MIF から MIB へのマップでは、MIF から OID を割り当てる必要があります。トランスレータ (miftomib.EXE) によって、MIF 定義から拡張子が .MAP と .MIB のファイルを構築できます。このトランスレータを、.MIB と .MAP ファイルを生成するためのツールとして使うこともできます。また、テキストエディタを使って手動でマップファイルを生成することもできます。/var/dmi/map の下のディレクトリにあるすべての .MAP ファイルは走査され、サブエージェントの変換テーブルに取り込まれます。
マップファイルの書式を、表 6-2 に示します。
表 6-2 マップファイルの書式
OID 接頭辞 |
構成要素名 |
---|---|
"1.3.6.1.4.1.42.2000.2" |
"Client Access/400 Family - Base Product" |
DMI のコンポーネント ID、グループ ID、および属性 ID を MIB のオブジェクト ID にマップすることを目的として設計されています。管理するエンティティでは、マッパーが MIF 定義へのマップに使用する MIB 定義をあらかじめ定義しておく必要があります。miftomib トランスレータを使って MIB マップファイルを生成すると、マップが容易になります。
マップファイルは、マッパーの外部に生成されます。新しい MIF 定義を動的に追加できるようにするには、システムの新しいファイルまたは更新されたファイルについてマッパーに通知するための機構が必要です。これは、マッパーがすべての .MAP ファイルを読み込み直すときに、dmispd によって生成された DmiGroupAdded インジケーションを使うことによって実現されます。
OID 接頭辞と、完成した OID レイアウトの例については、図 6-3 を参照してください。マッパーはマップファイルを使うことによって、OID を SNMP エージェントの中継に登録したり、OID を構成要素名と相互に関連付けたりします。グループに表形式のデータが含まれている場合は、マッピングファイルにコンポーネント ID とグループキーが含まれています。
マッパーでは、OID 接頭辞に制限はありません。OID 接頭辞は、ネットワーク管理者によって制御されます。SNMP マスターエージェントでサブツリーの登録ができるときは、.MAP ファイルにどんな OID を登録してもかまいません。OID の登録に失敗したときは、OID を修正するために .MAP ファイルを変更する必要があります。
オブジェクト識別子を構成する部分を次に示します。
オブジェクト識別子:OID 接頭辞::1.3.6.1.4.1.42.2000.x
グループの OID:.1
テーブルのオブジェクトの種類:.iGroupID
行のオブジェクトの種類:.1
属性識別子:.iAttributeID
インスタンス識別子:インデックス:.iComponentID <keys>
クライアントのアクセス属性(キーなし)に対する OID の例を次に示します。
オブジェクト識別子:OID 接頭辞:1.3.6.1.4.1.42.2000.x
グループの OID:.1
テーブルのオブジェクトの種類:.1
行のオブジェクトの種類:.1
属性識別子:.1
インスタンス識別子:インデックス:.3
MIB テーブルではカラムからカラムに渡って検索が実行され、MIB テーブルでは行から行に渡って検索が実行されるため、GetNext の操作によってオブジェクトを検索するときは注意が必要です。