されている場合は、このコマンドで次の出力が表示されます。


    ***
    DSCC Application is registered in Sun Java (TM) Web Console
    ***
    DSCC Agent is registered in Cacao
    ***
    DSCC Registry has been created
    Path of DSCC registry is /var/opt/sun/dscc6/dcc/ads
    Port of DSCC registry is 3998
    *** 
  3. DSCC アプリケーションが登録されていないと表示される場合は、DSCC を再初期化する必要があります。

    DSCC アプリケーションが登録されていないと、DSCC は Sun Java Web コンソールに表示されません。次のコマンドを使用して DSCC を再初期化します。


    # dsccsetup console-reg
  4. DSCC エージェントが登録されていないと表示される場合は、エージェントを再初期化します。

    DSCC エージェントが登録されていないと、ローカルの Directory Server および Directory Proxy Server インスタンスをリモート DSCC から管理することはできません。次のコマンドを使用してエージェントを再初期化します。


    # dsccsetup cacao-reg
  5. DSCC レジストリが作成されていないという状態メッセージが表示される場合は、DSCC レジストリを初期化します。

    レジストリが存在しない場合は、DSCC アプリケーションを初期化する必要があります。次のコマンドを使用してレジストリを初期化します。


    # dsccsetup ads-create
  6. ほかの処置が役に立たない場合は、DSCC のクリーンセットアップを実行します。

    クリーンセットアップを実行すると DSCC がリセットされますが、その過程で DSCC レジストリが失われます。

    次の各コマンドを実行します。


    # /opt/SUNWdsee/dscc6/bin/dsccsetup dismantle
    #/opt/SUNWdsee/dscc6/bin/dsccsetup initialize

    これらのコマンドで、DSCC とそのエージェントがクリーンアップされ、再構成されます。

5.x コンソールのデータの収集と分析

ここでは、5.x Directory Server コンソールの障害に関するデータを収集して分析する方法について説明します。

コンソールでは、次のいずれかの理由で問題が発生することがあります。

Procedure5.x コンソールのトラブルシューティングデータの収集

  1. 管理サーバーが稼働していることを確認します。


    # ps -ef | grep httpd

    稼働している場合は、次の手順に進みます。

  2. Directory Server が稼働していることを確認します。


    # ps -ef | grep slapd

    稼働している場合は、次の手順に進みます。

  3. 管理サーバーのログを収集します。

  4. デバッグモードで次のように startconsole コマンドを起動します。


    # ./startconsole -D 9:all -f /tmp/console_trace

    これで、問題が再現されます。startconsole コマンドにより出力された console_trace ファイルで、Java のバージョン、読み込まれた jar ファイルへのパス、Java 例外などのエラーをチェックします。

  5. console_trace ファイルにある例外をエラーログの内容と突き合わせます。

コンソールデータの分析

Version 5.2 のコンソールを使用している場合は、正しい jar ファイルを使用していることを確認します。

次に、Version 5.2 のインストール前にコンソールの 5.1 インストールが存在していたかどうかを確認します。これは、次のように startconsole を実行することで確認できます。


# ./startconsole -D

このコマンドの実行がうまく行かない場合は、代わりに次のように実行します。


# /usr/sbin/directoryserver -u 5.2 startconsole

/usr/sbin/directoryserver ディレクトリからコマンドを実行するとうまく行く場合、ハングアップの原因はバージョン互換性です。Version 5.2 の Directory Server をインストールしたあと、次のコマンドを実行して、デフォルトのバージョンを 5.2 に設定します。


/usr/sbin/directoryserver -d 5.2

これで、Version 5.2 の Directory Server を使ってさまざまな directoryserver コマンドを使用できるようになります。

/etc/ds ファイルに次の設定も含まれていることを確認する必要がある場合があります。


5.1|//usr/iplanet/ds5/sbin/directoryserver|YES|YES
5.2|//usr/ds/v5.2/sbin/directoryserver|YES|NO