特記事項: luxadm ソフトウェア

第 3 章 Sun StorEdge A5000 ディスクアレイのホットプラグ

この章では、システムの電源が入ったままの状態で Sun StorEdge A5000 のディスクアレイおよびディスクドライブを追加する方法を説明します。手順は、UNIX ファイルシステム (UFS) を使用するか Sun StorEdge Volume Manager(TM) を使用するかによって分類されています。


注 -

Sun StorEdge A5000 の格納装置全体のホットプラグを行う手順は、個々のディスクドライブの取り外しや交換の手順と同様です。格納装置名,デバイス名を指定する代わりに、格納装置名を指定する点が異なります。


動作中のディスクドライブに対して、ホットプラグ再構成やホットプラグ操作を行うことはできません。ディスクドライブの取り外しまたは交換を行うには、ディスクへのアクセスをすべて終了する必要があります。


注意 - 注意 -

他の高 RAS 製品と同様、ドライブは適切な手順に従って取り外してください。Sun StorEdge A5000 は、冗長構成 (ミラー構成または RAID 構成) により、ドライブに障害が発生したときに交換することができるように設計されています。ドライブが動作中の場合は、取り外す前に入出力を停止する必要があります。このとき、オペレーティングシステムを終了したり、装置の電源を切断したりする必要はありません。Sun StorEdge A5000 のハードウェアでは、ホットプラグが完全にサポートされています。ただし、ソフトウェア上の注意事項があるため、ドライブの取り外し、交換、および追加を行うときは、この節の手順に従ってください。


ディスクドライブの削除についての詳細は、『Sun StorEdge A5000 設置・サービスマニュアル』を参照してください。

この章は、以下の項目に分かれています。

UNIX ファイルシステム (UFS) の操作

ディスクドライブの追加

この節では、システムの電源が投入され、オペレーティングシステムが稼動している状態で、ディスクドライブを追加する場合のシステムの構成方法を説明します。


注意 - 注意 -

これらの操作は、有資格のシステム管理者が行う必要があります。動作中のディスクドライブに対してホットプラグ操作を行うと、データが失われたり、破壊されたりする可能性があります。


ドライブ用に、新しいデバイスエントリを /devices および /dev/dsk/dev/rdsk ディレクトリに作成します。新しいドライブには、ドライブを取り付けたスロットに対応する名前が割り当てられます。

  1. 新しいディスクドライブ用に、Sun StorEdge A5000 内で空いている任意のスロットを選択します。

    ソフトウェア環境を構成するときの参考のために、選択した格納装置とスロットを記録しておきます。

  2. luxadm insert_device コマンドを使用して、新規デバイスを追加します。

    このコマンドは、対話形式で実行されます。1 つまたは複数の新規デバイスの追加手順が指示されます。


    # luxadm insert_device macs1,f1
    
    
    The list of devices which will be inserted is:
      1: Box Name "macs1" front slot 1
    
    Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: 
    
    
    Hit <Return> after inserting the device(s).

  3. ドライブを取り付け、Return キーを押します。

    以下のメッセージが表示されます。


     Drive in Box Name "macs1" front slot 1
      Logical Nodes under /dev/dsk and /dev/rdsk :
        c2t1d0s0
        c2t1d0s1
        c2t1d0s2
        c2t1d0s3
        c2t1d0s4
        c2t1d0s5
        c2t1d0s6
        c2t1d0s7
    #

    これで、新しいディスクドライブは、ブロック型デバイスまたは文字型デバイスとして使用可能になります。詳細は、sd(7) のマニュアルページを参照してください。

  4. デバイスラベルが条件を満たしていることを確認します。

    prtvtoc コマンドを使用して、ディスクのラベルを検査します。ラベルを変更するには、format コマンドを使用します。詳細は、prtvtoc(1M) および format(1M) のマニュアルページを参照してください。

  5. UNIX ファイルシステム用のディスクスライスを選択した後、スライス上にファイルシステムを作成します。


    # newfs /dev/rdsk/cwtxdysz
    

    詳細は、newfs(1M) のマニュアルページを参照してください。

  6. 必要に応じて、新しいファイルシステムのマウント先ディレクトリを作成します。


    # mkdir マウント先
    

    マウント先は、絶対パス名で指定します。詳細は、mount(1M) のマニュアルページを参照してください。

  7. ファイルシステムとマウント先ディレクトリの作成後、/etc/vfstab ファイルを変更して、新しいファイルシステムを反映させます。

    詳細は、vfstab(4) のマニュアルページを参照してください。

  8. mount コマンドを使用して、新しいファイルシステムをマウントします。


    # mount マウント先
    

    マウント先は、作成したディレクトリです。

    これで、ファイルシステムが使用可能になります。

ディスクドライブの交換

この節では、システムの電源が投入され、オペレーティングシステムが稼動しているときにディスクドライブを交換する場合のシステムの構成方法を説明します。

ディスクに対する動作をすべて終了し、障害ドライブを物理的に取り外す必要があります。次に、新しいドライブを取り付けて、ドライブが認識されるように Solaris 環境を構成します。アプリケーションを構成して、新しいディスクドライブを使用可能にします。


注意 - 注意 -

これらの操作は、有資格のシステム管理者が行う必要があります。動作中のディスクドライブに対してホットプラグ操作を行うと、データが失われたり、破壊されたりする可能性があります。


エラーログのレベルは、アプリケーションによって異なります。一般に、障害の発生したディスクに関するメッセージは、システムコンソールウィンドウに表示されます。この情報は、/var/adm/messages のファイルにも記録されます。詳細は、アプリケーションのマニュアルを参照してください。

ディスクドライブの交換の準備

以下の手順に従って、1 つまたは複数の UNIX ファイルシステムで使用されているディスクを構成から削除します。

  1. 構成から除くファイルシステム上のアプリケーション処理をすべて終了します。

  2. システムのバックアップを作成します。

  3. ディスク上のファイルシステムを確認します。


    # mount | grep cwtxdysz
    

    たとえば、c1t3d0 というデバイスを取り外す場合は、以下のように入力します。


    # mount | grep c2t3d0
    /export/home   (/dev/dsk/c2t1d0s7 ):   98892 blocks   142713 files
    /export/home2  (/dev/dsk/c2t1d0s5 ):  153424 blocks   112107 files

  4. ディスクのパーティションテーブルを確認し、保存します。

    交換用ディスクと、障害の発生したディスクの種類が同じ場合は、format コマンドを使用して、ディスクのパーティションテーブルを保存することができます。パーティションテーブルのコピーを /etc/format.dat ファイルに保存するには、formatsave コマンドを使用します。この操作によって、交換用ディスクを、現在のディスクと同じレイアウトで構成することができます。

    詳細は、format(1M) のマニュアルページを参照してください。

  5. ディスク上のすべてのファイルシステムのマウントを解除します。


    注 -

    ファイルシステムが障害の発生したディスク上にある場合は、umount 操作が完了しない可能性があります。この場合、umount 操作中にシステムコンソールと /var ディレクトリに大量のエラーメッセージが表示されます。umount 操作が完了しなかった場合は、システムを再起動する必要があります。


    手順 3 で戻された各ファイルシステムについて、以下のように入力します。


    # umount ファイルシステム
    

    ファイルシステムは、手順 3 で戻された各行の最初のフィールドです。

    たとえば、以下のように入力します。


    # umount /export/home
    # umount /export/home2
    

  6. df コマンドを使用して、ファイルシステムのマウントが解除されたことを確認します。

ディスクドライブの削除

  1. luxadm remove_device コマンドを使用して、ディスクを削除します。

    luxadm remove_device コマンドは、対話形式で実行されます。1 つまたは複数の新規デバイスの削除手順が指示されます。


    # luxadm remove_device /dev/rdsk/c2t1d0s5
    
      WARNING!!! Please ensure that no filesystems are mounted on these device(s).
      All data on these devices should have been backed up.
    
    The list of devices which will be removed is:
      1: Box Name "macs1" front slot 1
    
    Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: 
    
    stopping:  Drive in "macs1" front slot 1....Done
    offlining: Drive in "macs1" front slot 1....Done
    
    Hit <Return> after removing the device(s).
    #

  2. ドライブを取り外し、任意のキーを押します。


    注 -

    対象のディスクドライブの黄色の LED が点滅していることを確認してください。


    以下のメッセージが表示されます。


     Drive in Box Name "macs1" front slot 1
        Removing Logical Nodes: 
        Removing c2t1d0s0
        Removing c2t1d0s1
        Removing c2t1d0s2
        Removing c2t1d0s3
        Removing c2t1d0s4
        Removing c2t1d0s5
        Removing c2t1d0s6
        Removing c2t1d0s7
    #

新しいディスクドライブの追加

  1. luxadm insert_device コマンドを使用して、新規デバイスを追加します。

    このコマンドは、対話形式で実行されます。ホットプラグによる 1 つまたは複数の新規デバイスの追加手順が指示されます。


    # luxadm insert_device, macs1,f1
    
    The list of devices which will be inserted is:  1: Box Name "macs1" front slot 1
    
    Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: 
    
    
    Hit <Return> after inserting the device(s).

  2. ドライブを取り付け、Return キーを押します。

    以下のメッセージが表示されます。


      Drive in Box Name "macs1" front slot 1
      Logical Nodes under /dev/dsk and /dev/rdsk :
        c2t1d0s0
        c2t1d0s1
        c2t1d0s2
        c2t1d0s3
        c2t1d0s4
        c2t1d0s5
        c2t1d0s6
        c2t1d0s7
    #

    これで、新しいディスクドライブは、ブロック型デバイスまたはキャラクタ型デバイスとして使用可能になります。詳細は、sd(7) のマニュアルページを参照してください。

  3. デバイスラベルが条件を満たしていることを確認します。

    ディスクのラベルを検査するには、prtvtoc コマンドを使用します。ラベルを変更するには、format コマンドを使用します。詳細は、prtvtoc(1M) および format(1M) のマニュアルページを参照してください。

  4. デバイスのパーティションテーブルが、再作成するファイルシステムの条件を満たしていることを確認します。

    prtvtoc コマンドを使用して、デバイスのラベルを検査します。ラベルを変更するには、format コマンドを使用します。詳細は、prtvtoc(1M) および format(1M) のマニュアルページを参照してください。

    たとえば、以下のように入力します。


    # prtvtoc /dev/rdsk/cwtxdysz
    

    format ユーティリティーを使用してディスクのパーティションテーブルを保存します。交換用ディスクと元のディスクの種類が同じ場合は、format ユーティリティーの partition セクションを使用して、交換用ディスクのパーティションテーブルを構成することができます。詳細は、partition セクションの select コマンドおよび label コマンドを参照してください。

    交換用ディスクと元のディスクの種類が異なる場合は、元のディスクのパーティションサイズ情報を使用して、交換用ディスクのパーティションテーブルを設定することができます。詳細は、prtvtoc(1M) および format(1M) のマニュアルページを参照してください。

  5. UNIX ファイルシステム用のディスクスライスを選択したら、そのスライス上にファイルシステムを作成します。


    # newfs /dev/rdsk/cwtxdysz
    

  6. mount コマンドを使用して、新しいファイルシステムをマウントします。


    # mount マウント先
    

    マウント先は、障害の発生したディスクがマウントされていたディレクトリです。

    これで、新しいディスクが使用可能になります。バックアップから、データを復元することができます。

ディスクドライブの削除

この節では、システムの電源が投入され、オペレーティングシステムが稼動している状態で、ディスクドライブを取り外す場合のシステムの構成方法を説明します。ディスクドライブを交換しない場合は、この節の手順を実行します。

ディスクを選択し、そのディスク上の動作またはアプリケーションをすべて終了してください。さらに、ディスクのマウントを解除し、ドライブを物理的に取り外し、ドライブを取り外したことが認識されるように Solaris 環境を構成する必要があります。次に、アプリケーションを構成して、このデバイスなしで稼動するようにします。


注意 - 注意 -

これらの操作は、有資格のシステム管理者が行う必要があります。動作中のディスクドライブに対してホットプラグ操作を行うと、データが失われたり破壊されたりする可能性があります。


ディスクドライブの削除の準備

以下の手順に従って、1 つまたは複数の UNIX ファイルシステムで使用されているディスクを構成から削除します。

  1. 構成から削除するファイルシステム上の、アプリケーション処理をすべて終了します。

  2. システムのバックアップを作成します。

  3. ディスク上のファイルシステムを確認します。


    # mount | grep cwtxdysz
    

    たとえば、c1t3d0 というデバイスを取り外す場合は、以下のように入力します。


    # mount | grep c2t1d0
    /export/home   (/dev/dsk/c2t1d0s7 ):   98892 blocks   142713 files
    /export/home2  (/dev/dsk/c2t1d0s5 ):  153424 blocks   112107 files

  4. ディスク上のすべてのファイルシステムのマウントを解除します。


    注 -

    ファイルシステムが障害の発生したディスク上にある場合は、umount 操作が完了しない可能性があります。この場合、umount 操作中にシステムコンソールと /var ディレクトリに大量のエラーメッセージが表示されます。umount 操作が完了しなかった場合は、システムを再起動する必要があります。


    各ファイルシステムについて、以下のように入力します。


    # umount ファイルシステム
    

    ファイルシステムは、手順 3 で戻された各行の最初のフィールドです。

    たとえば、以下のように入力します。


    # umount /export/home
    # umount /export/home2
    

ディスクドライブの削除

  1. luxadm remove_device コマンドを使用して、ディスクを削除します。

    luxadm remove_device コマンドは、対話形式で実行されます。1 つまたは複数の新規デバイスの削除手順が指示されます。


    # luxadm remove_device /dev/rdsk/c2t1d0s2
    
    
      WARNING!!! Please ensure that no filesystems are mounted on these device(s).
      All data on these devices should have been backed up.
    
    
    The list of devices which will be removed is:
      1: Box Name "macs1" front slot 1
    
    Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: 
    
    stopping:  Drive in "macs1" front slot 1....Done
    offlining: Drive in "macs1" front slot 1....Done
    
    Hit <Return> after removing the device(s).

  2. ドライブを取り外し、任意のキーを押します。


    注 -

    対象のディスクドライブの黄色の LED が点滅していることを確認してください。


    以下のメッセージが表示されます。


     Drive in Box Name "macs1" front slot 1
        Removing Logical Nodes: 
        Removing c2t1d0s0
        Removing c2t1d0s1
        Removing c2t1d0s2
        Removing c2t1d0s3
        Removing c2t1d0s4
        Removing c2t1d0s5
        Removing c2t1d0s6
        Removing c2t1d0s7
    #

Volume Manager の操作

ディスクドライブの追加

この節では、システムの電源が投入され、オペレーティングシステムが稼動している状態で、Volume Manager を使用してディスクドライブを追加する方法を説明します。


注意 - 注意 -

これらの操作は、有資格のシステム管理者が行う必要があります。動作中のディスクドライブに対してホットプラグ操作を行うと、データが失われたり、破壊されたりする可能性があります。


ドライブ用に、新しいデバイスエントリを /devices および /dev/dsk/dev/rdsk ディレクトリに作成します。新しいドライブには、ドライブを取り付けたスロットに対応する名前が割り当てられます。

  1. 新しいディスクドライブ用に、Sun StorEdge A5000 内で空いている任意のスロットを選択します。

    ソフトウェア環境を構成するときの参考のために、選択した格納装置とスロットを記録しておきます。

  2. luxadm insert_device コマンドを使用して、新規デバイスを追加します。

    このコマンドは、対話形式で実行されます。1 つまたは複数の新規デバイスの追加手順が指示されます。


    # luxadm insert_device macs1,f1
    
    
    The list of devices which will be inserted is:
      1: Box Name "macs1" front slot 1
    
    Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: 
    
    
    Hit <Return> after inserting the device(s).

  3. ドライブを取り付け、Return キーを押します。

    以下のメッセージが表示されます。


     Drive in Box Name "macs1" front slot 1
      Logical Nodes under /dev/dsk and /dev/rdsk :
        c2t1d0s0
        c2t1d0s1
        c2t1d0s2
        c2t1d0s3
        c2t1d0s4
        c2t1d0s5
        c2t1d0s6
        c2t1d0s7
    #

    これで、新しいディスクドライブは、ブロック型デバイスまたは文字型デバイスとして使用可能になります。詳細は、sd(7) のマニュアルページを参照してください。

  4. ディスクドライブが認識されるように Volume Manager を構成します。


    # vxdctl enable
    

  5. 新しいディスクを、新規または既存の Volume Manager ディスクグループに追加します。


    # vxdiskadd cwtxdysz
    

    cwtxdysz は新しいディスクです。

    詳細は、vxdiskadd(1M) のマニュアルページを参照してください。

    ディスクは、Volume Manager で使用可能になり、新しいボリュームの一部、プレックスとしての既存ボリュームの追加ディスク、または既存のボリュームの追加ディスクとして使用することができます。詳細は、『Sun StorEdge Volume Manager User's Guide』を参照してください。

ディスクドライブの交換

この節では、システムの電源が投入され、オペレーティングシステムが稼動しているときに、Volume Manager を使用してディスクドライブを交換する方法を説明します。


注意 - 注意 -

これらの操作は、有資格のシステム管理者が行う必要があります。動作中のディスクドライブに対してホットプラグ操作を行うと、データが失われたり、破壊されたりする可能性があります。


この作業を行う前に、削除するドライブ上のボリューム、プレックス、サブディスクに対するユーザーレベルおよびアプリケーションレベルの処理は、すべて終了してください。

ディスクドライブの交換の準備
  1. 障害の発生したディスクドライブを特定します。

    エラーログのレベルは、アプリケーションによって異なります。一般に、障害の発生したディスクに関するメッセージは、システムコンソールウィンドウに表示されます。この情報は、/var/adm/messages のファイルにも記録されます。詳細は、アプリケーションのマニュアルを参照してください。

  2. システムのバックアップを作成します。

    バックアップについての詳細は、システムに付属しているマニュアルを参照してください。

  3. 交換するディスクの媒体名を確認します。


    # vxdisk list | grep cwtxdysz
    

    たとえば、c0t3d0 というディスクを取り外す場合は、以下のように入力します。


    # vxdisk list | grep c0t1d0
    c2t1d0s2     sliced    disk01       rootdg       online

    ディスクの媒体名は、上記の出力の 3 番目のフィールドです (disk01)。

    vxdiskadm ユーティリティーを使用して、ディスクを交換可能な状態にします。

  4. シェルで vxdiskadm と入力します。


    # vxdiskadm
    

    この操作は、対話形式で実行されます。操作に対して、ユーザーの確認が要求されます。

  5. 「Remove a disk for replacement」オプションを選択します。

    交換するディスクの名前が要求されたら、手順 3 のディスクの媒体名を入力します。

    vxdiskadm によって、交換するディスクが認識され、交換用ディスクに再構築できるように、サブディスク情報が保存されます。

    冗長データは、交換用ディスクが Volume Manager に再接続されたときに自動的に復元されます。非冗長データは、使用できないと識別されるため、バックアップから再作成する必要があります。

    詳細は、vxdiskadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

  6. vxdiskadm ユーティリティーを終了します。

ディスクドライブの交換

  1. luxadm remove_device コマンドを使用して、ディスクを削除します。

    luxadm remove_device コマンドは、対話形式で実行されます。1 つまたは複数の新規デバイスの削除手順が指示されます。


    # luxadm remove_device macs1,f1
    
    
      WARNING!!! Please ensure that no filesystems are mounted on these device(s).
      All data on these devices should have been backed up.
    
    
    
    The list of devices which will be removed is:
    
      1: Box Name "macs3" rear slot 1
    
    Please enter 'q' to Quit OR <Return> to Continue: 
    
    stopping:  Drive in "macs1" front slot 1....Done 
    offlining: Drive in "macs1" front slot 1....Done
    
    Hit <Return> after removing the device(s).

  2. ドライブを取り外し、任意のキーを押します。


    注 -

    対象のディスクドライブの黄色の LED が点滅していることを確認してください。


    次のメッセージが表示されます。


     Drive in Box Name "macs1" front slot 1
        Removing Logical Nodes: 
        Removing c2t18d0s0
        Removing c2t18d0s1
        Removing c2t18d0s2
        Removing c2t18d0s3
        Removing c2t18d0s4
        Removing c2t18d0s5
        Removing c2t18d0s6
        Removing c2t18d0s7
    #

  3. luxadm insert_device コマンドを使用して、新規デバイスを追加します。

    このコマンドは、対話形式で実行されます。1 つまたは複数の新規デバイスの追加手順が指示されます。


    # luxadm insert_device macs1,f1
    
    The list of devices which will be inserted is:
      1: Box Name "macs1" front slot 1
    
    Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: 
    
    Hit <Return> after inserting the device(s).

  4. ドライブを取り付け、Return キーを押します。

    以下のメッセージが表示されます。


      Drive in Box Name "macs1" front slot 1
      Logical Nodes under /dev/dsk and /dev/rdsk :
        c2t1d0s0
        c2t1d0s1
        c2t1d0s2
        c2t1d0s3
        c2t1d0s4
        c2t1d0s5
        c2t1d0s6
        c2t1d0s7
    #

これで、新しいディスクドライブは、ブロック型デバイスまたはキャラクタ型デバイスとして使用可能になります。詳細は、sd(7) のマニュアルページを参照してください。

新しいドライブ上での Volume Manager 構成の再作成

新しいドライブに元のディスクを再作成します。

  1. ディスクドライブが認識されるように Volume Manager を構成します。


    # vxdctl enable
    

  2. vxdiskadm ユーティリティーを使用して、障害の発生したディスクを交換します。

    「Replace a failed or removed disk」オプションを選択します。

    この操作では、ユーザーの確認が要求されます。交換するディスクの名前が要求されたら、「ディスクドライブの交換の準備」の節の手順 3 のディスクの媒体名を使用します。

    vxdiskadm によって、交換用として使用可能なディスクの一覧が表示されます。

  3. 交換ドライブを選択します。

    vxdiskadm によって、障害の発生したドライブと同じ構成で、交換ドライブが自動的に構成されます。

    冗長データは、自動的に復元されます。非冗長データ用の空間が、作成され、識別されます。非冗長データは、バックアップから復元する必要があります。

    詳細は、vxdiskadm のマニュアルページを参照してください。

ディスクドライブの削除

この節では、システムの電源が投入され、オペレーティングシステムが稼動している状態で、ディスクドライブを取り外す場合のシステムの構成方法を説明します。ディスクドライブを交換しない場合は、この節の手順を実行します。

ディスクを選択し、そのディスク上の動作またはアプリケーションをすべて終了してください。さらに、ディスクのマウントを解除し、ドライブを物理的に取り外し、ドライブを取り外したことが認識されるように Solaris 環境を構成する必要があります。次に、アプリケーションを構成して、このデバイスなしで稼動するようにします。


注意 - 注意 -

これらの操作は、有資格のシステム管理者が行う必要があります。動作中のディスクドライブに対してホットプラグ操作を行うと、データが失われたり、破壊されたりする可能性があります。


ディスクドライブの削除の準備

  1. システムのバックアップを作成します。

  2. 削除するディスクの媒体名を確認します。


    # vxdisk list | grep cwtxdysz
    

    たとえば、c0t3d0 というディスクを取り外す場合は、以下のように入力します。


    # vxdisk list | grep c2t1d0
    c2t1d0s2     sliced    disk01       rootdg       online

    ディスクの媒体名は、上記の出力の 3 番目のフィールドです (disk01)。

    vxdiskadm ユーティリティーを使用して、ディスクを交換可能な状態にします。

  3. シェルで vxdiskadm と入力します。

    たとえば、以下のように入力します。


    # vxdiskadm
    

    この操作は、対話形式で実行されます。操作に対して、ユーザーの確認が要求されます。

  4. 「Remove a disk」オプションを選択します。

    削除するディスクの名前が求められたら、手順 2 のディスクの媒体名を入力します。

    vxdiskadm によって、削除するディスクがマークされます。

    詳細は、vxdiskadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

ディスクドライブの削除

  1. luxadm remove_device コマンドを使用して、ディスクを取り外します。

    luxadm remove_device コマンドは、対話形式で実行されます。1 つまたは複数の新規デバイスの削除手順が指示されます。


    # luxadm remove_device /dev/rdsk/c2t1d0s2
    
    
      WARNING!!! Please ensure that no filesystems are mounted on these device(s).
      All data on these devices should have been backed up.
    
    
    The list of devices which will be removed is:
      1: Box Name "macs1" front slot 1
    
    Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: 
    
    stopping:  Drive in "macs1" front slot 1....Done
    offlining: Drive in "macs1" front slot 1....Done
    
    Hit <Return> after removing the device(s).

  2. ドライブを取り外し、任意のキーを押します。


    注 -

    対象のディスクドライブの黄色の LED が点滅していることを確認してください。


    以下のメッセージが表示されます。


     Drive in Box Name "macs1" front slot 1
        Removing Logical Nodes: 
        Removing c2t1d0s0
        Removing c2t1d0s1
        Removing c2t1d0s2
        Removing c2t1d0s3
        Removing c2t1d0s4
        Removing c2t1d0s5
        Removing c2t1d0s6
        Removing c2t1d0s7
    #