Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

UDF (Universal Disk Format) ファイルシステムの使用

今回のリリースの Solaris には、DVD (Digital Versatile Disc または Digital Video Disc) 光学式媒体に情報を格納するための業界標準形式である UDF ファイルシステムが含まれています。

UDF ファイルシステムは、SPARC と IA の両方のプラットフォームにおいて、動的に読み込み可能な 32 ビットと 64 ビットのモジュールとして提供されます。また、ファイルシステムを作成、マウント、および検査するシステム管理ユーティリティも同時に提供されます。Solaris の UDF ファイルシステムは、サポートされている ATAPI と SCSI の DVD ドライブ、CD-ROM デバイス、ハードディスク、およびフロッピーディスクドライブで機能します。さらに、Solaris の UDF ファイルシステムは UDF 1.50 仕様に完全に準拠しています。

UDF ファイルシステムのサポートは、次の新しいパッケージで提供されます。

UDF の特徴と利点

今回のリリースの Solaris では、UDF ファイルシステムには次のような特徴があります。

次の特徴は、今回のリリースの UDF ファイルシステムには含まれていません。

ハードウェアとソフトウェアの要件

次に、UDF ファイルシステムの要件を示します。

UDF の互換性について

この リリースの Solaris で初めて実装された UDF ファイルシステムには、次のような互換性があります。

DVD-ROM デバイスを接続する方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. /reconfigure ファイルを作成します。


    # touch /reconfigure
    
  3. システムをシャットダウンして、電源を切ります。


    # init 0
    
  4. DVD-ROM デバイスを接続します。

  5. システムの電源を入れます。

DVD-ROM デバイス上のファイルにアクセスする方法

  1. DVD-ROM デバイスが自動的にマウントされていることを確認します。


    $ ls /cdrom
    

    注 -

    CD-ROM と DVD-ROM の両方のデバイスがシステムに接続されている場合、CD-ROM の名前が /cdrom/cdrom0 となり、DVD-ROM の名前が /cdrom/cdrom1 となります。DVD-ROM だけがシステムに接続されている場合は、/cdrom/cdrom0 を使用してください。


  2. ls コマンドで DVD-ROM の内容を表示します。


    $ ls /cdrom/cdrom1
    Copyright 	filea		fileb

    現在のところ、CDE ファイルマネージャによる自動表示は実装されていません。CDE ファイルマネージャのその他の機能 (ドラッグ&ドロップによるコピーや imagetool の機能など) はすべて利用できます。

UDF ファイルシステムのパラメータを表示する方法

UDF ファイルシステムのパラメータを表示するには、mkfs コマンドを使用します。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. UDF ファイルシステムのパラメータを表示します。


    # mkfs -F udfs -m /dev/rdsk/device-name
    

UDF ファイルシステムを作成する方法

UDF ファイルシステムを作成するには、mkfs コマンドを使用します。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. UDF ファイルシステムを作成します。


    # mkfs -F udfs /dev/rdsk/device-name
    
  3. UDF ファイルシステムをマウントして、UDF ファイルシステムが作成されていることを確認します。詳細は、「UDF ファイルシステムをマウントする方法」を参照してください。

詳細は、mkfs_udfs(1M) のマニュアルページを参照してください。

UDF ファイルシステムのタイプを識別する方法

UDF ファイルシステムのタイプを識別するには、fstyp コマンドを使用します。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. ファイルシステムが UDF ファイルシステムであるかどうかを確認します。


    # fstyp -v /rdev/dsk/device-name
    

UDF ファイルシステムを検査する方法

UDF ファイルシステムの完全性を検査するには、fsck コマンドを使用します。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. UDF ファイルシステムを検査します。


    # fsck -F udfs /dev/rdsk/device-name
    

詳細は、fsck_udfs(1M) のマニュアルページを参照してください。

UDF ファイルシステムをマウントする方法

UDF ファイルシステムをマウントするには、次のようにします。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. UDF ファイルシステムをマウントします。


    # mount -F udfs /dev/dsk/device-name /mount-point
    
  3. UDF ファイルシステムがマウントされていることを確認します。


    # ls /mount-point
    

詳細は、mount_udfs(1M) のマニュアルページを参照してください。

UDF ファイルシステムのマウントを解除する方法

UDF ファイルシステムのマウントを解除するには、次のようにします。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. UDF ファイルシステムのマウントを解除します。


    # umount /dev/dsk/device-name 
    

UDF ファイルシステムのデバイスにラベルとボリューム名を作成する方法

UDF ファイルシステム用のファイルシステム名 (ラベル) とボリューム名を作成するには、次のようにします。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. UDF ファイルシステム用のファイルシステム名とボリューム名を作成します。


    # labelit -F UDFS /dev/rdsk/device-name fsname volume
    

詳細は、labelit_udfs(1M) のマニュアルページを参照してください。