DiskSuite では、スライスを追加することによってメタデバイスを拡張することができます。
メタデバイスに含まれるマウントまたはマウント解除されている UFS ファイルシステムは、停止したりシステムをバックアップしたりすることなく、拡張することができます (ただし、どんな場合でもデータをバックアップしておくべきでしょう) 。メタデバイスを拡張したら、growfs(1M) コマンドでファイルシステムを拡張してください。
一度拡張したファイルシステムを縮小することはできません。これは UFS 側の制限によります。
raw メタデバイスを使用するアプリケーションやデータベースから、新たに追加されたスライスを認識するためには、それぞれ指定の方法で領域を拡張しなければなりません。DiskSuite では、アプリケーションやデータベース用の領域を拡張する機能は提供していません。
メタデバイスの領域を拡張するには、次のような方法があります。
ストライプまたは単純連結にスライス 1 つを追加する。
ストライプまたは単純連結に複数のスライスを追加する。
ミラーのすべてのサブミラーに 1 つまたは複数のスライスを追加する。
既存のメタデバイスへのスライスの追加は、DiskSuite ツールまたはコマンド行インタフェースを使用して行います。
DiskSuite ツールを使用して UFS ファイルシステムを含むメタデバイスを拡張すると、growfs(1M) コマンドが自動的に実行されます。コマンド行インタフェースを使用してメタデバイスを拡張する場合には、growfs(1M) コマンドを手動で実行します。
growfs(1M) コマンドは、サービスやデータを消失することなく UFS ファイルシステムを拡張します。ただし、growfs(1M) コマンドの実行中は、メタデバイスへの書き込みアクセスはできません。ファイルシステムのサイズは、そのファイルシステムが格納されているスライスまたはメタデバイスのサイズまで拡張できます。
growfs(1M) コマンドで -s <サイズ> オプションを使用すると、追加したディスク領域の一部のみを使用するようにファイルシステムのサイズを拡張することができます。
ミラーを拡張すると、ミラーのサブミラーに領域が追加されます。同じように、トランスメタデバイスを拡張すると、マスターデバイスに領域が追加されます。その後で、ミラーまたはトランスメタデバイスに対して growfs(1M) コマンドを実行します。つまり、領域は構成するデバイスに追加され、growfs(1M) コマンドはトップレベルのデバイスに対して実行されることになります。