Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 トラブルシューティングガイド

高度なトピック: replcheck ツールを使用したレプリケーション停止の診断および修復

上級ユーザーは、replcheck ツールを使って Directory Server 6.x のレプリケーションを確認および修復できます。このツールを使用する際は、Sun サポートのアドバイスに従うことを強くお勧めします。Sun サポートは、このツールで収集した有用な情報を使って、問題を分析したり、さまざまなタイプのレプリケーション停止を直接修復したりできます。このツールは、 install-path/ds6/support_tools/bin/ ディレクトリにあります。


注 –

以前のバージョンの replcheck ツールは、Directory Server 5.x で使用できます。詳細は、Sun サポートにお問い合わせください。


replcheck コマンドの詳細については、replcheck(1M) を参照してください。

replcheck を使用した問題の診断

診断モードで実行する場合、replcheck ツールはレプリケーション切断の原因を診断して、推奨する修復処理の概要を示します。このツールは、レプリケーショントポロジ内の各サーバーの RUV を比較して、マスターが同期しているかどうかを確認します。検索結果から、すべてのコンシューマレプリカのメモリー内 RUV が定時に展開されるか、展開されないがサプライヤレプリカの RUV と等価であることが判明すると、このツールはレプリケーションの停止が発生していないと結論します。

レプリケーションの問題を診断するには、次のように replcheck ツールを実行します。


replcheck diagnose topology-file

topology-file には、ファイルのパスを指定します。次に示す書式に従って、各行に 1 つのレコードを含めます。 hostname:port:suffix_dn[: label]。オプションの label フィールドには、表示またはログに記録されるメッセージに表示される名前を指定します。label を指定しない場合、hostname : port が代わりに使用されます。

たとえば、次のトポロジファイルは、2 つのホストで構成されるレプリケーショントポロジを表します。


host1:389:dc=example,dc=com:Paris
host2:489:dc=example,dc=com:New York

replcheck を使用したレプリケーション障害の修復

replcheck diagnose コマンドによってレプリケーション停止が発生していることを確認したら、replcheck fix サブコマンドを使ってレプリケーション停止を修復できます。たとえば、サプライヤが CSN 40 を保持し、コンシューマの保持する CSN 23 は時間が経過しても展開されない場合、このコマンドは CSN 24 に関連するエントリ上でレプリケーションがブロックされたと判断します。

レプリケーション停止を修復するには、次に示すように replcheck fix コマンドを実行します。


replcheck fix TOPOLOGY_FILE