共通デスクトップ環境 ToolTalk メッセージの概要

ToolTalk トレースのための設定

ttrace スクリプトには、ToolTalk 呼び出しとメッセージをコントロールする設定があります。ttrace スクリプトは、セミコロンか復帰改行で区切られたコマンドから成ります。重複している値が設定に指定されると、最後の値が使用されます。

表 4-5 では、これらのコマンドについて説明します。

表 4-5 tttrace スクリプト・コマンド

コマンド 

説明 

version n

使用されている tttracefile コマンド構文のバージョンです。現在のバージョンは 1 です。

follow [off | on]

トレースされたクライアントによってフォークされた、またはトレースされたセッションで続けて起動されたすべての子についても追跡するかどうか設定します。デフォルトは off です。

[> | >>] outfile

トレース出力に使用されるファイルです。デフォルトでは、トレースの出力先は標準エラーです。> と >> の通常のシェル解釈が適用されます。 

functions [all | none | func...]

トレースする ToolTalk API 関数です。func には、シェル・ワイルドカード文字が入ります。デフォルトは all です。

attributes [all | none]

none (デフォルト) は、トレース出力にメッセージを出力するときに単一行だけを使用することを意味します。all は、トレースされたメッセージの属性、引き数、コンテキスト・スロットすべてを出力することを意味します。

states [none | edge | deliver | dispatch | Tt_states]...

メッセージをトレースするための状態です。tt_c.h に定義されている Tt_states の他に有効な状態は次のとおりです。

  • none - メッセージのトレースをすべて使用不可能にする

  • edge - 最初の状態 (TT_SENT) と最後の状態 (TT_HANDLEDTT_FAILED) を入力しているメッセージ

  • deliver - すべての状態の変更と、すべてのクライアントの配信

  • dispatch - 配信および 一致するように考慮されたすべてのパターン (デフォルト)

ops toTrace...

sender_ptypes toTrace...

handler_ptypes toTrace...

表示されたメッセージ属性の値として toTrace を持っているトレース・メッセージです。toTrace にはシェル・ワイルドカード文字が入ります。指定のメッセージ属性に対して指定されている toTrace 引き数がない場合、その属性の値でメッセージをトレースから除外するものもありません。