Solaris 移行ガイド

デフォルトのファイルシステムとディレクトリ

SunOS 5.7 のファイルシステムは階層型です。図 9-1 は、SunOS 5.7 のデフォルトディレクトリとファイルシステム (点線で示されている) を示したものです。ここでは、ディレクトリ、またはファイルシステムが実際に持つサブディレクトリの例を示しています。 表 9-1 に簡単な説明があります。

図 9-1 Solaris 7 のデフォルトのファイルシステムとディレクトリ階層

Graphic

Solaris 7 ソフトウェアには、ファイルシステムとディレクトリのデフォルトセットが含まれていて、一定の規則に従って類似した種類のファイルをグループにまとめています。表 9-1 で、デフォルトファイルシステムとディレクトリについて要約します。

表 9-1 Solaris 7 ファイルシステムとディレクトリ

ファイルシステムまたはディレクトリ 

形式 

説明 

/

ファイルシステム 

階層型ファイルツリーの最上部。ルートディレクトリには、カーネル (/kernel/unix)、デバイスドライバとシステムのブートに使用されるプログラムなど、システムの動作に重要なディレクトリやファイルが格納される。また、ローカルファイルシステムとリモートファイルシステムをファイルツリーにリンクするマウントポイントディレクトリも格納される。

/etc

ディレクトリ 

システム管理で使用されるシステム固有のファイルが格納される。 

/usr

ファイルシステム 

アーキテクチャ依存型と非依存型の共有可能ファイルが格納される。すべてのシステムタイプで使用可能なマニュアルページなどのファイルは /usr/share に格納される。

/home

ファイルシステム 

ユーザのホームディレクトリのマウントポイントで、ユーザのワークファイルが格納される。デフォルトでは、/home は現在自動マウントされる。

/var

ディレクトリ 

ローカルシステムがある限り、変化したり増大したりする可能性があるシステムファイルやディレクトリが格納される。たとえば、システムログ、viex のバックアップファイル、uucp ファイルなど。

/opt

ファイルシステム 

オプションのサードパーティ製ソフトウェアのマウントポイント。システムによっては、/opt がローカルディスクパーティションの UFS ファイルシステムになる場合がある。

/tmp

ファイルシステム 

システムがブートされるか /tmp のマウントが解除されるたびに消去される一時ファイル。

/vol

ファイルシステム 

取り外し可能な媒体用のディレクトリがあり、vold(1M) によって管理される。

/proc

ファイルシステム 

アクティブなシステムプロセスの番号順のリストがある。このファイルシステムはディスク領域を使用しない。 

/sbin

ディレクトリ 

ブートプロセスと手作業のシステム回復で使用される重要な実行可能ファイル。