共通デスクトップ環境 スタイル・ガイド

アプリケーションの設計原理

配置

メイン・ウィンドウ

 

n/a 

 

 

 

必須 

6-1: 

アプリケーションは、少なくとも 1 つのメイン・ウィンドウで構成されていなければならない。 

メイン・ウィンドウには、クライアント領域と、オプションでメニュー・バー、コマンド領域、メッセージ領域、およびスクロール・バーがある。クライアント領域には、アプリケーションのフレームワークがある。メイン・ウィンドウを使用することにより、アプリケーション間での一貫性が保証される。 

必須 

bd: 

アプリケーションのメイン・ウィンドウのデフォルト・サイズは、典型的なデータの量を扱えるだけの大きさでなければならないが、他のアプリケーションとの視覚的な衝突を最小限に抑えるために、物理的ディスプレイ・サイズ全体を占有してはならない。 

どのアプリケーションも、他のアプリケーションとディスプレイを共有できなければならない。デフォルトのウィンドウ・サイズは、画面のスペース全体を占有してはならない。 

必須 

be: 

サイズ変更コーナーは、スクロールするデータ区画やリストを含んでいるすべてのメイン・ウィンドウに組み込まれていなければならない。 

サイズ変更コーナーは、スクロールするデータ区画やリストを含んでいるすべてのメイン・ウィンドウが備えていなければならない。ウィンドウの全体的なサイズを変更した場合は、それに応じて、スクロール可能な部分のサイズも増減しなければならない。さらに、アプリケーションはスペースの増減に基づいて、ウィンドウ内の要素の配置を再編成することもできる (たとえば 1 行のボタンを 2 つの行に再編成する)。 

必須 

6-2: 

アプリケーションが、同じ主機能を備える複数のメイン・ウィンドウを持っている場合は、各ウィンドウが独立に閉じたりアイコン化される。 

たとえば、テキスト・エディタでは、複数のドキュメントを、それぞれ独立したメイン・ウィンドウ内で編集できる。この場合、各ウィンドウは独立したアプリケーションとして扱われ、使用していないときは閉じたりアイコン化したりできる。 

必須 

6-3: 

アプリケーションが、異なる主機能を備える複数のメイン・ウィンドウを持っている場合は、各ウィンドウが他のウィンドウとは独立にアイコン化できなければならない。 

たとえば、デバッガは、ソースコードの編集、データ値の確認、および結果の表示のために別々のメイン・ウィンドウを用意していることがある。各ウィンドウは、使用していないときはアイコン化できるが、各ウィンドウが別々に閉じるのか、1 つのウィンドウを閉じるとアプリケーション全体が閉じるかは、アプリケーションによって異なる。 

ウィンドウ・タイトル

 

n/a 

 

 

 

オプション 

bf: 

主ウィンドウ (アプリケーションがユーザに表示するメインのウィンドウ) のタイトルは、アプリケーション名である。 

これは、ユーザが起動する実行可能ファイルの実際の名前である必要はない。 

主ウィンドウのタイトルが、アイコンやポップアップ・ウィンドウで使われた場合にどのようになるかという点に注意する。ポップアップ・ウィンドウの名前が長すぎる場合は、アプリケーション・タイトルを削除することもできるが、タイトルがないと、どのポップアップ・ウィンドウが元の主ウィンドウに属しているのかがわかりにくくなるということにも注意する。 

オプション 

bg: 

タイトルの各単語の先頭では大文字を使用する (大文字をサポートする言語の場合)。 

オプション 

bh: 

各属性ウィンドウでは、アプリケーション名の後に、少なくとも [属性] というタイトルと、それが影響を与えるオブジェクト名を表示する。 

オプション 

bi: 

各ポップアップ・ウィンドウのタイトルは、アプリケーション・タイトルで始め、コロンを付けてから、ポップアップ・ウィンドウのタイトルを続ける。読みやすくするために、コロンの前後にはスペースを入れる。 

ポップアップ・ウィンドウは、必ず関連する主ウィンドウ (そのポップアップを起動した主ウィンドウ) を示さなければならない。 

オプション 

bj: 

アプリケーションが、ファイルの読み込みまたは保存を行う場合は、現在のファイル名を表すためにハイフンを使用する。ハイフンの前後にはスペースを入れる。表示するのは、パス全体ではなく、ファイルのベース名だけである。 

ハイフンは、ウィンドウまたはデータの特定のインスタンスを表すために使用する。コロンは、一般的なカテゴリやコマンドを区切る役割を果たす。たとえば、ファイル・マネージャは、[属性] ダイアログ・ボックスに次のタイトルを付けることができる。 

ファイル・マネージャ : 属性 - myfile 

推奨 

bk: 

各コマンド・ウィンドウのアプリケーション名の後に、ユーザがそのウィンドウに表示することを選択したウィンドウ・ボタンまたはウィンドウ項目の上にあるのと同じタイトルを続ける。 

オプション 

bl: 

複数の主ウィンドウがある場合は、各ウィンドウ・タイトルの先頭にアプリケーション名を付けて、その主ウィンドウを固有に識別する名前を追加する。これらの名前には、セパレータを入れない (たとえば、[カレンダ・マネージャ・マルチブラウズ]、[カタログ検索]、[管理ツール・データベース] など)。 

オプション 

bm: 

すべてのウィンドウで同じことが行われる場合に限り、他のウィンドウではアプリケーションの省略名を使用できる。 

メニュー・バー


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

 

必須 

6-4: 

アプリケーションがメニュー・バーを持つ場合、メニュー・バーは、アプリケーションの上方、ウィンドウ枠のタイトル領域のすぐ下に置かれる。メニュー・バーは、アプリケーションで最もよく使われる機能をまとめたものである。メニュー・バーは階層式ボタンの形で、メニュー・トピックのリストを含んでいる。各ボタンは、機能によってグループ化されたコマンドを格納する独立したプルダウン・メニューに関連付けられている。メニュー・バーを使用することにより、アプリケーション間の一貫性が保たれる。 

必須 

6-5: 

アプリケーションのメニュー・バーには、階層式ボタンだけを格納する。 

メニュー・バーの中に他のボタンがトピックとして含まれていると、メニューをブラウズできなくなる。 

 

 

 

 

6-6: 

この項目は削除された。この項目は次のガイドラインに置き換えられている。 

推奨 

bn: 

「標準」と見なされるいくつかの一般的なメニュー操作がある。標準のメニュー・バー項目は [ファイル]、[編集]、[表示]、[オプション]、および [ヘルプ] である。アプリケーションがこの種の機能をユーザに提供する場合、メニュー・バーの適切な名前の下に入れておく。これらのメニュー項目の内容については、後で詳細に説明する。 

標準メニュー・バー項目は次の順序で表示しなければならない。 

[ファイル] [編集] [表示] [オプション] [ヘルプ] 

アプリケーションがこれらの項目に関連する機能をサポートしない場合は、メニュー・バーから削除するべきである。たとえば、アプリケーションがデータを異なる表示方法で表示する能力を持っていない場合は、[表示] メニューは削除しておくべきである。 

任意の標準メニュー項目の間に、アプリケーション固有のメニューを追加できる。ただし、次の条件がある。 

  • [ファイル] メニューが存在する場合は、一番左のメニュー位置になければならない。

  • [ヘルプ] メニューは、一番右の位置になければならない。

  • [ファイル] と [編集] が存在する場合は、両者が隣接していなければならない。

アプリケーションのメニューの例を次に示す。 

[ファイル] [編集] <カテゴリ 1> <カテゴリ 2> [表示] [オプション] <カテゴリ 3> [ヘルプ] 

推奨 

bo: 

ファイル指向でないアプリケーション (つまり、ファイルを透過的に管理し、このアクションをユーザに見せないアプリケーション) は、[ファイル] メニューを 1 つ以上のアプリケーション固有のメニューに置き換える。 

[ファイル] メニューの代わりとして使用するメニューの例 

代替メニュー 1: <app-label> [選択] 

代替メニュー 2: <app-label> <obj-type> 

代替メニュー 3: <obj-type> 

アプリケーションが複数のオブジェクト型を持っている場合は、代替メニュー 1 を使用できる。<app-label> の項目は、オブジェクト型に依存しないグローバルなアクションに使用される。[選択] の項目は、現在選択されているオブジェクトに関連するアクションで、現在選択されているオブジェクトに応じて変更できる。何も選択されていない場合、このメニューは「何も選択されていない」ということを示す単一の項目のみを持つ。項目が選択されているが、そのオブジェクトに適用する項目が存在しない場合、このメニューは「なし」という単一の項目のみを持つことになる。 

アプリケーションが、単一のオブジェクト型を持っている場合は、代替メニュー 2 を使用できる。アプリケーションに対してグローバルなアクションは <app-label> にあり、オブジェクト型に固有のアクションは <obj-type> にある。 

アプリケーションが、単一のオブジェクト型を持ち、<app-label> メニューを必要としない場合は、代替メニュー 3 を使用できる。たとえば、印刷マネージャは [プリンタ] メニューを格納できる。 

これ以外の、ファイル指向のアプリケーションに適用されるメニューバーのガイドラインも、ファイル指向でないアプリケーションに適用される。したがって、次のメニューバーは有効である。 

<app-label> [選択] [編集] <カテゴリ 1> [表示] <カテゴリ 2> [ヘルプ] 

複雑なアプリケーションや、ドメインに高度に依存するアプリケーション (たとえば、CAT スキャン・データの医学的なイメージ処理と診断のためのアプリケーションなど) では、メニュー・バーの設計に他のアプローチを採用しなければならないことがある。次に例を示す。 

<app-label> <カテゴリ 1> <カテゴリ 2> [選択] [編集] <obj-type> [オプション] [ヘルプ] 

推奨 

bp: 

[終了] または [閉じる] は、メニュー・バーの先頭の (一番左の) メニューに置かれていなければならない。 

[ファイル] メニューの内容


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

 

必須 

bq: 

ユーザが [終了] を選択したり、何らかの他の方法でアプリケーションの終了を指示したが、現在のファイルに保存されていない変更内容がある場合に、アプリケーションは終了する前に変更内容を保存するかどうかを問い合わせるダイアログ・ボックスを表示する。 

ユーザは、保存されていない変更内容を保存するのか、破棄するのかを明示的に指定する機会を必ず与えられなければならない。現在のファイルの変更内容を保存しないまま、ユーザが [ファイル] メニューから [開く] を選択した場合も、上記のようなダイアログ・ボックスを表示する必要がある。 

必須 

6-7 

アプリケーションが [ファイル] メニューを使用する場合、該当するアクションが実際にアプリケーションによってサポートされているならば、次に示す機能の選択肢を格納していなければならない。 

必須 

 

[新規 (N)] 

新規ファイルを作成する。現在のクライアント領域が新規ファイルの表示に使用される場合は、アプリケーションはクライアント領域から既存のデータを消去する。現在のファイルに加えられた変更内容が失われる場合は、アプリケーションは変更内容を保存するかどうかをユーザに問い合わせるダイアログを表示する。ニーモニックは N である。 

必須 

 

[開く (O) ...] 

ユーザにダイアログ・ボックスでファイル名の入力を求め、既存のファイルを開く。現在のファイルに加えられた変更内容が失われる場合は、アプリケーションは変更内容を保存するかどうかをユーザに問い合わせるダイアログを表示する。ニーモニックは O である。 

必須 

 

[保存 (S)] 

クライアント領域の既存の内容を消去せずに、現在開いているファイルを保存する。ファイルが名前を持たない場合、アプリケーションはユーザにファイル名の入力を求めるダイアログを表示する。ニーモニックは S である。 

必須 

 

[別名保存 (A) ...] 

ユーザにダイアログ・ボックスでファイル名の入力を求め、現在開いているファイルを新しい名前で保存する。ユーザが既存の名前を使ってファイルの保存を試みた場合、アプリケーションは、データが失われる可能性があることを、ユーザに警告するダイアログを表示する。クライアント領域の既存の内容は消去しない。ニーモニックは A である。 

推奨 

 

[印刷 (P)] 

ファイルの印刷をスケジュールする。アプリケーションが印刷のために特定の情報を必要とする場合は、ユーザに情報を要求するダイアログを表示する。この場合、メニュー・エントリの後には省略記号が付く([印刷...])。ニーモニックは P である。 

推奨 

 

[閉じる (C)] 

現在の主ウィンドウと、関連する副ウィンドウを閉じる。アプリケーションが、単一の主ウィンドウだけを使用するか、複数の互いに依存する主ウィンドウを使用している場合、このアクションは用意されません。ニーモニックは C である。 

必須 

 

[終了 (x)] 

現在のアプリケーションと、それに関連するすべてのウィンドウを終了する。現在のファイルの変更内容が失われる場合は、アプリケーションは変更内容を保存するかどうかをユーザに問い合わせるダイアログを表示する。ニーモニックは x である。 

 

 

 

 

 

これらの共通したファイル操作を備えた [ファイル] メニューを使用することにより、アプリケーション間での一貫性が実現される。 

<Obj-type> / [選択] メニューの内容

 

n/a 

 

 

 

推奨 

br: 

アプリケーションが <obj-type> メニューや [選択] メニューを使用し、該当するアクションが実際にアプリケーションによってサポートされている場合、次に示す機能を持つ選択肢を含む。項目は、次に示す順序で、ユーザに提示されなければならない。 

<obj-type> メニューは、ユーザがオブジェクト型のインスタンスを作成するためのコントロールを含んでいる。<obj-type> と [選択] メニューは、ユーザがオブジェクト・インスタンスを操作するためのものである。アプリケーションによって管理されるオブジェクトの操作だけに関連する操作 (アプリケーションが提供する、より一般的なサービスではないもの) があれば、<obj-type> または [選択] メニューに項目として追加する。 

推奨 

 

[新規...] 

オブジェクト型の新規インスタンスを作成する。必要であれば、そのオブジェクトに関連する設定の値を指定するためのダイアログ・ボックスが表示される。 

オプション 

 

[移動先...] 

選択したオブジェクトをフォルダに移動できる。希望のフォルダを選択するためのファイル選択ダイアログ・ボックスが表示される。 

オプション 

 

[コピー先...] 

選択したオブジェクトをフォルダにコピーできる。希望のフォルダを選択するためのファイル選択ダイアログ・ボックスが表示される。 

オプション 

 

[ワークスペースに置く] 

オブジェクトのリンクを、現在のワークスペースの共通デスクトップ環境上に置くことができる。 

 

 

 

 

上の 3 つのメニュー選択肢は、アプリケーションが管理するオブジェクトが、アプリケーションのメイン・ウィンドウの外で独立した要素として存在できる場合にのみ用意する。たとえば、プリンタ管理アプリケーションが作成するプリンタ・オブジェクトなどは、フォルダ・ウィンドウの中で、それ自身がアプリケーションとして機能できる。また、アプリケーションはこれらのアクションを実行する手段として、ドラッグ&ドロップもサポートしなければならない。 

オプション 

 

[削除] 

選択されたオブジェクトを削除する。オブジェクトを実際に削除する前に、確認ダイアログ・ボックスをユーザに表示しなければならない。 

推奨 

 

[属性] 

選択されたオブジェクトに関連する設定の現在の値を表示する [属性] ウィンドウを表示する。 

推奨 

 

<デフォルトのアクション> 

この選択肢は、選択されたオブジェクトのデフォルトのアクションを規定する。典型的なデフォルトのアクションは [開く] である。 

[編集] メニューの内容


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

 

必須 

6-8 

アプリケーションが [編集] メニューを使用し、該当するアクションが実際にアプリケーションによってサポートされている場合、次に示す機能を持つ選択肢を含む。 

オプション 

 

[元に戻す (U)] 

直前に実行されたアクションを元に戻す。ニーモニックは U である。 

オプション 

 

[カット (t)] 

クライアント領域の選択された部分のデータを削除し、クリップボードに入れる。ニーモニックは t である。 

オプション 

 

[コピー (C)] 

クライアント領域の選択された部分のデータをコピーし、クリップボードに入れる。ニーモニックは C である。 

オプション 

 

[リンクのコピー (k)] 

クライアント領域の選択された部分のデータのリンクをコピーし、クリップボードに入れる。ニーモニックは K である。 

オプション 

 

[ペースト (P)] 

クリップボードの内容をクライアント領域にペーストする。ニーモニックは P である。 

オプション 

 

[リンクのペースト (L)] 

クリップボードの内容が表しているデータのリンクをクライアント領域にペーストする。ニーモニックは L である。 

オプション 

 

[消去 (e)] 

クライアント領域の選択された部分のデータを、クリップボードにコピーせずに削除する。残ったデータは、[消去] 操作によって生じた隙間を埋めるように再配置されない。ニーモニックは e である。 

オプション 

 

[削除 (D)] 

クライアント領域の選択された部分のデータを、クリップボードにコピーせずに削除する。ニーモニックは D である。 

オプション 

 

[すべてを選択 (S)] 

クライアント領域のすべての選択可能な要素を一次セレクションとして設定する。 

オプション 

 

[選択をすべて解除 (l)] 

一次セレクションから、クライアント領域のすべての選択可能な要素を取り除く。 

オプション 

 

[ペーストされたものを選択 (a)] 

クライアント領域のコンポーネントにペーストされた最後の要素を、一次セレクションとして設定する。 

オプション 

 

[再選択 (R)] 

クライアント領域のコンポーネントで最後に選択された要素を、一次セレクションとして設定する。このアクションは、固定的な選択をサポートしないコンポーネントで、現在の選択が空である場合にのみ使用できる。 

オプション 

 

[プロモート (m)] 

クライアント領域のコンポーネントの現在の選択を、一次セレクションにする。このアクションは、固定的な選択をサポートするコンポーネントでのみ使用できる。 

 

 

 

 

 

これらの共通した編集操作を備えた [編集] メニューを使用することにより、アプリケーション間での一貫性が実現される。 

推奨 

bs: 

アプリケーションが <obj-type> または [選択] メニューを持っていないが、ユーザがウィンドウ内でデータを選択でき、選択データの設定を管理できる場合は、[編集] メニューの最後の項目として [属性...] という選択肢を提供する。 

必須 

6-9: 

この項目は削除された。 

[表示] メニュー

 

n/a 

 

 

 

推奨 

bt: 

アプリケーションに [表示] メニューがある場合、このメニューは現在のデータの表示方法に影響を与える機能だけを含む。データそのものを変更するオプションは含まない。 

[オプション] メニュー

 

n/a 

 

 

 

推奨 

bu: 

アプリケーションが、アプリケーションの動作を制御するためのグローバルな設定を持っている場合は、これらの設定を行うための [オプション] メニューを用意する。 

[ヘルプ] メニューの内容


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

 

推奨 

bv: 

アプリケーションに [ヘルプ] メニューを付ける場合、該当するアクションが実際にアプリケーションによってサポートされているならば、次に示す機能の選択肢を格納しなければならない。ここに示した [ヘルプ] の選択肢は、Motif 1.2 のものよりも優先される。 

必須 

 

[概要 (v)] 

ヘルプにアクセスしたウィンドウや、アプリケーション全体に関する一般情報を提供する。ニーモニックは v である。この後にセパレータを置く。 

オプション 

 

[索引 (I)] 

アプリケーションのすべてのヘルプ情報のトピックを並べた索引を表示する。ニーモニックは I である。 

推奨 

 

[目次 (C)] 

アプリケーションのすべてのヘルプ情報のトピックを並べた目次を表示する。ニーモニックは C である。 

推奨 

 

[使い方 (T)] 

アプリケーションの各種の使い方を示すヘルプ情報にアクセスできる。ニーモニックは T である。 

推奨 

 

[リファレンス (R)] 

リファレンス情報へのアクセスを提供する。ニーモニックは R である。 

オプション 

 

[チュートリアル (l)] 

アプリケーションのチュートリアルにアクセスできる。ニーモニックは l である。 

オプション 

 

[キーボード (K)] 

アプリケーションでのファンクション・キー、ニーモニック、およびキーボード・アクセラレータに関する情報を表示する。また、共通デスクトップ環境での、これらのキーの一般的な使い方に関する情報を表示する。ニーモニックは K である。 

オプション 

 

[マウス (M)] 

アプリケーションでのマウスの使い方に関する情報を表示する。ニーモニックは M である。 

オプション 

 

[マウスとキーボードの操作 (M)] 

アプリケーションでのファンクション・キー、ニーモニック、キーボード・アクセラレータ、およびマウスの使い方に関する情報を表示する。また、共通デスクトップ環境での、これらのキーの一般的な使い方に関する情報を表示する。ニーモニックは M である。これらの情報を一緒に示した方がいい場合は、マウスとキーボードの項目を別々に用意するよりも、この項目を使用する。 

オプション 

 

[アイテムヘルプ (O)] 

ポインタをクエスチョン・マーク型ポインタに変更して、コンテキスト・ヘルプを起動する。ユーザがポインタをコンポーネント上に移動して BSelect を押すと、そのコンポーネントのすべてのコンテキスト・ヘルプが表示される。ニーモニックは O である。上下にセパレータを置いて区別する。 

必須 

 

[ヘルプの使い方 (U)] 

共通デスクトップ環境のヘルプ・ビューアの使い方に関する情報を表示する。ニーモニックは U である。上下にセパレータを置いて区別する。 

必須 

 

[<アプリケーション名> について (A)] 

最小限アプリケーションの名前とバージョンを示し、アイコンやその他のシグニチャーグラフィックスを示すダイアログ・ボックスを表示する。ニーモニックは A である。 

 

 

 

 

6-10: 

この項目は削除された。この項目は bv に置き換えられている。

アタッチメント・メニュー

 

n/a 

 

 

 

推奨 

bw: 

アプリケーションでアタッチメント・メニューを使用する場合、該当するアクションが実際にサポートされているなら、次に示す選択肢にアプリケーションの機能を加えて格納します。 

推奨 

 

[ファイルの追加...] 

接続するファイルや他の項目を選択する。ユーザが接続したいファイルを選択するためのファイル選択ボックスが表示される。ファイル選択ボックスのデフォルト・ボタンは [接続] である。 

推奨 

 

[別名保存...] 

現在選択されているアタッチメントを保存する。ファイル・システムのどこにアタッチメントを保存するのかを指定するためのファイル選択ダイアログ・ボックスが、ユーザに表示される。複数のアタッチメントが選択されている場合、名前フィールドはアクティブではなく、アタッチメントの現在の名前が、新しいファイルの名前として使用される。このメニュー項目は、1 個以上のアタッチメントが選択されているときにのみアクティブである。 

推奨 

 

[名前の変更...] 

アタッチメント・アイコンの名前を変更する。アプリケーションは、ファイル・マネージャのように、アタッチメント・アイコン名を変更したいときにはいつでも変更できるような手段を提供しなければならない。アプリケーションがインラインでの名前変更を提供できない場合、[名前の変更] はダイアログ・ボックスを表示して、ユーザに名前の入力を要求することによりアタッチメント名を変更する。このメニュー項目は、単一のアタッチメントが選択されているときにのみアクティブである。複数のアタッチメントが選択されているときはアクティブではない。 

推奨 

 

[削除] 

アタッチメント・リストからアタッチメントを削除する。このメニュー項目は、アタッチメントが選択されている場合にのみアクティブである。 

推奨 

 

[すべてを選択] 

アタッチメント・リストの中のすべてのアタッチメントを選択する。 

ポップアップ・メニュー


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

 

推奨 

bx: 

アプリケーションが、データ区画に適用される機能を提供し、その中に特定の要素がない場合は、頻繁に使用されるデータ区画機能を格納するポップアップ・メニューを用意する。このポップアップ・メニューには、マウス・ポインタが区画のバックグラウンドの上にあるか、区画の中の選択不可能な要素の上にあるときに BMenu を押すとアクセスできる。 

推奨 

by: 

アプリケーションは、データ区画内で選択可能なすべての要素について、ポップアップ・メニューを提供しなければならない。 

ポップアップ・メニューは、頻繁に使用される機能へのアクセスを提供するもので、共通デスクトップ環境のデスクトップ環境のあらゆる場所で使われる。ポップアップ・メニューは、メニュー・バーの複数のメニューのオプションを含むことができる。たとえば、[ファイル] メニューと [編集] メニューの両方の項目を含むことができる。 

推奨 

bz: 

ポップアップ・メニューが選択されていないオブジェクトの上に表示されているとき、ポップアップ・メニューから選択されたアクションは、そのオブジェクトだけに適用される。現在選択されている他のオブジェクトには適用されない。 

この規則は、現在選択されていることに気付いていないオブジェクトに、ユーザが誤ってアクションを適用してしまうのを防ぐ効果がある。メニュー・ボタンを押すと、マウス・カーソルの下にあるオブジェクトに関連するポップアップ・メニューが、そのオブジェクトが選択されているかどうかにかかわらず表示される。マウス・カーソルの下のオブジェクトと他のオブジェクトが選択された場合、ポップアップ・メニューは選択されたセットに対するものになる。 

推奨 

ca: 

アプリケーションのすべてのポップアップ・メニューは、そのメニューが実行する機能や、その対象となる要素を表すタイトルを持っている。 

推奨 

cb: 

アプリケーションのポップアップ・メニューの中からアクセスできる機能は、ウィンドウ内に表示されるボタンや、メニュー・バーを介してアクセスされるメニューからもアクセスできる。 

ポップアップ・メニューは隠されているので、アプリケーションのウィンドウの中に表示されているコントロールから利用できる機能への別のアクセス手段として利用する。 

オプション 

6-11: 

アプリケーションが一般的なポップアップ・メニュー・アクションを使用する場合、そのアクションは次の仕様に従って機能する。補足的なガイドラインについては cb: の項を参照すること。

オプション 

 

[属性] 

ユーザがコンポーネントの属性を設定するために使用できる属性ダイアログ・ボックスを表示する。 

オプション 

 

[元に戻す] 

最後に実行したアクションを元に戻す。 

オプション 

 

[一次移動] 

一次セレクションの内容をコンポーネントに移動する。このアクションは編集可能なコンポーネントでのみ使用できる。 

オプション 

 

[一次コピー] 

一次セレクションの内容をコンポーネントにコピーする。このアクションは編集可能なコンポーネントでのみ使用できる。 

オプション 

 

[一次リンク] 

一次セレクションへのリンクをコンポーネントに作る。このアクションは編集可能なコンポーネントでのみ使用できる。 

オプション 

 

[カット] 

要素をカットしてクリップボードに入れる。選択でメニューがポップアップされている場合は、選択全体をカットしてクリップボードに入れる。 

オプション 

 

[コピー] 

要素をコピーしてクリップボードに入れる。選択でメニューがポップアップされている場合、このアクションでは選択全体をコピーしてクリップボードに入れる。 

オプション 

 

[リンクのコピー] 

要素のリンクをクリップボードにコピーする。選択でメニューがポップアップされている場合は、選択全体へのリンクをコピーしてクリップボードに入れる。 

オプション 

 

[ペースト] 

クリップボードの内容をコンポーネントにペーストする。このアクションは編集可能なコンポーネントでのみ使用できる。 

オプション 

 

[リンクのペースト] 

クリップボードの内容のリンクをコンポーネントにペーストする。このアクションは編集可能なコンポーネントでのみ使用できる。 

オプション 

 

[消去] 

クライアント領域の選択された部分のデータを、クリップボードにコピーすることなく削除する。選択でメニューがポップアップされた場合は、選択を削除する。 

オプション 

 

[削除] 

クライアント領域の選択された部分のデータを、クリップボードにコピーすることなく削除する。選択でメニューがポップアップされた場合は、選択を削除する。 

オプション 

 

[すべてを選択] 

一次セレクションを、ポップアップ・メニューの属するコレクションのすべての要素として設定する。 

オプション 

 

[選択をすべて解除] 

ポップアップ・メニューの属するコレクションの現在の選択を解除する。 

オプション 

 

[ペーストされたものを選択] 

ポップアップ・メニューの属するコレクションにペーストされた最後の要素を一次セレクションとして設定する。 

オプション 

 

[再選択] 

ポップアップ・メニューの属するコレクションで最後に選択された要素を一次セレクションとして設定する。このアクションは、永続的な選択をサポートしないコンポーネントで、現在の選択が空である場合にのみ使用できる。 

オプション 

 

[プロモート] 

現在の選択を一次セレクションにプロモートする。このアクションは、永続的な選択をサポートするコンポーネントでのみ使用できる。 

 

 

 

 

 

これらの共通したアクションを備えたポップアップ・メニューを使用することにより、アプリケーション間での一貫性が実現される。 

推奨 

cc: 

選択可能なオブジェクトのポップアップ・メニューは、該当するアクションが実際にアプリケーションによってサポートされているならば、次に示す機能を持つ選択肢を格納しなければならない。このガイドラインは 6-11 項を補足するものである。

オプション 

 

[移動先...] 

ユーザは、選択したオブジェクトをフォルダに移動できる。希望のフォルダを選択するためのファイル選択ダイアログ・ボックスが表示される。 

オプション 

 

[コピー先...] 

ユーザは、選択したオブジェクトをフォルダにコピーできる。希望のフォルダを選択するためのファイル選択ダイアログ・ボックスが表示される。 

オプション 

 

[ワークスペースに置く] 

ユーザは選択したオブジェクトのリンクを、現在のワークスペースの共通デスクトップ環境に置くことができる。 

オプション 

 

[削除] 

選択されたオブジェクトを削除する。オブジェクトを実際に削除する前に、確認ダイアログ・ボックスがユーザに表示される。 

推奨 

 

[属性...] 

選択されたオブジェクトに関連する属性の現在の設定を示すダイアログ・ボックスを表示する。 

推奨 

 

[ヘルプ...] 

選択されたオブジェクトの型に関連するヘルプ・ウィンドウが表示される。 

オプション 

cd: 

ポップアップ・メニュー内の選択肢は、次のように並べられる。 

<[開く]、[保存]、[属性] などのように、オブジェクトを管理する選択肢> 

----------- セパレータ ----------- 

<[カット]、[コピー]、[ペースト] などのような標準編集選択肢> 

----------- セパレータ ----------- 

<その他の選択肢> 

必須 

6-12: 

ポップアップ・メニューが選択のコンテキストでポップアップされる場合、要素に作用するアクションは、選択全体に作用する。 

選択のコンテキストでは、ポップアップ・メニュー・アクションは選択全体に影響を与える。 

ダイアログ・ボックス

 

n/a 

 

 

必須 

6-13: 

情報ダイアログ・ボックスは、ユーザとアプリケーションの対話を妨げてはならない。 

情報ダイアログ・ボックスは、ただちに注意を払う必要はない情報をユーザに伝えるためのものなので、モード付きである必要はない。 

メニュー設計

 

n/a 

 

 

推奨 

ce: 

ファイル選択ダイアログが表示される場合のように、メニュー項目を選択することで、ユーザにさらに詳細な情報が求められる場合、メニュー項目の末尾には省略記号 (「...」) を付ける。この要件は、簡単な警告や確認ダイアログが表示されるだけのメニュー項目には適用されない。 

省略記号を使用することにより、ユーザはインタフェースの動作を予想しやすくなる。省略記号のない項目を選択する場合は、ただちに結果が発生するということが予想できる。 

推奨 

cf: 

アプリケーションの中からアクセスされるメニューは、少なくとも 2 つのメニュー項目を含んでいなければならない。 

項目を 1 つしか含まないメニューがあってはならない。アプリケーションに 1 項目しかないメニューがある場合は、その項目を別のメニューに移動するか、ウィンドウの中のボタンにすることを検討するべきである。メニューが長くなると、下の方にある選択肢にアクセスするのは、ユーザにとって面倒になる。メニューに大量の選択肢が格納されている場合は、複数のメニューに分割するか、いくつか項目をサブメニューにまとめるべきである。 

オプション 

cg: 

アプリケーションの中からアクセスされるサブメニューは、少なくとも 3 つのメニュー項目を含んでいなければならない。 

サブメニューは、主階層メニューに全項目を入れるとメニューが長くなりすぎる場合に、似ている項目を 1 つの副階層メニューにまとめるために使用される。しかし、サブメニューにオプションが 2 つしかない場合は、副階層メニューを削除して、オプションを主階層メニューに入れることを強く推奨する。これは、サブメニューに置かれているオプションにアクセスするには手間がかかるからである。 

推奨 

ch: 

アプリケーションには、15 以上の選択肢を持つメニューがあってはならない。 

メニューが長くなるほど、ユーザが下の方の選択肢にアクセスするための労力が大きくなる。メニューに多数の選択肢がある場合は、複数のメニューに分割するか、いくつかの項目をサブメニューにまとめるべきである。 

オプション 

ci: 

アプリケーションに、頻繁にアクセスすることが予想されるメニューがある場合は、そのメニューにティアオフ・メニュー・オプションを用意する。 

アプリケーションの使用中にメニューを固定表示できるように、頻繁にアクセスするメニューはティアオフできるようにしておかなければならない。 

オプション 

cj: 

適当と思われる場合は、キーボード・アクセラレータを用意する。 

メニュー全体ではなく、メニューの特定のメニュー項目が頻繁に使用すると予想される場合は、アプリケーションはこれらの項目のキーボード・アクセラレータを用意し、そのキーボード・アクセラレータを、対応するメニューの該当する項目の右側に表示する。 

推奨 

ck: 

メニュー・バーの項目に使用されるラベルは、メニューそのもののオプションとして使用してはならない。 

メニュー・バーの項目名は、メニューが格納するオプションのタイトルの役割を果す。メニュー・バーの項目名は、すべてのメニュー項目に関連するカテゴリの概念を正確に記述するものでなければならず、メニューそのものの中の項目名として使用してはならない。 

必須 

cl: 

その時点で適切な選択ではないメニューの選択肢は、必ず選択不可になっていなければならない。 

選択不可のコントロールは、ユーザが起動できないコントロールで、アクティブでない状態が短期間しか続かない場合にのみ使用する (つまり、アプリケーションまたはデスクトップ環境の中で、そのコントロールをアクティブにするための手段が存在する場合)。コントロールが、(現在のアプリケーションまたはシステムの構成のため、またはその機能を使用する特定のソフトウェアがインストールされていないために) 永続的にアクティブでない場合は、コントロールを選択不可にするのではなく、メニューそのものから削除する。 

推奨 

cm: 

メニュー項目は選択状況を表示するために使用され、チェック・ボックス、ラジオ・ボタンは、その項目の状況を表示するために使用される。単一の項目がオンまたはオフであるかを表示するために使用する場合はチェック・ボックス、複数の隣り合ったメニュー項目の 1 つを選択する場合はラジオ・ボタンを使用する。 

必須 

cn: 

ラジオ・ボタンがメニューにある場合は、ラジオ・ボタンと他のメニュー項目の各セットのセパレータを使用する。 

推奨 

co: 

チェック・ボックスまたはラジオ・ボタンがメニューにある場合は、選択されているかいないかが常に表示されていなければならない。選択されていない場合にも、このボタンが表示されていなければならない。 

必須 

6-14: 

アプリケーションがメニューの中でティアオフ・ボタンを使用する場合、ティアオフ・ボタンはメニューの最初の要素でなければならない。 

ティアオフ・ボタンが起動されると、メニューはダイアログ・ボックスになる。ティアオフ・ボタンは、メニューの内容全体がティアオフされるように、メニューの最初の項目でなければならない。 

必須 

6-15: 

すべてのメニューは、最も幅の広い要素が収まるだけの幅を持っていなければならない。 

各メニュー要素のラベルが完全に見えることで、ユーザはメニューをブラウズしやすくなる。 

ダイアログ・ボックスの設計


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

推奨 

cp: 

アプリケーション内で使用されるダイアログ・ボックスのタイトルは、表 10-3 の規則に従う。

.

表 10-3 ダイアログ・ボックスのタイトルの規則

ウィンドウの用途 

ウィンドウ・タイトルのフォーマット 

メッセージ 

<アプリケーション名またはオブジェクト名> : <アクションまたは状況> 

経過状況 

<アプリケーション名またはオブジェクト名> : <アクション> の経過状況 

アクション (コマンド) 

<アプリケーション名> : <アクション> 

オブジェクト属性 

<アプリケーション名> : <オブジェクト型> 属性 

アプリケーション・オプション 

<アプリケーション名> : <型> オプション 

 

n/a 

 

 

 

必須 

cq: 

アプリケーション内のすべてのダイアログ・ボックスは、ダイアログ・ボックスのアクションを実行してダイアログ・ボックスを消去するか、何のアクションも実行せずにダイアログ・ボックスを消去するボタンを、少なくとも 1 個は持っていなければならない。 

 

 

 

 

6-16: 

この項目は cr に置き換えられた。

推奨 

cr: 

アプリケーションが一般ダイアログ・ボックスのアクションを使用する場合、アクションは次に示す機能とラベルを持っている。 

オプション 

 

[はい] 

ダイアログ・ボックスに表示された質問に対する肯定的な応答を示す。 

オプション 

 

[いいえ] 

ダイアログ・ボックスに表示された質問に対する否定的な応答を示す。 

オプション 

 

[了解] 

ダイアログ・ボックスのコンポーネントに加えられた変更をすべて適用し、ダイアログ・ボックスを閉じる。 

オプション 

 

<コマンド> 

ダイアログ・ボックスのコンポーネントに加えられた変更をすべて適用して、<コマンド> に関連するアクションを実行し、オプションでダイアログ・ボックスを閉じる。 

 

 

 

 

 

<コマンド> ボタンは、そのボタンをクリックしたときに実行されるアクションに関して、ユーザに与える情報量が多い場合に、[了解]、[はい]、または [いいえ] の代わりのボタン・ラベルとして使用される。 

オプション 

 

[適用] 

ダイアログ・ボックスのコンポーネントに加えられた変更をすべて適用するが、ダイアログ・ボックスを閉じない。 

オプション 

 

[再実行] 

実行中の作業を再び試みる。 

オプション 

 

[中止] 

実行中の作業を、次のブレーク・ポイントで終了させる。 

オプション 

 

[一時停止] 

実行中の作業を一時停止させる。 

オプション 

 

[再開] 

一時停止された作業を再開させる。 

オプション 

 

[デフォルトとして保存] 

現在の設定を、このウィンドウが次に表示されたときに表示されるデフォルト設定として保存する。設定は選択されたオブジェクトには適用されず、ダイアログ・ボックスは閉じない。 

[デフォルトとして保存] ボタンは、ユーザが、ダイアログ・ボックスの中のコントロールのセットについて、出荷時の設定として用意するのとは別のデフォルト値を使用する可能性がある場合に用意しておく。たとえば、[新規 <オブジェクト型>] ウィンドウでは、そのオブジェクト型の新規インスタンスが作成されるたびに、アプリケーションが与える値の代わりに、現在の値をデフォルト設定として表示するように指定できるように、[デフォルトとして保存] ボタンを用意しておく。 

オプション 

 

[リセット] 

アプリケーションがまだ適用していない変更内容をすべて取り消す。ダイアログ・ボックス内のコントロールは、ダイアログ・ボックス・アクションが最後に適用された時点の状態にリセットされる。ダイアログ・ボックスの現在の起動中に変更内容がまったく適用されていない場合、コントロールはダイアログ・ボックスが表示されたときの状態にリセットされる。 

オプション 

 

[出荷時設定にリセット] 

まだ適用されていない変更内容をすべて取り消す。ダイアログ・ボックス内のコンポーネントは、アプリケーションを出荷したベンダによって指定されたデフォルトの状態と値にリセットされる (つまり、コントロールは元の出荷時設定に戻される)。 

オプション 

 

[取消し] 

まだ適用されていないアクションを実行しないまま、ダイアログ・ボックスを閉じる。 

推奨 

 

[ヘルプ] 

ダイアログ・ボックスのヘルプを表示する。 

推奨 

cs: 

現在アクティブになっていない、あるいはその設定が現在無効になっている目に見えるコントロールは、すべて選択不可にする。 

選択不可コントロールは、ユーザが起動できないコントロールで、アクティブでない状態が短期間しか続かない場合にのみ使用する (つまり、アプリケーションまたはデスクトップ環境の中で、そのコントロールをアクティブにするための手段が存在する場合)。コントロールが、(現在のアプリケーションまたはシステムの構成のため、またはその機能を使用する特定のソフトウェアがインストールされていないために) 永続的にアクティブでない場合は、コントロールを選択不可にするのではなく、メニューそのものから削除する。 

オプション 

ct: 

ダイアログ・ボックスのサイズはできるだけ小さく抑える。低解像度のディスプレイでは、ダイアログで画面がいっぱいになったり、適切に設計されていなければ画面の端を越える可能性もあることに注意する。 

オプション 

cu: 

ダイアログ・ボックスを複雑にしないようにする。ダイアログ・ボックスが多数の機能をサポートしなければならない場合は、拡張可能なダイアログ・ボックス (「拡張可能なウィンドウ」を参照) を使用するか、複数のダイアログをネストさせる。

オプション 

cv: 

ダイアログ・ボックスでは、サイズ変更ハンドルを使用しないようにする。ただし、ユーザがより多くの情報を見られるという点で有用な場合は、サイズ変更ハンドルを使用してもよい。たとえば、ダイアログに、かなり長くなる可能性のあるスクロール・リストが含まれており、ユーザがそのリストを頻繁に検索しなければならないような場合。 

オプション 

cw: 

アプリケーション内のすべてのダイアログ・ボックスは、[Return] キーが押されたときに起動されるデフォルト・ボタンを、必ず 1 個だけ持つ。 

デフォルト・ボタンは、ユーザからの最も可能性の高い応答に関連付けられなければならず、破壊的あるいは取り消しできないような効果を持っていてはならない。アプリケーションによっては、特定のフィールドのセットへの入力あるいはその他の操作が行われるまで、デフォルト・ボタンが表示されないようなダイアログ・ボックスを持つこともある。 

オプション 

cx: 

アプリケーションが表示するダイアログ・ボックスに、拡張機能と見なされるコントロールがある場合は、拡張可能なダイアログ・ボックスを使用するか、ユーザが各ページをナビゲートできるようなオプションで [カテゴリ] メニューを提供する複数ページ・ダイアログ・ボックスを使用する。 

拡張機能に関連するコントロールは、ユーザに最初に表示されるオプションのセットと一緒に表示するべきではない。一般のユーザには、アプリケーションの基本機能を使用する上で必要なオプションだけを表示するべきである。ダイアログ・ボックス内の拡張機能へのアクセス方法を探すユーザは、[カテゴリ] オプション・ボタン (図 7-1 を参照) を使用できる。拡張機能の数が少ない場合、あるいはこれらのコントロールの設定がダイアログ・ボックス内に表示される基本コントロールの設定と密接に関連している場合 (つまり、ユーザが基本コントロールの設定を変更すると、拡張コントロールの設定も変化する場合) には、拡張可能なダイアログ・ボックスを使用することもできる (「拡張可能なウィンドウとダイアログ・ボックス」の節を参照すること)。

属性ウィンドウ

 

n/a 

 

 

 

必須 

cy: 

アプリケーションに、アプリケーションの動作を制御する設定がある場合、これらの設定は [オプション] メニューからアクセスできるアプリケーション属性ウィンドウに表示される。 

推奨 

cz: 

アプリケーションがオブジェクトを管理しており、ユーザがこれらのオブジェクトの設定の確認や変更ができるようになっている場合、これらの設定は、[編集]、<obj-type> あるいは [選択] メニューの [属性...] 項目や、そのオブジェクトに関連付けられているポップアップ・メニューからアクセスできるオブジェクト属性ウィンドウに表示される。 

推奨 

da: 

アプリケーションが属性ウィンドウやオプション・ウィンドウへのアクセスを提供している場合、このウィンドウには、アプリケーションがサポートしているならば、次に示す機能を持つボタンのセットが、この順序で含まれている。 

必須 

 

[了解] 

ダイアログ・ボックスでコンポーネントに対して加えられた変更を適用し、ダイアログ・ボックスを閉じる。[了解] はより適切なラベル (たとえば [追加] など) に置き換えてもよい。代わりのラベルは動詞句でなければならない。 

オプション 

 

[適用] 

ダイアログ・ボックスでコンポーネントに対して加えられた変更を適用する。ダイアログ・ボックスは閉じない。 

必須 

 

[リセット] 

アプリケーションが、まだ適用していない変更内容をすべて取り消す。ダイアログ・ボックス内のコントロールは、ダイアログ・ボックス・アクションが最後に適用された時点での状態にリセットされる。現在起動中のダイアログ・ボックスで変更内容がまったく適用されていない場合、コントロールはダイアログ・ボックスが表示されたときの状態にリセットされる。 

オプション 

 

[出荷時設定にリセット] 

まだ適用されていない変更内容をすべて取り消す。ダイアログ・ボックス内のコンポーネントは、アプリケーションを出荷したベンダによって指定されたデフォルトの状態または値にリセットされる (つまり、コントロールは元の出荷時設定に戻される)。 

必須 

 

[取消し] 

まだ適用されていないアクションを実行しないまま、ダイアログ・ボックスを閉じる。 

必須 

 

[ヘルプ] 

ダイアログ・ボックスのヘルプを表示する。 

推奨 

db: 

アプリケーションが、選択されたオブジェクトの設定を表示する属性ウィンドウを提供する場合、その属性ウィンドウは現在の選択を追跡し、現在選択されているオブジェクトの属性が正確に反映されるように、コントロールの状態を変更する。 

ファイル選択ダイアログ・ボックス

 

n/a 

 

 

オプション 

dc: 

ユーザがファイルを開いたり、保存したりできるアプリケーションは、ユーザが特定のファイルやディレクトリを選択するための共通デスクトップ環境の標準のファイル選択ダイアログ・ボックスを使用する。 

ユーザがファイル・システムと行うすべての対話では、ファイルとディレクトリをポイント&クリックのスタイルで選択できるようにするべきである。ユーザがファイル・パスを覚えたり、入力しなければならないようではならない。ユーザはスクロール・リストを使って、ファイル・システムの内容と構造を探索できなければならない。ただし、上級ユーザは、完全なファイル・パスを直接入力したり、相対パスと $HOME のような環境変数が使用できたりしなければならない。

標準のファイル選択ダイアログ・ボックスのラベルと内容は、アプリケーション内でのコンテキストを明らかにするために、適当に変更してもかまわない。 

推奨 

dd: 

アプリケーションが管理するオブジェクトが、デスクトップ環境内のフォルダやツールボックスの中で独立した要素として存在できる場合は、ユーザがオブジェクトのアイコンを配置する希望のフォルダを選択するためのファイル選択ダイアログ・ボックスを表示する [コピー先] メニュー・オプションまたはボタンが提供される。 

推奨 

de: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスは、ユーザにとって必要でない限り、隠し (ドット) ディレクトリやファイルを表示してはならない。アプリケーションが隠しファイルの表示をサポートしている場合は、隠しファイルの表示と非表示をユーザが切り替えるためのチェック・ボックスを用意するか、アプリケーション内のグローバルなレベルでファイルの表示と非表示を切り替えられるようにしなければならない。 

推奨 

df: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスは、ディレクトリ・テキスト・フィールドを除いて、ファイルやディレクトリの完全パス名を表示するべきではなく、相対名だけを表示するべきである。 

グローバルな共通デスクトップ環境の設定は、次のようになっているべきである。 

    FileSelectionBox.fullPathMode: false

アプリケーションがこの動作を無効にしない限り、ファイル選択ダイアログ・ボックスはリスト・ボックスで完全パス名を表示するべきではない。 

必須 

dg: 

一般に、ファイル選択ダイアログ・ボックスは、以前にユーザが設定したディレクトリ位置を記憶しておくべきである。 

たとえば、ユーザが [別名保存] を呼び出して、/users/jay/letters に移動してファイルを保存した場合、次にユーザが [別名保存] を呼び出したときには、ファイル選択ダイアログ・ボックスはディレクトリ /users/jay/letters にいるべきである。ただし、ユーザがいったん主ウィンドウを閉じたら、この情報は記憶していてはならず、デフォルト・ディレクトリに戻さなければならない。

[...について] ダイアログ・ボックス

 

n/a 

 

 

オプション 

dh: 

[...について] ダイアログ・ボックスは、アプリケーションに関する最小限の情報セットを、1 つのテキスト区画に表示する。 

最小限のセットは次のものである。 

  • アプリケーション名

  • バージョン番号

  • リリースの日付

  • 著作権

必須 

di: 

[...について] ダイアログ・ボックスは [閉じる] ボタンを含んでいなければならない。その他の [ヘルプ] や [続き] などのボタンはオプションである。 

[...について] ダイアログ・ボックスに含まれるその他の情報としては、次のものがある。

 

n/a 

 

 

推奨 

dj: 

アプリケーションの実行に必要なオペレーティング・システムやその他の条件に関する情報。共通デスクトップ環境 1.0 など。 

オプション 

dk: 

開発チームのクレジット、ライセンス、クライアント、または xhost 情報などの追加情報を表示する [詳細情報] ダイアログ・ボックス。 

ダイアログ・ボックスの配置

 

n/a 

 

 

オプション 

dl: 

ダイアログ・ボックス内のコントロールは、ユーザがダイアログ・ボックス内で入力を行なったり、オプションを選択したりする順序に基づいて、左から右、上から下に配置する。 

-> これは、左から右に書かれる言語環境のために設計されるアプリケーションを前提としている。その他のロケールでは、これとは別の設計アプローチが必要になることがある。 

必須 

dm: 

ダイアログ・ボックスの内容や配置を変更したり、ダイアログ・ボックスのアクションを起動したり、ダイアログ・ボックスを閉じたりするなどのダイアログ・ボックス全体に影響を与えるプッシュ・ボタンは、ダイアログ・ボックスの下部に置かれる。 

一般に、ダイアログ・ボックスの下部にはボタンを 1 行だけ配置するべきである。アプリケーションに、複数のグローバル・ボタンを持つダイアログ・ボックスがある場合は、ダイアログ・ボックスの下部にボタンを 2 行以上配置しなければならないことがある。最後の行には、標準のダイアログ・ボックス・ボタン ([了解]、[リセット]、[取消し]、および [ヘルプ]) を格納しなければならない。ダイアログ・ボックス全体には関連しないが、ダイアログ・ボックス内の特定のコントロールに関連するボタンが、ダイアログ・ボックスにある場合、それらのボタンは関連するコントロールの近くに配置する。 

必須 

dn: 

アプリケーションのダイアログ・ボックス内に [適用] ボタンを用意する場合は、そのダイアログ・ボックス・アクションを実行してからダイアログ・ボックスを閉じる [了解] ボタンまたはコマンド・ボタンも用意しなければならない。 

オプション 

do: 

アプリケーションは、ダイアログ・ボックスの配置に対する悪影響のない設計の代案がまったくない場合を除き、ダイアログ・ボックス内で階層式ボタンを使用してはならない。 

一般に、階層式ボタンはメニューとメニュー・バーでのみ使用する。どうしても必要な場合を除き、他の場所では使用を避けるべきである。 

推奨 

dp: 

アプリケーションで、メニュー・パネル以外の場所で階層式ボタンを使用する必要がある場合は、DtMenuButton ウィジェットを使用する。

ドラッグ&ドロップの設計

 

n/a 

 

 

推奨 

dq: 

アイコンで表現されるすべてのオブジェクトには、ドラッグ&ドロップ (DND) 方式を用意しなければならない。ユーザが直接に操作できるすべての要素について、DND 方式を用意する。 

推奨 

dr: 

アプリケーションがドラッグ&ドロップを通してサポートする基本機能は、すべてメニュー、ボタン、またはダイアログ・ボックスによってもサポートされる。 

ドラッグ&ドロップは、アプリケーションの中でサポートされている他のユーザ・インタフェース・コントロールを通してアクセス可能な機能に対するアクセラレータと見なされる。ドラッグ&ドロップだけでしかサポートされていない基本操作が存在してはならない。 

推奨 

ds: 

ダイアログ・ボックスまたはウィンドウ内のオブジェクトがドラッグできることを示すために、ダイアログ・ボックスまたはウィンドウ内でアイコン・グラフィックを使用する。そのドラッグ可能なオブジェクトをファイル・マネージャの中で表現するために使われるのと同じアイコン・グラフィックを使用する。アイコンは、オブジェクトの内容の表示が存在する場合は、その近くに配置する。このような表示が存在しない場合は、特に良い場所がなければ、ダイアログ・ボックスまたはウィンドウの右上隅に配置する。アイコンはサイズが 32*32 で、その下にラベルが付けられていなければならない。ラベルは、そのアイコン・グラフィックが表すオブジェクトの種類を示していなければならない。また、そのアイコン・グラフィックはドラッグ・アイコンのソース・インジケータとしても使用する。 

必須 

dt: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは現在のポインタをドラッグ・アイコンに変更する。 

ドラッグ・アイコンは、ドラッグ操作が実行中であることを視覚的なフィードバックとして表示する。 

推奨 

du: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは現在のドラッグ・カーソルを、ソース・インジケータを取り込んだ形に変更する。 

ソース・インジケータは、ドラッグされている要素を視覚的に表現する。 

推奨 

dv: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは無効なドロップ領域であることを示すために、現在のドラッグ・カーソルを変更する。アプリケーションは、共通デスクトップ環境の標準の無効ポインタを使用する。 

ユーザは、オブジェクトがどこにドロップできるのか、どこにドロップできないのかという点についてフィードバックを受け取れなければならない。最小限でも、ドロップ領域として無効なのはどこかという点のフィードバックは必要である。また、有効なドロップ領域を示すフィードバックは、アニメーションを使ったり、ターゲット・ドロップ領域に凹みを持たせたり、その他のドラッグオーバ効果を使ったりすることによって補強できる。 

推奨 

dw: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは有効なドロップ領域であることを示すために、ドロップ領域フィードバックを変更する。 

有効なドロップ領域を示すフィードバックは、アニメーションを使ったり、ターゲット・ドロップ領域に凹みを持たせたり、その他のドラッグオーバ効果を使ったりすることによって補強できる。 

必須 

dx: 

[取消し] を押すと、実行中のドラッグを取り消して、ドラッグ&ドロップ操作を終了する。 

[取消し] は、ユーザがドラッグ操作を取り消すための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

dy: 

ドロップ・ターゲット上以外の位置で BTransfer (または BSelect) を離すと、ドラッグ&ドロップ操作を終了する。 

BTransfer (または BSelect) を離すという操作は、ドラッグ操作を終了させるための一貫性のある手段として利用できる。 

オプション 

dz: 

アプリケーションが使用するカーソル変更やドラッグオーバ効果は、マウス・ポインタがターゲット領域に達してから 0.2 秒以内に発生し、ドラッグ操作の対話形態には、表面上はまったく影響を与えない。 

推奨 

ea: 

ドラッグによって実行できるコピー、移動、またはリンク操作をサポートするコレクションでは、ドラッグ操作中にユーザに表示するフィードバックが、単一のオブジェクトが操作されているのか、複数のオブジェクトが操作されているのかを表示する。 

ドラッグ操作の間に提供されるフィードバックは、ユーザが、希望のオブジェクトのセットがドラッグされていることを確信できるようなものでなければならない。複数のオブジェクトのドラッグ操作に使用されるドラッグ・アイコンは、操作が移動、コピー、またはリンクのどれなのかを示すフィードバックと統合されなければならない。 

必須 

eb: 

転送に成功すると、データはドロップ領域に格納され、アプリケーションが使用した転送アイコンはすべて削除される。 

転送アイコンは、ドロップ操作の際に転送されているデータの型を表すために使用される。ドロップ操作に成功すると、データが転送される。 

必須 

ec: 

アプリケーションがドラッグ&ドロップの完了時にデータを削除する場合には、ドラッグ&ドロップ転送が成功して完了した場合にのみ削除を行う。 

ドラッグ&ドロップ操作が取り消されたり、失敗した場合、ドラッグのソースであったデータまたはオブジェクトは削除されてはならない。 

必須 

ed: 

転送が失敗した後、データはドラッグのソースに残り、ドロップ領域には格納されない。アプリケーションが使用した転送アイコンは、すべて削除される。 

ドロップ操作に失敗すると、データは転送されない。 

推奨 

ee: 

ユーザがアプリケーションのウィンドウ内の不適当なドロップ領域にオブジェクトをドロップした場合、アプリケーションはスナップ・バック効果の表示処理に参加し、ドロップが実行できなかった理由を示すエラー・ダイアログ・ボックスを表示する。 

エラー・メッセージは、コンテキスト (たとえば、オブジェクト B に対してアクション A を実行した)、起こった現象 (たとえば、システム X に接続できなかった)、および問題の修正方法 (たとえば、[ヘルプ] ボタンを押して、リモート実行の問題の診断に関する情報を表示する) を示さなければならない。 

推奨 

ef: 

単一の項目しか受け付けないアプリケーションは、すべての複数項目ドロップを拒否しなければならない。 

選択項目のうち、ユーザが本当にドロップしようとしたのはどれかを決定する一貫性のある方法はない。 

推奨 

eg: 

アプリケーションが、アプリケーションにファイルを読み込むための手段としてドラッグ&ドロップをサポートしている場合、アプリケーションはこの操作に対して、[ファイル] メニューから [開く] を選択するというような、より一般的な方法でファイルを読み込んだときと同じように反応する。 

ドラッグ&ドロップによるファイルの読み込みは、アクセラレータと見なされ、[ファイル] メニューから [開く] を選択した場合と同じ種類のフィードバックと動作をしなければならない。たとえば、現在読み込まれているファイルに対する変更内容が、まだ保存されていない場合、アプリケーションは、新規ファイルを読み込む前に変更内容を保存するかどうかを問い合わせるメッセージ・ダイアログ・ボックスを表示しなければならない。 

必須 

6-17: 

アプリケーションに、ドラッグ&ドロップのヘルプ・ダイアログ・ボックスを用意する場合は、実行中のドラッグ&ドロップ操作を取り消すための [取消し] ボタンを格納する。 

ヘルプ・ダイアログ・ボックスの中の [取消し] ボタンは、ユーザがドラッグ&ドロップ操作を取り消すための便利な手段として利用できる。 

アタッチメント

 

n/a 

 

 

推奨 

eh: 

ドラッグ&ドロップがオブジェクトの接続を行う唯一の方法であってはならない。 

推奨 

ei: 

ダブルクリックは、アタッチメントを選択して、アタッチメントを [開く] メニュー項目を選択するという操作のショートカットであり、アタッチメントにアクセスするための唯一の方法であってはならない。 

推奨 

ej: 

ユーザが、接続可能でない何かをアタッチメント・リストにドロップしようとすると、ドロップは失敗し、その項目はソースにスナップ・バックされる。 

推奨 

ek: 

ユーザが編集するために 1 個以上のアタッチメントを開いており、ユーザの編集結果を失う可能性がある操作を試みた場合は、ユーザに明確な警告を発し、変更内容を保存する機会を与えなければならない。 

推奨 

el: 

ユーザが、接続可能な項目でない何かをファイル選択ダイアログ・ボックスから選択した場合に、ユーザは、選択された項目が接続できないことを説明するエラー・メッセージを受け取る。次に例を示す。 

The folder "My.Stuff" cannot be attached because it is a folder. Only documents, applications, and scripts can be attached.

My.Stuff」はフォルダなので、アタッチできません。ドキュメント、アプリケーション、およびスクリプトだけをアタッチできます。

インストール

 

n/a 

 

 

必須 

em: 

アプリケーションは、フロントパネルやサブパネルに直接インストールするのではなく、アプリケーション・マネージャのフォルダにインストールしなければならない。一貫性を保つために、フロントパネルやサブパネルには、共通デスクトップ環境のデスクトップ・コンポーネントだけがインストールされることになっている。ユーザはフロントパネルを再編成できるが、アプリケーションはユーザの同意なしに、これを行うべきではない。 

対話

 

n/a 

 

 

必須 

6-18: 

警告ダイアログ・ボックスの発している警告の原因である破壊的なアクションは、警告ダイアログでユーザが取り消すことができる。 

ユーザには、破壊的な結果を引き起こす可能性のある操作を取り消す手段が必要である。 

必須 

en: 

アプリケーションがダイアログ・ボックスを表示するとき、入力フォーカスは、ユーザがエントリを入力できる最初のテキスト・フィールドか、ユーザがそれを用いて対話するダイアログ・ボックス内の最初のコントロールに置かれる。 

入力フォーカスは必ず、予測しやすく、わかりやすい位置に置かれなければならない。ウィンドウが表示されたときに、ユーザが特定の使われる頻度の高いコントロールにフォーカスを設定しなければならないようであってはならない。 

推奨 

eo: 

ユーザがアプリケーションのダイアログ・ボックスの中で [Tab] キーを押すと、入力フォーカスは、ウィンドウ内の各種のコントロールを、左から右、上から下への順序で移動する。 

-> これは、左から右に書かれる言語環境のために設計されるアプリケーションを前提としている。その他のロケールでは、これとは別の設計アプローチが必要になることがある。 

 

必須 

ep: 

アプリケーションのウィンドウに入力フォーカスがある場合、そのウィンドウの内部に、入力フォーカスを持っているコントロールが常に 1 つだけ存在する。 

アプリケーション内のいずれかのウィンドウにフォーカスがある場合、そのウィンドウ内のコントロールのどれかがフォーカスを持たなければならない。ウィンドウ内の特定のコントロールに、ユーザがフォーカスを明示的に設定しなければならないようにしてはならない。 

オプション 

eq: 

アプリケーション内のテキスト・フィールドに入力フォーカスがない場合、そのフィールド内にテキスト・カーソルは表示されない。 

Motif のスタイルでは、アクティブでないテキスト・カーソルの使用が許されているが、アクティブでないテキスト・カーソルを表示するよりも、フォーカスがないテキスト・カーソルを隠す方を勧める。これにより、ユーザは画面またはウィンドウを見ただけで、どのテキスト・フィールドがフォーカスを持っているのかを簡単に察知できる。 

オプション 

er: 

アプリケーションは、アプリケーション内で表示するすべてのボタン、メニュー、およびメニュー項目に対して、キーボードのニーモニックを用意する。 

アプリケーションに精通したユーザにとって、キーボードのニーモニックは各種の機能に素早くアクセスするための手段となる。また、ニーモニックは、キーボード型のアプリケーションやウィンドウで、機能へのアクセスを楽にする。ユーザはマウスの使用とキーボードの使用を頻繁に切り替える必要がなくなる。ニーモニックは、ユーザ・インタフェースのあらゆる場所に用意しておくべきである。 

オプション 

es: 

アプリケーションは、ユーザが頻繁に使用すると予想される機能について、キーボード・アクセラレータを用意する。 

キーボード・アクセラレータは、アプリケーションに熟練したユーザにとって、メニューやダイアログ・ボックスを通らずにアプリケーションの機能を素早く使うための手段となる。 

必須 

et: 

アプリケーションが表示するダイアログ・ボックスは、デスクトップ内の他のアプリケーションへの入力を妨げてはならない (つまりシステム・モード付きであってはならない)。ただし、ユーザがそのダイアログ・ボックスに応答するまで、ユーザがデスクトップ内の他のアクションを実行できないようにすることがどうしても必要な場合を除く。 

アプリケーションは、ユーザのデスクトップ環境内の情報やツールに対して、ユーザが自由にアクセスできることを保証しなければならない。アプリケーションが環境内の他のアプリケーションやサービスへのアクセスを妨げてもよいのは、どうしても必要な場合に限られる。 

必須 

eu: 

アプリケーションが表示するダイアログ・ボックスは、アプリケーション内の他の機能へのアクセスを妨げてはならない (つまりアプリケーション・モード付きであってはならない)。ただし、ユーザがダイアログ・ボックスに応答するまで、アプリケーションの状態が変化しないことがどうしても重要な場合を除く。 

必須 

ev: 

アプリケーションが、マルチクリックのタイムアウト間隔、ドラッグのしきい値、ウィンドウのカラー設定、マウスの左利きと右利きといったグローバルな環境設定の値を使用せず、これらの設定について独自の値を使用する場合、アプリケーションはこれらの設定の値を変更するための 1 つ以上の [オプション] ダイアログ・ボックスを用意しなければならない。 

一般に、グローバルな環境設定として扱われる設定の値を無効にしてはならない。これらの設定は、共通デスクトップ環境スタイル・マネージャを用いて、ユーザが制御する。これらの設定を無視して、独自の設定を指定した場合、アプリケーションは共通デスクトップ環境デスクトップ内の他のアプリケーションとの一貫性を失う。それにもかかわらず、独自の値を用意したい場合は、デスクトップの他の部分との一貫性を保つための手段を、ユーザに提供する必要がある。 

視覚的要素

 

n/a 

 

 

推奨 

ew: 

アプリケーションが表示するすべてのアイコンやグラフィックは、低 (640*480)、中 (800*600)、および高 (メガピクセル) 解像度で判別できなければならない。言い換えれば、低、中、および高解像度のディスプレイのために、複数のサイズの視覚的要素を用意する。 

デスクトップ・システムは、高解像度のモニタを備えているものが多くなりつつある。ユーザは、この種のモニタ上でアプリケーションが使用する視覚的要素を判別できなければならない。しかし、既存のシステムには、標準の VGA モニタも数多く存在する。アプリケーションの視覚的要素は、これらのシステムでも適切に表示されなければならず、全体的に大きすぎてはならない。 

推奨 

ex: 

アプリケーションが表示するアイコンやグラフィックは、白黒のモニタとグレースケール・モニタできれいに表示されるように設計されていなければならない。これらの視覚的要素は、色数の少ない (16 色) システムでもきれいに表示されなければならない。 

推奨 

ey: 

アイコンはオブジェクトとアプリケーションを表すためにのみ使用する。 

アイコンはオブジェクトの視覚的な表現であり、直接の操作を支援する。アイコンが、ユーザによるドラッグや選択などができない図などの他の目的に使用されると、一貫性がなくなって混乱が起こる。 

推奨 

ez: 

アイコンは 22 色のカラーだけを使用する。 

共通デスクトップ環境のアイコン・パレットは、カラーの数を不要に増やさずに、美しさと可読性を最大限に高めるように選択されている。これ以上のカラーを使用すると、ディスプレイ上で望ましくないカラーのぶれが生じる可能性がある。 

推奨 

fa: 

アイコンは国際的に使用できるように設計しなければならない。 

文化によって異なる解釈がされうるテキスト、シンボル、ユーモア、動物、およびその他のものは使用しないようにする。 

推奨 

fb: 

16*16 アイコンと 32*32 は左揃えである。空のビットは、アイコン領域の右側に置かれる。 

推奨 

fc: 

48*48 アイコンはアイコン領域内で中央に揃えられる。 

ツールバー

 

n/a 

 

 

必須 

fd: 

ツールバーを使用する場合は、メニュー・バーのある主ウィンドウでのみ使用する。 

必須 

fe: 

ツールバーは、すでにアプリケーション・メニューから使用できる操作しか含んでいてはならない。ツール・バーのすべての項目は、その機能を十分に表していなければならない。 

必須 

ff: 

ツール・バーのアイコンが表すアクションが、ユーザからは使用できない場合、そのアイコンは網かけで表示され、選択不可になっていなければならない。メニュー項目が選択不可になったら、対応するツール・バー項目も選択不可にならなければならない。 

推奨 

fg: 

ユーザがツール・バーを隠すことができるオプションを用意する。 

必須 

fh: 

ツール・バーのコンテナは、メニュー・バーのすぐ下に配置され、ウィンドウと同じ幅で、高さもメニュー・バーとほぼ同じでなければならない。 

推奨 

fi: 

アプリケーションでツール・バーを使用する場合は、ツール・バーと同じ主ウィンドウにステータス行を用意しなければならない。 

このステータス行は、現在マウスがその上にある、あるいはキーボード・フォーカスを持っているボタンの目的に関して、フィードバックをユーザにただちに表示する。矢印がツール・バーのアイコンの上にある場合、ステータス行は、そのアイコンが表しているもの、あるいはユーザがそのアイコンをクリックしたときに起こることについて、簡単な定義を表示する。 

推奨 

fj: 

ツール・バーのアイコンの下にラベルを付けることができる。これらのラベルは、アイコンの目的を説明するという役割を持つ。 

推奨 

fk: 

ツール・バーの描画ボタンは、幅と高さが同じでなければならない。互いに似ている、あるいは関連のある項目はグループ化し、各グループはツール・バー上で均等に配置されていなければならない。 

推奨 

fl: 

ツール・バーのすべてのピックスマップは、同じサイズでなければならない。 

これにより、すべてのボタンが同じサイズになることが保証される。 

推奨 

fm: 

ピックスマップの推奨サイズは 24*24 である。描画ボタンのデフォルトの動作は、そのラベル・タイプのサイズに従って自らサイズ変更を行うことであるが、この場合はピックスマップのサイズに合わせる。 

拡張可能なウィンドウ

 

n/a 

 

 

推奨 

fn: 

ダイアログ・ボックスまたはウィンドウの主区画は、作業の完了に必要なすべてのコントロールを含んでいなければならない。これには、重要な機能と頻繁に使用される機能のすべてが含まれる。 

推奨 

fo: 

めったに使用されない機能は副区画に配置する。アプリケーションの中核機能は、副区画に置かれているコントロールに依存していてはならない。 

必須 

fp: 

コマンド・ボタンは、ダイアログ・ボックスの下部に配置される。ウィンドウが拡張されて、副区画が表示されたとき、ボタンは副区画の下部に移動される。ダイアログ・ボックスにおけるアクション・ボタンの配置については、第 6 章「アプリケーション設計の原理」を参照すること。

推奨 

fq: 

重要なコントロールを副区画に置かなければならない場合、アプリケーションは、対象のウィンドウがデフォルトで拡張された状態で表示されるかどうかを指定できる。この場合でも、ユーザは [縮小] ボタンを押してウィンドウを縮小できなければならない。 

推奨 

fr: 

副区画は、ユーザの予想、表示される言語における文字の読み方、および表示される情報の内容との一貫性が最も高い方向に拡張されなければならない。 

推奨 

fs: 

可能ならば、区画のデフォルトの幅は同一であるべきである。 

必須 

ft: 

主区画を副区画から区切るためのセパレータを使用する。 

どの要素が主区画に属しており、どの要素が拡張可能なウィンドウの副区画に属しているのかという点について、明確な視覚的フィードバックをユーザに与える必要がある。 

必須 

fu: 

ウィンドウのサイズが変更可能な場合、サイズの変更は、表示されている長さが格納されている長さよりも小さいようなスクロール・リストまたはテキスト・フィールドを含んでいる区画に割り当てられなければならない。両方の区画がスクロール可能なコントロールを含んでいる場合、サイズの変更は 2 つの区画の間で均等に割り当てられる。どちらの区画もスクロール可能なコントロールを含んでいない場合、ウィンドウはサイズ変更が不可能であるべきである。 

必須 

fv: 

拡張可能なウィンドウは、ウィンドウの状態に応じてラベルが変化するボタンを 1 個持っていなければならない。 

必須 

fw: 

拡張ボタンは、拡張可能なウィンドウの 2 つの状態を正確に反映する 2 つのラベルを持っていなければならない。現在のラベルは、ユーザがボタンをクリックしたときに何が起こるのかを、ユーザに通知するものでなければならない。 

ラベルの例としては、[基本] と [オプション]、[拡張] と [縮小]、[追加設定の表示] と [追加設定の非表示] などが考えられる。 

オプション 

fx: 

拡張ボタンは、ラベルに加えてグラフィックを含むことがある。このグラフィックは、ウィンドウが拡張または縮小する方向を示す。 

推奨 

fy: 

ボタンは、縦方向の拡張の場合には、ウィンドウまたはダイアログ・ボックスの左下隅に、横方向の拡張の場合には右下隅に表れる。 

必須 

fz: 

ウィンドウまたはダイアログ・ボックスが、区画の右端に置かれたスクロール・リストを含んでいる場合は、描画ボタンをスクロール・バーと揃えて配置しないようにする。たとえば、ボタンはスクロール・バーではなく、リストに揃えて配置する。 

必須 

ga: 

アプリケーションは、個々のウィンドウまたはダイアログ・ボックスの状態 (拡張されているかどうか) を個別に (まとめてではなく) 記憶しておく必要がある。状態はユーザによってのみ変更され、ユーザが明示的に変更するまでは必ず保存されていなければならない。 

推奨 

gb: 

アプリケーションが実行されるたびに、ユーザが拡張可能なウィンドウを手動で構成しなくて済むように、アプリケーションは個々の拡張可能なウィンドウまたはダイアログ・ボックスの状態を、セッション間でも記憶しておくべきである。 

必要であれば、アプリケーションは、ユーザが拡張可能なウィンドウの状態を、アプリケーションに対してグローバルな形で設定できるような機能を提供することもできる。これはアプリケーションの [オプション] の一部として用意することになる。 

メッセージ

 

n/a 

 

 

推奨 

gc: 

アプリケーションが表示するメッセージは、ユーザがコンピュータ・システム一般や、UNIX システムに関する専門的な知識を持っていることを想定したものであってはならない。 

ユーザが、ファイルやプログラムなど、デスクトップ内で使用される標準的な用語に関する知識を持っているということは想定してもかまわない。ユーザは、このような知識を、チュートリアル、オンライン・ヘルプ、およびユーザ・マニュアルから得ていると考えられる。しかし、専門家や上級者のコンピュータ・ユーザしか理解できないような用語は、コンピュータの専門家をターゲットとしているアプリケーション以外では避けるべきである。同じように、基本のオペレーティング・システムによってアプリケーションに返されるメッセージは、そのままユーザに渡すのではなく、初心者のユーザでも理解できるような言葉に「翻訳」しなければならない。 

推奨 

gd: 

アプリケーションが表示するエラー・メッセージは、エラーの考えうる原因を示し、ユーザがそれに応じて取ることができるアクションを示す。 

オプション 

ge: 

アプリケーションは、エラーの条件やイベントを通知するために、表示されるメッセージに加えて、音声でのフィードバックも使用するべきである。 

オプション 

gf: 

カーネルおよびライブラリ・ルーチンからのエラー・メッセージには頼らないようにする。カーネルおよびライブラリ・ルーチンからのエラー・メッセージは、通常はユーザには見えず、ユーザに見えるときであっても、プログラマ以外のユーザにとってはわかりにくい内容になっている。アプリケーションはエラー条件を検査し、ユーザのアクションと意図に沿った適切なエラー・メッセージを表示するべきである。 

推奨 

gg: 

ユーザが指定したアクションによって、またはシステムに格納されている情報、またはシステムやデスクトップ環境の動作が元に戻せなくなったり、破壊的されたりする可能性がある場合、アプリケーションは確認または警告メッセージ・ダイアログ・ボックスを表示する。 

オプション 

gh: 

ユーザがどのアプリケーションやデスクトップ・サービスにアクセスしていても、ユーザがただちに知らなければならない緊急事態が発生した場合は、聴覚的かつ視覚的な通知を使用してユーザの注意を引く。アプリケーションがどのワークスペースにあるかにかかわらず、警報は現在のワークスペースで通知されなければならない。 

ネットワーク・モニタや株式監視プログラムなどのアプリケーションは、あるイベントに対して、ユーザの注意をただちに引き付けなければならない。ユーザへの通知には、視覚的かつ聴覚的な警報を使用するべきである。ユーザはその警報を確認し、終了させることができなければならない。 

推奨 

gi: 

アプリケーションは、ステータス、経過状況または情報 (ヘルプ) メッセージを伝えるためにのみ、フッタ・メッセージを使用する。エラー・メッセージの表示のためにフッタは使用しない。 

フッタは、ウィンドウ内でのオプションの選択方法や、特定のフィールドの入力方法をユーザに知らせるためのプロンプト・メッセージを表示するのに適している。ユーザにエラー・メッセージを表示したり、ユーザに気付いてもらう必要がある情報メッセージには使用するべきではない。これらのメッセージは、適切な形式のメッセージ・ダイアログ・ボックスに表示する。 

推奨 

gj: 

アプリケーションは、自己完結的な説明を含んでいるダイアログ・ボックスを除き、すべてのメッセージ・ダイアログ・ボックスに [ヘルプ] ボタンを用意する。 

アプリケーションは、専門家と初心者のユーザの両方を念頭に置いて設計しなければならない。初心者のユーザは、メッセージの内容、それが表示される状況、およびメッセージに対してユーザが行うべきアクションを理解するための情報にアクセスできなければならない。 

推奨 

gk: 

アプリケーションは、メッセージの表示のために、適切な形式のダイアログ・ボックスを使用する。 

オプション 

gl: 

情報ダイアログ・ボックスは、ステータス、アクションの完了、あるいはユーザがそのメッセージを読んだということを確認する以外に特別な応答をしなくて済むような、他のタイプの情報メッセージを表示するために使用される。 

情報ダイアログ・ボックスは、少なくとも、ユーザがダイアログ・ボックスを消去できるように [了解] ボタンを持っていなければならない。メッセージの表示を引き起こした状況に関して他の情報があったり、メッセージが関連するトピックについて他のリファレンスがある場合は、[ヘルプ] ボタンを用意する。 

オプション 

gm: 

エラー・ダイアログ・ボックスは、ユーザにエラー・メッセージを表示するために使用される。表示されるエラー・ダイアログ・ボックスは、エラーの内容と、その発生理由を示す。エラー・ダイアログ・ボックスには、メッセージが自己完結的である場合を除き、ユーザが詳細な情報を得られるように [ヘルプ] ボタンが含まれている。エラー・ダイアログ・ボックスは、ダイアログ・ボックスを閉じる [了解] ボタンを含んでいる。 

発生したエラーのために、実行中のアクションが中断した場合を除き、エラー・ダイアログ・ボックスには [取消し] ボタンは不要である。[取消し] ボタンがある場合、メッセージはユーザがアクションの続行または中止を選択できることを示さなければならず、ダイアログ・ボックスのボタンは [続行]、[取消し]、および [ヘルプ] となる。一般に、エラー・ダイアログ・ボックスは、ユーザがエラー・メッセージを読んだことを確認するまで、アプリケーションの操作を行なってはならない場合を除き、モード付きであってはならない。 

オプション 

gn: 

ユーザに質問をするためには質問ダイアログ・ボックスが使用される。質問は、肯定応答と否定応答が何なのかがわかるように、明確に書かれていなければならない。表示されるボタンは [はい]、[いいえ]、および [ヘルプ] である。[ヘルプ] は、[はい] と [いいえ] の選択に対してアプリケーションが行う処理に関する情報を提供する。 

[はい] と [いいえ] のボタン・ラベルは、可能な限り、これらのオプションを選択することによって実行されるアクションを明確に示すラベルに置き換えるべきである。たとえば、ユーザがドキュメントに変更を加えており、保存を行わずにアプリケーションの [終了] オプションを選択した場合は、「変更内容は保存されていません。終了する前に保存しますか」と問い合わせる確認ダイアログ・ボックスを表示する。ボタンは [保存]、[破棄]、[取消し]、および [ヘルプ] になる。これらのラベルを使うと、上級ユーザは、質問の内容を読まずに、ラベルだけから判断して、正しいボタンをクリックできる。 

オプション 

go: 

ユーザが要求したアクションの結果として、データやシステムまたはアプリケーションへのアクセスしやすさが失われたり、その他の望ましくないイベントが起こる可能性がある場合は、そのことを通知するために警告ダイアログ・ボックスが使用される。このダイアログ・ボックスは、アクションが実行される前に表示され、要求された操作を取り消す機会をユーザに与える。表示されるボタンは [はい]、[いいえ]、および [ヘルプ]、あるいは [継続]、[取消し]、および [ヘルプ] である。[ヘルプ] は、要求されたアクションを実行したときの結果に関する追加情報を提供する。 

[はい] と [いいえ]、または [継続] と [取消し] のどちらを使用するかは、メッセージの言葉遣いに依存する。[はい] と [いいえ] のラベルは、前述のように、適当な言葉に置き換えるべきである。[継続] は、実行されるアクションに即したラベルに置き換えることもできる。 

オプション 

gp: 

実行中の作業に関する情報が、アプリケーションのウィンドウのフッタに表示されない場合は、この情報を作業中ダイアログ・ボックスに表示する。このダイアログ・ボックスは、ユーザが作業を終了させるための [中止] ボタンを含んでいる。操作は次の適当なブレークポイントで終了し、ユーザが本当に作業を中止したいのかどうかを問い合わせる確認を表示できる。確認メッセージは、アクションを中止したときの影響を記述することもできる。 

オプション 

gq: 

アプリケーションは、エラー・メッセージがメッセージ・ダイアログ・ボックスに表示するのには適さないが、問題の診断に役立つ可能性がある場合には、共通デスクトップ環境のエラー・ログにエラー・メッセージを書き込む。 

また、ユーザまたは管理者にとって、メッセージを後から確認できると便利な場合は、ユーザに表示されたエラー・メッセージをエラー・ログに書き込むこともできる。エラー・ログに書き込まれたメッセージは、エラーに関する詳細な情報を提供し、エラーが発生したコンテキストを明示するべきである。 

オプション 

gr: 

情報メッセージは、左揃えで表示され、その控え目な性質を保つために、細いフォントで表示するべきである。情報メッセージが表示されるマージンは、マウス・フォーカスを受け付けてはならない。 

オプション 

gs: 

経過メッセージは、通常は操作の実行中にのみ表示される。通知や無効になっているその他の情報は、それが現在の情報なのかということで混乱を起こさないように、2、3 秒以内に削除されなければならない。 

実行中の作業のフィードバック

 

n/a 

 

 

推奨 

gt: 

ユーザが選択したコマンドが完了するまでにかかる時間が 2 秒よりも長く、10 秒よりも短いと予想される場合、アプリケーションは、コマンドが実行中であることをフィードバックする標準のビジー・ポインタを表示する。 

ユーザには、アプリケーションが要求を「聞き入れて」おり、その作業を実行しているという保証を与えなければならない。要求の結果をただちに表示できない場合は、何らかのフィードバックを提供する必要がある。ビジー・カーソルは、コマンドの実行から 0.5 秒以内に表示されなければならない。 

推奨 

gu: 

ユーザが選択したコマンドが完了するまでにかかる時間が 10 秒を超えると予想される場合、アプリケーションは、要求の処理を行なっていることを示す作業中ダイアログ・ボックスや、これに似た何らかのフィードバックを表示する。フィードバックは、そのアクションの完了に向けての経過状況を示すものでなければならない。 

あるアクションが完了するまでに長い時間 (10 秒以上) がかかると予想される場合、アプリケーションはビジー・ポインタよりも強いフィードバックを表示しなければならない。ビジー・ポインタの表示時間が長くなりすぎると、ユーザはアプリケーションがハングアップしたと思うかもしれない。このような場合には、アプリケーションが実行を続けており、ユーザの要求を処理していることを示す経過表示を行う。経過表示は、アクションのどれだけの部分が完了したのか、どれだけの部分が残っているのかを表示しなければならない。 

推奨 

gv: 

アプリケーションが実行中の作業のフィードバックをユーザに表示しているときに、デスクトップ環境の他のアプリケーションやサービスに対するアクセスを中断しない。 

マルチタスクは必ずサポートされなければならないので、アプリケーションは何らかのアクションを実行している間も、他のサービスへのアクセスを許さなければならない。可能ならば、ユーザは、アプリケーションが別の要求の処理を行なっている間も、同じアプリケーションの別の機能にアクセスできるべきである。これがサポートされている場合、アプリケーションは、ビジーではあるが、入力の受付けは行なっていることを示す拡張ビジー・ポインタを表示する。