cs00 ユーザーズガイド

cs00 ユーザー辞書ツールの使用方法

cs00 ユーザー辞書ツールの起動方法と対象辞書

起動方法

sun% /dt/bin/sdtudicm &

sun% /usr/openwin/bin/udicmtool &

対象辞書

cs00 ユーザー辞書ツールを起動する際に、編集するユーザー辞書とメイン辞書が存在するディレクトリを、コマンド行の引数として指定することができます。たとえば、$HOME/jisho というディレクトリの下に辞書関連ファイルがある場合は、環境に応じて次のように入力します。

Solaris CDE の場合:

sun% /dt/bin/sdtudicm $HOME/jisho &

日本語 OpenWindows 環境の場合:

sun% /usr/openwin/bin/udicmtool $HOME/jisho &


注意 - 注意 -

辞書のあるディレクトリをコマンド行の引数として指定する場合、そのディレクトリには ja/cs00/cs00_m.dic (メイン辞書)、または ja/cs00/cs00_u.dic (ユーザー辞書) が必要です。


辞書登録ツールのベースウィンドウとアイコン

辞書登録ツールを起動すると、図 4-1 に示すベースウィンドウが表示されます。

図 4-1 辞書登録ツールのベースウィンドウ

Graphic

辞書登録ツールのアイコンは、図 4-2 のように表示されます。

図 4-2 辞書登録ツールのアイコン

Graphic

辞書登録ツールの主な機能

辞書登録ツールの機能は、主に次の 3 つです。

これらの機能を使用するには、ベースウィンドウの左上にある「カテゴリ」から、次の項目のうち該当するものを選択します。

単語の登録/削除

ベースウィンドウの左上のカテゴリから「単語の登録/削除」を選択すると、単語の登録または削除を行うための画面が表示されます。

図 4-3 「単語の登録/削除」を選択

変更

「変更」で「利用中の辞書」を選択すると、かな漢字変換サーバーが現在参照している辞書に対して単語の登録または削除を行うモードになります。

「利用中以外の辞書」を選択すると、現在利用していない辞書形式のファイルに対して登録や削除を行うモードになります。このモードでは、図 4-5 で示すように 「メイン辞書」と「ユーザー辞書」のテキストフィールド、「リスト」スクローリングリスト、「一覧」ボタンが使用可能になります。

図 4-4 「利用中の辞書」を選択

図 4-5 「利用中以外の辞書」を選択

メイン辞書

「変更」で「利用中以外の辞書」を選択すると、この「メイン辞書」のテキストフィールドが使用可能になります。利用中以外の辞書に対して「単語の登録/削除」機能を使用する場合、このフィールドでユーザー辞書に対応するメイン辞書を指定します。辞書登録ツールの引数として辞書を指定した場合は、そのメイン辞書名が表示されています。

ユーザー辞書

「変更」で「利用中以外の辞書」を選択すると、この「ユーザー辞書」テキストフィールドが使用可能になります。利用中以外の辞書に対して「単語の登録/削除」機能を使用する場合、このフィールドでユーザー辞書を指定します。辞書登録ツールの引数として辞書を指定した場合は、そのユーザー辞書名が表示されています。

読み

登録または削除したい単語の読みを入力します。利用中以外の辞書に対するモードの場合、読みを入力するとその読みに最も近い読み以降のレコードの一覧が「リスト」に表示されます。読みは、あいうえお順に表示されます。その場合、読みを指定しないで 『Return キー』を押すと、その辞書の先頭の読みからすべてのレコードが表示されます。

単語

登録または削除したい単語を入力します。

品詞

簡略メニューボタンをマウスのセレクトボタンで押し、登録したい単語の品詞を選択します。

リスト

「変更」で「利用中以外の辞書」を選択すると、図 4-6 で示すようにスクローリングリストが使用可能になります。リストから削除したいレコードを選択して「削除」ボタンをクリックすると、選択された単語はすべて削除できます。

図 4-6 辞書の内容を一覧表示している状態

登録

単語の登録を行います。読み、単語、品詞を指定してこのボタンをクリックすると、その単語が登録されます。利用中の辞書モードの場合、ここで登録した単語は、そのとき稼働している他のアプリケーションに反映されます。

削除

単語の削除を行います。読みと単語を指定してこのボタンをクリックすると、その単語が辞書から削除されます。利用中の辞書モードの場合、ここで削除した結果はそのとき稼働している他のアプリケーションに反映されます。利用中以外の辞書モードの場合、「リスト」の中から選択したレコードを削除することも可能です。


注意 - 注意 -

指定された単語と読みに複数の品詞が存在する場合でも、すべての品詞が一括削除されます。したがって、削除機能では、品詞の指定は無視されます。


一覧

「利用中以外の辞書」を選択するとこのボタンが使用可能になり、そのときに「読み」フィールドに表示されている読みに最も近い読み以降のレコードをすべて「リスト」に表示します。

利用中以外の辞書編集

ベースウィンドウの左上のカテゴリから「利用中以外の辞書編集」を選択すると、現在利用していない辞書を編集するための画面が表示されます。

図 4-7 「利用中以外の辞書編集」を選択

メイン辞書

編集するユーザー辞書に対応したメイン辞書を指定します。辞書登録ツールの引数として辞書を指定した場合は、そのメイン辞書名が表示されています。

ユーザー辞書

編集するユーザー辞書を指定します。辞書登録ツールの引数として辞書を指定した場合は、そのユーザー辞書名が表示されています。

辞書編集...

「辞書編集...」ボタンをクリックすると、図 4-8 に示すように各辞書の内容を表示したポップアップウィンドウが現われます。

辞書編集用ポップアップウィンドウ

図 4-8 辞書編集用ポップアップウィンドウ

テキスト形式で辞書の内容を表示します。辞書レコードのフォーマットに従って辞書の内容を編集できます。レコードのフォーマットは次の 3 部分からなっています。

読み 単語 : 品詞記号

各データ間は1個以上の半角スペース (日本語 EUC コードセット 2 のスペース) またはタブで区切られるものとします。全角スペース (日本語 EUC コードセット 1 のスペース) は区切り記号として機能しません。また、品詞記号の先頭には「 : 」を付けなければなりません。

テキストファイルの編集

ベースウィンドウの左上のカテゴリから「テキストファイルの編集」を選択すると、テキストファイルを編集するための画面が表示されます。

図 4-9 「テキストファイルの編集」を選択

ファイル名

編集するテキストファイルを指定します。

メイン辞書

テキストファイルを辞書に反映する場合に、対象となるユーザー辞書に対応するメイン辞書を指定します。辞書登録ツールの引数として辞書を指定した場合は、そのメイン辞書名が表示されています。

ユーザー辞書

テキストファイルを辞書に反映する場合に、対象となるユーザー辞書を指定します。辞書登録ツールの引数として辞書を指定した場合は、そのユーザー辞書名が表示されています。

ファイル編集...

テキストファイルの内容を表示したポップアップウィンドウを立ち上げます。 「ファイル編集...」ボタンをクリックすると、図 4-10 に示すようなポップアップウィンドウが現われます。

テキストファイル編集用ポップアップウィンドウ

図 4-10 テキストファイル編集用ポップアップウィンドウ


注 -

テキストファイルの内容は、必ず日本語 EUC を使用してください。


品詞情報

品詞情報の一覧を次に示します。

表 4-1 品詞情報

品詞記号 

品詞情報 

N1 

普通名詞 

N2 

代名詞 

M1 

姓 

M2 

名 

T1 

地名 

T2 

都道府県・市区町村 

NM 

数詞 

NN 

助数詞 

PR 

接頭詞 

SF 

接尾詞 

AD 

副詞 

CN 

接続詞 

RT 

連体詞 

AJ 

形容詞 

AV 

形容動詞 

SH 

サ変動詞 

ZH 

ザ変動詞 

1V 

一段動詞 

KV 

カ行五段動詞 

GV 

ガ行五段動詞 

SV 

サ行五段動詞 

TV 

タ行五段動詞 

NV 

ナ行五段動詞 

BV 

バ行五段動詞 

MV 

マ行五段動詞 

RV 

ラ行五段動詞 

WV 

ワ行五段動詞 

UN 

分類不可 

BS 

文節 

障害解析

対象辞書のエラー

辞書が存在するにもかかわらず辞書登録ツールが正常に動作しない場合には、辞書に対する書き込みが許可されていない場合が考えられます。対象辞書のユーザー辞書に対する書き込みを可能にしてから辞書登録ツールを使用してください。

エラー出力

エラーとなる操作をしたり、エラーとなるデータを登録または削除しようとした場合、ベースウィンドウのフッター部分にそのメッセージが出力されます。

一括登録、一括削除、辞書更新などのように、複数のデータに関するエラーが出力される場合は、図 4-11 のように各テキストサブウィンドウ内にエラーレコードが |><| で表示されます。『Ctrl キー』と 『Tab キー』を同時に押すと、訂正対象とする次のエラーレコードに移動できます。

図 4-11 エラー出力