Solstice DiskSuite 4.2.1 ユーザーズガイド

パフォーマンスの監視と解析

DiskSuite ツールを使用すれば、メタデバイスや物理ディスクのパフォーマンス監視を簡単に実行できます。パフォーマンス監視の目標は、データの可用性を維持しながら少しずつ変更を加えることによって、システムパフォーマンスを最大限に高めることです。パフォーマンス監視では、簡単に再構成したり頻繁に再構成したりできない、特定の構成を使用しているものと想定します。

一方、パフォーマンス解析は、「最高のパフォーマンス」を達成できるまで、さまざまな構成を試すことによって、システムスループットを最大限に高めたり、応答時間を最小限に抑えることを目指します。パフォーマンス解析では、ユーザーはいろいろな構成を設定でき、さまざまなデータを収集できることを想定します。このため、方法論的に異なる上に、デバイス構成、ファイルシステムの管理、データ収集、テスト負荷の生成などの業務をカバーする一連のツール群が必要となります。

DiskSuite ツールに含まれるパフォーマンス監視機能は、DiskSuite の日常的な処理を通じてホットスポットやボトルネックに関連するパフォーマンス障害を検出するのに最も適しています。この機能を使用すれば、一般的なパフォーマンス傾向を監視したり、急激な変化を探したり、構成のさまざまな部分から収集されたデータを比較することができます。たとえば、RAID5 メタデバイスを監視中に、他のカラムよりもはるかに入出力の多いカラム (スライス) を発見することがあります。そのカラムを他のディスクに移動することによって、メタデバイス全体の入出力の均衡を調整することができます。