共通デスクトップ環境 スタイル・ガイド

ドラッグ&ドロップの設計

 

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推奨 

dq: 

アイコンで表現されるすべてのオブジェクトには、ドラッグ&ドロップ (DND) 方式を用意しなければならない。ユーザが直接に操作できるすべての要素について、DND 方式を用意する。 

推奨 

dr: 

アプリケーションがドラッグ&ドロップを通してサポートする基本機能は、すべてメニュー、ボタン、またはダイアログ・ボックスによってもサポートされる。 

ドラッグ&ドロップは、アプリケーションの中でサポートされている他のユーザ・インタフェース・コントロールを通してアクセス可能な機能に対するアクセラレータと見なされる。ドラッグ&ドロップだけでしかサポートされていない基本操作が存在してはならない。 

推奨 

ds: 

ダイアログ・ボックスまたはウィンドウ内のオブジェクトがドラッグできることを示すために、ダイアログ・ボックスまたはウィンドウ内でアイコン・グラフィックを使用する。そのドラッグ可能なオブジェクトをファイル・マネージャの中で表現するために使われるのと同じアイコン・グラフィックを使用する。アイコンは、オブジェクトの内容の表示が存在する場合は、その近くに配置する。このような表示が存在しない場合は、特に良い場所がなければ、ダイアログ・ボックスまたはウィンドウの右上隅に配置する。アイコンはサイズが 32*32 で、その下にラベルが付けられていなければならない。ラベルは、そのアイコン・グラフィックが表すオブジェクトの種類を示していなければならない。また、そのアイコン・グラフィックはドラッグ・アイコンのソース・インジケータとしても使用する。 

必須 

dt: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは現在のポインタをドラッグ・アイコンに変更する。 

ドラッグ・アイコンは、ドラッグ操作が実行中であることを視覚的なフィードバックとして表示する。 

推奨 

du: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは現在のドラッグ・カーソルを、ソース・インジケータを取り込んだ形に変更する。 

ソース・インジケータは、ドラッグされている要素を視覚的に表現する。 

推奨 

dv: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは無効なドロップ領域であることを示すために、現在のドラッグ・カーソルを変更する。アプリケーションは、共通デスクトップ環境の標準の無効ポインタを使用する。 

ユーザは、オブジェクトがどこにドロップできるのか、どこにドロップできないのかという点についてフィードバックを受け取れなければならない。最小限でも、ドロップ領域として無効なのはどこかという点のフィードバックは必要である。また、有効なドロップ領域を示すフィードバックは、アニメーションを使ったり、ターゲット・ドロップ領域に凹みを持たせたり、その他のドラッグオーバ効果を使ったりすることによって補強できる。 

推奨 

dw: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは有効なドロップ領域であることを示すために、ドロップ領域フィードバックを変更する。 

有効なドロップ領域を示すフィードバックは、アニメーションを使ったり、ターゲット・ドロップ領域に凹みを持たせたり、その他のドラッグオーバ効果を使ったりすることによって補強できる。 

必須 

dx: 

[取消し] を押すと、実行中のドラッグを取り消して、ドラッグ&ドロップ操作を終了する。 

[取消し] は、ユーザがドラッグ操作を取り消すための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

dy: 

ドロップ・ターゲット上以外の位置で BTransfer (または BSelect) を離すと、ドラッグ&ドロップ操作を終了する。 

BTransfer (または BSelect) を離すという操作は、ドラッグ操作を終了させるための一貫性のある手段として利用できる。 

オプション 

dz: 

アプリケーションが使用するカーソル変更やドラッグオーバ効果は、マウス・ポインタがターゲット領域に達してから 0.2 秒以内に発生し、ドラッグ操作の対話形態には、表面上はまったく影響を与えない。 

推奨 

ea: 

ドラッグによって実行できるコピー、移動、またはリンク操作をサポートするコレクションでは、ドラッグ操作中にユーザに表示するフィードバックが、単一のオブジェクトが操作されているのか、複数のオブジェクトが操作されているのかを表示する。 

ドラッグ操作の間に提供されるフィードバックは、ユーザが、希望のオブジェクトのセットがドラッグされていることを確信できるようなものでなければならない。複数のオブジェクトのドラッグ操作に使用されるドラッグ・アイコンは、操作が移動、コピー、またはリンクのどれなのかを示すフィードバックと統合されなければならない。 

必須 

eb: 

転送に成功すると、データはドロップ領域に格納され、アプリケーションが使用した転送アイコンはすべて削除される。 

転送アイコンは、ドロップ操作の際に転送されているデータの型を表すために使用される。ドロップ操作に成功すると、データが転送される。 

必須 

ec: 

アプリケーションがドラッグ&ドロップの完了時にデータを削除する場合には、ドラッグ&ドロップ転送が成功して完了した場合にのみ削除を行う。 

ドラッグ&ドロップ操作が取り消されたり、失敗した場合、ドラッグのソースであったデータまたはオブジェクトは削除されてはならない。 

必須 

ed: 

転送が失敗した後、データはドラッグのソースに残り、ドロップ領域には格納されない。アプリケーションが使用した転送アイコンは、すべて削除される。 

ドロップ操作に失敗すると、データは転送されない。 

推奨 

ee: 

ユーザがアプリケーションのウィンドウ内の不適当なドロップ領域にオブジェクトをドロップした場合、アプリケーションはスナップ・バック効果の表示処理に参加し、ドロップが実行できなかった理由を示すエラー・ダイアログ・ボックスを表示する。 

エラー・メッセージは、コンテキスト (たとえば、オブジェクト B に対してアクション A を実行した)、起こった現象 (たとえば、システム X に接続できなかった)、および問題の修正方法 (たとえば、[ヘルプ] ボタンを押して、リモート実行の問題の診断に関する情報を表示する) を示さなければならない。 

推奨 

ef: 

単一の項目しか受け付けないアプリケーションは、すべての複数項目ドロップを拒否しなければならない。 

選択項目のうち、ユーザが本当にドロップしようとしたのはどれかを決定する一貫性のある方法はない。 

推奨 

eg: 

アプリケーションが、アプリケーションにファイルを読み込むための手段としてドラッグ&ドロップをサポートしている場合、アプリケーションはこの操作に対して、[ファイル] メニューから [開く] を選択するというような、より一般的な方法でファイルを読み込んだときと同じように反応する。 

ドラッグ&ドロップによるファイルの読み込みは、アクセラレータと見なされ、[ファイル] メニューから [開く] を選択した場合と同じ種類のフィードバックと動作をしなければならない。たとえば、現在読み込まれているファイルに対する変更内容が、まだ保存されていない場合、アプリケーションは、新規ファイルを読み込む前に変更内容を保存するかどうかを問い合わせるメッセージ・ダイアログ・ボックスを表示しなければならない。 

必須 

6-17: 

アプリケーションに、ドラッグ&ドロップのヘルプ・ダイアログ・ボックスを用意する場合は、実行中のドラッグ&ドロップ操作を取り消すための [取消し] ボタンを格納する。 

ヘルプ・ダイアログ・ボックスの中の [取消し] ボタンは、ユーザがドラッグ&ドロップ操作を取り消すための便利な手段として利用できる。