SPARC システム上では、Solaris は 8 つのディスクスライスを定義して、それぞれにある程度決まった役割を割り当てます。これらのスライスには、0 から 7 までの番号が付いています。表 28-2 に、SPARC システム上の 8 つの Solaris スライスの内容を示します。
表 28-2 SPARC: ディスクスライス
スライス |
ファイルシステム |
通常クライアントまたはサーバーのどちらにあるか |
用途 |
---|---|---|---|
0 |
ルート |
両方 |
オペレーティングシステムを構成するファイルとディレクトリを含む。 |
1 |
スワップ |
両方 |
仮想メモリー、つまり「スワップ空間」を提供する。スワップ空間は、実行中のプログラムが大きすぎてコンピュータのメモリーに入りきらないときに使用される。その場合、Solaris 環境では、プログラムがメモリーからディスクに「スワップ」され、必要に応じて戻される。 |
2 |
- |
両方 |
慣例的に、このスライスはディスク全体を表す。このスライスは、format と Solaris インストールプログラムによって自動的に定義される。このスライスのサイズは変更しないこと。 |
3 |
/export |
サーバーのみ |
オペレーティングシステムの代替バージョンを含む。これらの代替バージョンは、サーバーとはアーキテクチャが異なるクライアントシステムに必要である。アーキテクチャのタイプがサーバーと同じクライアントは、/usr ファイルシステム (通常はスライス 6) にある実行可能プログラムを利用する。 |
4 |
/export/swap |
サーバーのみ |
クライアントシステムに仮想メモリー領域を提供する。 |
5 |
/opt |
両方 |
システムに追加されるアプリケーションソフトウェアを含む。インストール時に、このファイルシステムにスライスが割り当てられていなければ、スライス 0 に /opt ディレクトリが入る。 |
6 |
/usr |
両方 |
ユーザーが実行するオペレーティングシステムコマンド (「実行可能」コマンドとも呼ぶ) を含む。また、このスライスには、オンラインマニュアル、システムプログラム (init や syslogd など)、ライブラリルーチンも含まれる。 |
7 |
/home または /export/home |
両方 |
ユーザーによって作成されるファイルを含む。 |