Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 トラブルシューティングガイド

レプリケーションについて

レプリケーションは、複数の参加者が関与するトポロジ規模の機能です。この理由で、レプリケーションに関する問題のトラブルシューティングでは、トポロジ内でレプリケーションが停止したポイント、および破壊されたレプリケーションアグリーメントを確認する必要があります。

レプリケーションは次のように動作します。

  1. マスターが変更を受信します。変更がデータベース内のエントリに適用されると、サーバーがマスターであるため、サーバーにより更新履歴ログデータベース内に変更が格納されます。

  2. マスターが、メモリー内のレプリカ更新ベクトル (RUV) を更新します。

  3. マスターが、新しい変更が更新履歴ログに記録されたことをレプリケーションスレッドに通知します。

  4. これらのレプリケーションスレッドは、レプリケーションパートナーと通信して情報を伝達します。

たとえば、マスター 1 は変更を受信し、エントリに適用して、更新履歴ログを更新します。マスター 1 上のスレッドがコンシューマと通信すると、コンシューマは自身の RUV 情報をマスターに示します。マスターは RUV を参照してメモリー内部の RUV と比較し、コンシューマよりも新しい変更が含まれるかどうかを確認します。たとえば、コンシューマの RUV の方が新しい情報を持っている場合は、変更を送信しません。マスターに新しい変更が含まれる場合、マスターは更新を実行できるように、レプリカ ID 1 のロックを求める別の要求をコンシューマに送信します。ロックできない場合は、更新は延期されます。ロック可能な場合、マスターは変更の処理に進むことができます。