マッパーは、DMI 管理アプリケーションとして動作する SNMP サブエージェントです。マッパーは、管理インタフェースを使って DMI SP に管理要求を送ります。また、SP を通じて構成要素からのイベントを処理し、それらをマスターエージェントに渡します。そのため、DMI の利用可能な構成要素は、ほかの SNMP で管理されている構成要素と同じように見えます。図 5-3 に、マッパーと構成要素の通信方法を示します。
次の節では、動作中のサブエージェントの作業について説明します。
サブエージェント自身を SP に登録します。これによって、MIF データベースへのアクセスや、構成要素からのインジケーションなどのサービスが SP によって提供されます。
マップ用の変換テーブルを作成します。変換テーブルは、各構成要素に対して作成されたマップファイルを読み込むことによって作成されます。マッパーが最初に起動されたときに変換テーブルが構築されます。そのあとで、新しい構成要素がインストールされ SP に登録されると、DMI SP はそのマッパーにイベントを送信します。次にマッパーが、新しいマップファイルのエントリをマップテーブルに追加します。
マスターエージェントとサブエージェントとの接続を確立します。また、サブエージェント自身をマスターエージェントに登録します。
SNMP と DMI とのマップと、SNMP OID の DMI オブジェクトへの動的な変換に使われる変換テーブルを構築します。
マッパーは、次のようなオプションによって呼び出されます。
snmpXdmid -s hostname [-h] [-c config_dir] [-d debug_level]表 5-3 DMI SP 呼び出しの引数
引数 |
定義 |
---|---|
-h |
コマンド行の使用方法を表示する |
-s hostname |
SP が動作しているホストの名前。デフォルトではそのローカルホスト名 |
-c config_dir |
構成ファイル snmpXdmid.conf を含むディレクトリのフルパス |
-d debug_level |
デバッグモードでは、プロセスはデーモンとして動作せずに、表示画面にトレースメッセージを表示する。debug_level (1〜5) に応じて、特定の情報を印刷する |