Sun GlassFish Communications Server 1.5 高可用性 (HA) 管理ガイド

シングルサインオングループ

単一の名前とパスワードの組み合わせによってアクセス可能なアプリケーションは、シングルサインオングループを構成します。シングルサインオングループに属するアプリケーションに対応する HTTP セッションでは、1 つのセッションがタイムアウトになった場合でも、ほかのセッションは無効化されず、引き続き有効となります。これは、1 つのセッションがタイムアウトしてもほかのセッションの可用性に影響を与えるべきではないからです。

この動作の当然の結果として、あるセッションがタイムアウトして、セッションを実行していた同じブラウザウィンドウから対応するアプリケーションにアクセスを試みる場合、再度認証を行う必要はありません。ただし、新しいセッションが作成されます。

シングルサインオングループに属するショッピングカートアプリケーションの例を挙げます。このグループにはほかに 2 つのアプリケーションが含まれます。ほかの 2 つのアプリケーションのセッションタイムアウト値は、ショッピングカートアプリケーションのセッションタイムアウト値を上回るものと仮定します。ショッピングカートアプリケーションのセッションがタイムアウトして、セッションを実行していた同じブラウザウィンドウからショッピングカートアプリケーションの実行を試みる場合、再度認証を行う必要はありません。ただし、以前のショッピングカートは失われていて、新しいショッピングカートを作成する必要があります。ほかの 2 つのアプリケーションは、ショッピングカートアプリケーションを実行していたセッションのタイムアウト後も変わらず動作し続けます。

同様に、ほかの 2 つのアプリケーションのどちらかに対応するセッションがタイムアウトしたとします。セッションを実行していた同じブラウザウィンドウからアプリケーションに接続している間は、再度認証を行う必要はありません。


注 –

この動作は、セッションがタイムアウトした場合にのみ当てはまります。シングルサインオンが有効になっていて、HttpSession.invalidate() を使用してセッションの 1 つを無効にする場合、シングルサインオングループに属するすべてのアプリケーションのセッションが無効になります。シングルサインオングループに属する任意のアプリケーションへのアクセスを試みる場合、再認証が必要であり、アプリケーションにアクセスするクライアントに対して新しいセッションが作成されます。