この作業は、ルート (/)、/usr、/opt、swap など、通常のシステム動作中にマウント解除できないファイルシステムをミラー化解除するために使用します。
metastat(1M) コマンドを実行して、少なくとも 1 つのサブミラーが「Okay (正常)」状態にあることを確認する
ルート (/)、/usr、/opt、または swap を含むミラー上で metadetach(1M) コマンドを実行して、1 面のミラーを作成する
/usr、/opt、swap の場合 : /etc/vfstab ファイル内のファイルシステムの記述を変更して、非 DiskSuite デバイス (スライス) を使用するように設定する
ルート (/) の場合 : metaroot(1M) コマンドを実行する
システムをリブートする
metaclear(1M) コマンドを実行して、ミラーとサブミラーを削除する
# metadetach d0 d20 d0: submirror d20 is detached # metaroot /dev/dsk/c0t3d0s0 # reboot ... # metaclear -r d0 d0: Mirror is cleared d10: Concat/Stripe is cleared # metaclear d20 d20: Concat/Stripe is cleared |
この例では、ルート (/) は d0 という名前の 2 面のミラーです。そのサブミラーは d10 と d20 であり、それぞれスライス /dev/dsk/c0t3d0s0 と /dev/dsk/c1t3d0s0 から構成されています。metastat コマンドは、少なくとも 1 つのサブミラーが「Okay (正常)」状態であることを確認します (「Okay」状態のサブミラーをもたないミラーは、最初に修復する必要があります)。サブミラー d20 が切断され、d0 は 1 面ミラーとなります。そして、システムがブートされるルートスライスを使用して、metaroot コマンドが実行されます。これによって、/etc/system と /etc/vfstab のファイルが編集され、ルート (/) のミラー化を指定する情報が削除されます。リブートの後、metaclear -r コマンドは、ミラーと他のサブミラー d10 を削除します。最後の metaclear コマンドは、サブミラー d20 をクリアします。
# metastat d1 d1: Mirror Submirror 0: d11 State: Okay Submirror 1: d21 State: Okay ... # metadetach d1 d21 d1: submirror d21 is detached (/etc/vfstab ファイルを編集し、swap の記述をメタデバイスからスライス名に変更する。) # reboot ... # metaclear -r d1 d1: Mirror is cleared d11: Concat/Stripe is cleared # metaclear d21 d21: Concat/stripe is cleared |
この例では、swap は d1 という名前の 2 面のミラーから構成されています。そのサブミラーは d11 と d21 であり、それぞれスライス /dev/dsk/c0t3d0s1 と /dev/dsk/c1t3d0s1 から構成されています。metastat コマンドは、少なくとも 1 つのサブミラーが「Okay (正常)」状態であることを確認します (「Okay」状態のサブミラーをもたないミラーは、最初に修復する必要があります)。サブミラー d21 が切断され、d1 は 1 面のミラーとなります。次に、swap 用の記述がサブミラー d21 に含まれるスライスを参照するよう、/etc/vfstab ファイルを編集する必要があります。たとえば、d1 がミラーであり、d21 がスライス /dev/dsk/c0t3d0s1 を含むサブミラーであった場合、次の行は、
/dev/md/dsk/d1 - - swap - no - |
次のように変更します。
/dev/dsk/c0t3d0s1 - - swap - no - |
リブートした後、metaclear -r コマンドでミラーと他のサブミラー d11 を削除します。最後に metaclear コマンドで、サブミラー d21 を削除します。