OpenBoot 2.x コマンド・リファレンスマニュアル

電源投入時バナーの変更

バナー構成用として次の変数があります。

電源投入時バナーを表示するには、次のように入力します。


ok banner
            SPARCstation 2, Type 4 Keyboard 
            ROM Rev. 2.0, 16MB memory installed, Serial # 289
            Ethernet address 8:0:20:d:e2:7b, Host ID: 55000121
ok

PROM がシステムバナーを表示します。これは SPARCstation 2 のバナーの例です。SPARC システムによりバナーはこれとは異なることがあります。

バナーは、テキストフィールドとロゴの 2 つの部分からなっています (シリアルポートを介す場合は、テキストフィールドしか表示されません)。oem-banneroem-banner? システム変数を使用して、既存のテキストフィールドを、カスタマイズしたテキストメッセージに置き換えることができます。

電源投入時バナーにカスタマイズしたテキストフィールドを挿入するには、次のように入力します。


ok setenv oem-banner Hello Mom and Dad
ok setenv oem-banner? true
ok banner

             Hello Mom and Dad

ok

システムは、この画面に示すように、新しいメッセージ付きのバナーを表示します。

図形ロゴは多少異なる方法で取り扱わなければなりません。oem-logo は、64 × 64 に配列された合計 4096 ビットからなる 512 バイトの配列です。各ビットはそれぞれ 1 ピクセルに相当します。最初のバイトの最上位ビット (MSB) が左上コーナーのピクセルを制御します。次のビットはその右のピクセルを制御し、以下同様に各ビットは順次にピクセルに対応します。

新しいロゴを作成するには、まず、正しいデータを収容した Forth 配列を作成し、次にこの配列を oem-logo にコピーします。次の例では、Forth のコマンドを使用して配列を作成しています。(ロゴは、オペレーティングシステムのもとでも eeprom コマンドを使用して作成できます。) 作成した配列を次に to コマンドを使用してコピーしています。次の例では、oem-logo の上側の半分に昇順パターンを書き込んでいます。


ok create logoarray d# 512 allot
ok logoarray d# 256 0 do i over i + c! loop drop
ok logoarray d# 256 to oem-logo
ok setenv oem-logo? true
ok banner 

初期設定のサンの電源投入時バナーを復元するには、oem-logo? および oem-banner? 変数を false に設定します。


ok setenv oem-logo? false
ok setenv oem-banner? false
ok

oem-logo 配列は非常に大きいので、printenv は最初のほぼ 8 バイト (16 進) しか表示しません。配列全体を表示するには、oem-logo dump コマンドを使用します。 oem-logo 配列は、データの復元が難しいことがあるので、set-defaults によって消去されません。しかし、set-defaults を実行すると、 oem-logo? が false に設定され、したがってカスタマイズしたロゴはそれ以降表示されなくなります。