Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

UFS PCMCIA メモリーカードをフォーマットする方法

最初の説明にあるように、SPARC システムでフォーマットされた UFS PCMCIA メモリーカードは、SPARC システムでしか使用できません。また、IA システムでフォーマットされた UFS PCMCIA メモリーカードは、Intel 版 Solaris を実行する IA システムでしか使用できません。


注意 - 注意 -

PCMCIA メモリーカードをフォーマットすると、既存の内容はすべて消去されます。


  1. ファイルマネージャを終了します。

    ファイルマネージャは、フォーマットされていない PCMCIA メモリーカードを挿入すると、フォーマット用ウィンドウを自動的に表示します。このウィンドウが表示されないようにするために、ファイルマネージャを終了してください。ファイルマネージャを開いておきたい場合は、フォーマットウィンドウが表示されたときに、そのフォーマットウィンドウを終了してください。

  2. PCMCIA メモリーカードが書き込み可能になっていることを確認します。

    書き込み保護は、PCMCIA メモリーカードの端にある小さいスライドスイッチによって設定します。

  3. PCMCIA メモリーカードを挿入します。

    PCMCIA メモリーカードが完全に挿入されたことを確認してください。

  4. フォーマットを実行します。


    $ fdformat -v -U [convenience-options]

    -v

    PCMCIA メモリーカードが正しくフォーマットされたかどうかを確認する。 

    -U

    PCMCIA メモリーカードがマウントされている場合は、それを解除する。 

    convenience-options

     

     

    -e

    フォーマットが終了すると、PCMCIA メモリーカードを取り出す。 

     

    -f

    フォーマットの前に確認を要求しない。 

     

    -b label

    PCMCIA メモリーカードに名前を付ける。名前は、8 文字以下にする。大文字と小文字は区別されない。 

     

    -z

    fdformat コマンドのすべてのオプションを一覧表示するが、PCMCIA メモリーカードはフォーマットしない。

    fdformat コマンドの -f オプションを使用していなければ、実行されるフォーマットのタイプと確認メッセージが表示されます。


    Formatting in /vol/dev/aliases/pcmem0
    Press return to start formatting pcmem0.
  5. 目的に応じて、以下のいずれかのキーを使用します。

    目的 

    使用するキー 

    フォーマットのタイプの確認 

    Return キー (前の手順で -f オプションを使用していない場合。使用した場合は、確認は不要。)

    フォーマットの取り消し 

    Ctrl-c キー 

    フォーマットの進行中は、ドットが連続して表示されます。検査の進行中は、ドットの後に V が連続して表示されます。表示が停止すると、フォーマットは完了です。

    これで PCMCIA メモリーカードを、tarcpio などの raw データ操作に使用できます。

例 - UFS PCMCIA メモリーカードをフォーマットする

次に、UFS フォーマットの例を示します。


$ fdformat -v -U
Formatting in /vol/dev/aliases/unformatted
Press return to start formatting pcmem0. [ Return キー ]
.........................................................
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv

次の例では、同じジョブを実行していますが、PCMCIA メモリーカードに myfiles という名前を割り当てています。


$ fdformat -v -U -b myfiles
Formatting in /vol/dev/aliases/unformatted
Press return to start formatting pcmem0. [ Return キー ]
.........................................................
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv