Solaris ネーミングの管理

バックアップディレクトリの構造

ドメイン上でバックアップを実行すると、バックアップ転送先ディレクトリ内に、NIS+ ディレクトリオブジェクトごとにサブディレクトリが作成されます。これらのサブディレクトリ名は、完全指定の NIS+ ディレクトリオブジェクト名の末尾にピリオドが付いたものになります。

-a オプションを使用して、すべての NIS+ オブジェクトを完全にバックアップすると、3 つの関連ディレクトリオブジェクト (ドメイン、org_dir.domeingroups_dir.domein) すべてがバックアップされ、転送先サブディレクトリが 3 つ作成されます。複数のオブジェクトをバックアップすると、サブディレクトリはバックアップしたそれぞれのオブジェクトごとに作成されます。

複数の NIS+ ディレクトリオブジェクトのバックアップサブディレクトリは、それがサブドメインであるかどうかに関係なく、親バックアップ転送先ディレクトリのサブディレクトリになるので注意してください。つまり、nisbackup は、親バックアップ転送先ディレクトリの下にドメインの階層を複製しません。その代わりに、バックアップサブディレクトリはすべて、転送先ディレクトリの単純なサブディレクトリになります。

たとえば、ルート、salesmanf のそれぞれからディレクトリオブジェクト doc.com./var/master1_bakup ディレクトリにバックアップする場合、図 16-1 に示すように、/var/master1_bakup ディレクトリ内には 9 個のサブディレクトリが作成されます。

図 16-1 nisbackup によって作成されるディレクトリの例

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