複数のユーザがいるシステムをシャットダウンするときに、shutdown(1M) コマンドを使用します。shutdown(1M) コマンドは、ログインしているユーザすべてに警告を送り、60 秒後にシステムをシングルユーザ状態にシャットダウンします。
シャットダウン手順についての詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。
SunOS 5.7 では、shutdown コマンドはシステムを停止またはシャットダウンするのに推奨できる方法です。shutdown と init は rc スクリプトを使用して、実行中のプロセスを終了します。halt コマンドは、 SunOS 5.7 で使用できますが、サービスを通常の手順でシャットダウンするのではなく、すぐにシステムを停止します。 表 8-4 に、SunOS 4 から変更された SunOS 5.7 のコマンドを示します。
表 8-4 SunOS 5.7 のシャットダウンの変更 halt、fasthalt
SunOS 4 コマンド |
SunOS 5.7 変更コマンド |
---|---|
halt |
shutdown -i 0, init 0 |
fasthalt |
shutdown -i 0, init 0 |
shutdown コマンドと init コマンドは、シャットダウンシーケンスを制御する数値の「実行レベル」引数を使用できます。実行レベルの番号についての詳細は shutdown(1M) と init(1M) のマニュアルページを参照してください。
SunOS 5.7 の shutdown コマンドは、表 8-5 にあるオプションしか使用できません。このコマンドとそのオプションは、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』で説明しています。
表 8-5 SunOS 5.7 の shutdown コマンドオプション
オプション |
機能 |
---|---|
-g |
shutdown が始まるまでの「猶予」期間を選択する。 |
-i [init state] |
初期実行レベルを指定する。(表 8-3を参照). |
-y |
確認の質問をせずに shutdownを実行する。 すべての質問に対し「yes」の応答を想定している。 |
-message |
ユーザサポートのメッセージを指定する。語が複数の場合は、引用符でメッセージを囲む。 |
デフォルトでは、SunOS 5.7 の shutdown コマンドは、実際の shutdown が始まる前に確認を要求しますが、オペレータの介在なしに実行できるオプション -y もあります。
shutdown オプションは、Solaris 7 システムの BSD ソース互換モードにおいてのみ使用できます。
変更の一覧については、付録 A 「コマンドリファレンス」 を参照してください。コマンドの機能に関する情報は、shutdown(1M) のマニュアルページを参照してください。
SunOS 4 の fastboot コマンドと fasthalt コマンドは、Solaris 7 システムで SunOS/BSD ソース互換パッケージを実行している場合に使用できます。これらのコマンドのファイルシステムチェック機能は、Solaris 7 には対応していません。
halt コマンドと reboot コマンドは、/sbin にある rc スクリプトを実行しないため、お薦めできません。 SunOS 5.7 システムの halt コマンドと reboot コマンドは、他の AT&T SVR4 システムにはないため、shutdown と init に haltと reboot コマンドに相当する機能があります。