印刷要求が待ち行列内にあるときや印刷実行中に要求を取り消すには、cancel コマンドを使います。要求を取り消す場合は、そのリクエスト ID が必要になります。リクエスト ID は必ず、プリンタ名、ハイフン、印刷要求番号から構成されています。印刷要求を実行すると、要求 ID が表示されます。このリクエスト ID を忘れた場合は、lpstat コマンドを入力して Return キーを押すと確認できます。印刷要求を取り消せるのは、その要求を実行したユーザ、あるいは root または lp としてログインしたユーザだけです。
指定の ID 番号を使って印刷要求を取り消すときには、次のように入力します。
$ cancel requestid |
requestid は、指定する印刷要求の ID 番号 (printername-number からなる) です。
要求が取り消される旨のメッセージが表示され、印刷待ち行列内の次のジョブの印刷が開始されます。
次の例では、2 つの印刷要求が取り消されています。
$ cancel pinecone-3 pinecone4 request "pinecone-3" cancelled request "pinecone-4" cancelled $ |
リクエスト ID の代わりにプリンタ名を入力しても、現在印刷中のジョブ (自分で実行依頼したものに限る) を取り消すことができます。
$ cancel printername |
printername は、ユーザが要求を送信したプリンタ名です。
要求が取り消される旨のメッセージが表示され、印刷待ち行列内の次のジョブの印刷が開始されます。
次の例では、pinecone というプリンタで現在印刷中の印刷要求が取り消されています。
$ cancel pinecone request "pinecone-3" cancelled $ |
システム管理者は root または lp としてログインし、プリンタ名を cancel コマンドの引数に指定することによって、現在印刷中の任意の要求を取り消すことができます。