Sun Enterprise サーバー Alternate Pathing 2.3 ユーザーマニュアル

データベースの作成と削除

以下の AP コマンド例では、コマンドの検索パスに指定されているディレクトリに、コマンドがインストールされていると想定しています。「シングルユーザーモードの使用」を参照してください。

AP データベースの複製を作成する
  1. -c-f オプションを指定した apdb(1M) コマンドを実行します。


    # apdb -c /dev/rdsk/c0t1d0s4 -f
    

    -c オプションは、データベースの複製を作成する raw ディスクスライス (/dev/rdsk下) を指定します。データベースの複製のそれぞれには、ディスクパーティション全体を専用に割り当てる必要があります。ディスクパーティションには、最低 300 KB が必要です。

    -f (強制) オプションは、最初の AP データベースの複製を作成する場合だけ必要です。

AP データベースの複製を削除する
  1. -d、-f オプションを指定した apdb(1M) コマンドを実行します。


    # apdb -d /dev/rdsk/c0t1d0s4 -f
    # apconfig -D
    #

    -d オプションは、削除するデータベースの複製がある raw ディスクスライス (/dev/rdsk 下) を指定します。

    -f (強制) オプションは、最後から 2 番目と最後の AP データベースの複製を削除する場合にだけ必要です。

    この例では、 apconfig -D を使って最後のデータベースの複製が削除されていることを確認しています。通常、apconfig -D コマンドは既存の AP データベースの複製に関する情報を表示する際に使用します。次の行で情報がまったく返されないことから、apdb(1M) コマンドが最後のデータベースの複製を削除したことが分かります。

    最後のデータベースを削除したあとで再起動すると、AP メタデバイスがすべて使用できなくなります。再起動する前に、AP メタデバイスをすべて構成解除してください。構成解除しなかった場合は、システムがバックアップから復元されたときに、メタデバイスへの参照 (/etc/vfstab など) がすべて破壊されます。詳細は、「メタディスクを構成解除する」または 「メタネットワークを構成解除する」を参照してください。


    注意 - 注意 -

    最後のデータベースを削除し、使用している起動ディスクに代替パスが設定されている場合は、システムクラッシュが発生したとき、または再起動したときにシステムが起動しなくなります。このため、最後のデータベースを削除した場合、再起動する前に、apboot(1M) を使用して起動ディスクが AP の制御対象から除外されていることを確認してください。 「起動ディスクを AP の制御対象から除外する」 を参照してください。