この節では、システムの電源が投入され、オペレーティングシステムが稼動している状態で、ディスクドライブを追加する場合のシステムの構成方法を説明します。
これらの操作は、有資格のシステム管理者が行う必要があります。動作中のディスクドライブに対してホットプラグ操作を行うと、データが失われたり、破壊されたりする可能性があります。
ドライブ用に、新しいデバイスエントリを /devices および /dev/dsk と /dev/rdsk ディレクトリに作成します。新しいドライブには、ドライブを取り付けたスロットに対応する名前が割り当てられます。
新しいディスクドライブ用に、Sun StorEdge A5000 内で空いている任意のスロットを選択します。
ソフトウェア環境を構成するときの参考のために、選択した格納装置とスロットを記録しておきます。
luxadm insert_device コマンドを使用して、新規デバイスを追加します。
このコマンドは、対話形式で実行されます。1 つまたは複数の新規デバイスの追加手順が指示されます。
# luxadm insert_device macs1,f1 The list of devices which will be inserted is: 1: Box Name "macs1" front slot 1 Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: Hit <Return> after inserting the device(s).
ドライブを取り付け、Return キーを押します。
Drive in Box Name "macs1" front slot 1 Logical Nodes under /dev/dsk and /dev/rdsk : c2t1d0s0 c2t1d0s1 c2t1d0s2 c2t1d0s3 c2t1d0s4 c2t1d0s5 c2t1d0s6 c2t1d0s7 #
これで、新しいディスクドライブは、ブロック型デバイスまたは文字型デバイスとして使用可能になります。詳細は、sd(7) のマニュアルページを参照してください。
デバイスラベルが条件を満たしていることを確認します。
prtvtoc コマンドを使用して、ディスクのラベルを検査します。ラベルを変更するには、format コマンドを使用します。詳細は、prtvtoc(1M) および format(1M) のマニュアルページを参照してください。
UNIX ファイルシステム用のディスクスライスを選択した後、スライス上にファイルシステムを作成します。
# newfs /dev/rdsk/cwtxdysz
詳細は、newfs(1M) のマニュアルページを参照してください。
必要に応じて、新しいファイルシステムのマウント先ディレクトリを作成します。
# mkdir マウント先
マウント先は、絶対パス名で指定します。詳細は、mount(1M) のマニュアルページを参照してください。
ファイルシステムとマウント先ディレクトリの作成後、/etc/vfstab ファイルを変更して、新しいファイルシステムを反映させます。
詳細は、vfstab(4) のマニュアルページを参照してください。
mount コマンドを使用して、新しいファイルシステムをマウントします。
# mount マウント先
マウント先は、作成したディレクトリです。
これで、ファイルシステムが使用可能になります。
この節では、システムの電源が投入され、オペレーティングシステムが稼動しているときにディスクドライブを交換する場合のシステムの構成方法を説明します。
ディスクに対する動作をすべて終了し、障害ドライブを物理的に取り外す必要があります。次に、新しいドライブを取り付けて、ドライブが認識されるように Solaris 環境を構成します。アプリケーションを構成して、新しいディスクドライブを使用可能にします。
これらの操作は、有資格のシステム管理者が行う必要があります。動作中のディスクドライブに対してホットプラグ操作を行うと、データが失われたり、破壊されたりする可能性があります。
エラーログのレベルは、アプリケーションによって異なります。一般に、障害の発生したディスクに関するメッセージは、システムコンソールウィンドウに表示されます。この情報は、/var/adm/messages のファイルにも記録されます。詳細は、アプリケーションのマニュアルを参照してください。
以下の手順に従って、1 つまたは複数の UNIX ファイルシステムで使用されているディスクを構成から削除します。
構成から除くファイルシステム上のアプリケーション処理をすべて終了します。
システムのバックアップを作成します。
# mount | grep cwtxdysz
たとえば、c1t3d0 というデバイスを取り外す場合は、以下のように入力します。
# mount | grep c2t3d0 /export/home (/dev/dsk/c2t1d0s7 ): 98892 blocks 142713 files /export/home2 (/dev/dsk/c2t1d0s5 ): 153424 blocks 112107 files
ディスクのパーティションテーブルを確認し、保存します。
交換用ディスクと、障害の発生したディスクの種類が同じ場合は、format コマンドを使用して、ディスクのパーティションテーブルを保存することができます。パーティションテーブルのコピーを /etc/format.dat ファイルに保存するには、format の save コマンドを使用します。この操作によって、交換用ディスクを、現在のディスクと同じレイアウトで構成することができます。
詳細は、format(1M) のマニュアルページを参照してください。
ディスク上のすべてのファイルシステムのマウントを解除します。
ファイルシステムが障害の発生したディスク上にある場合は、umount 操作が完了しない可能性があります。この場合、umount 操作中にシステムコンソールと /var ディレクトリに大量のエラーメッセージが表示されます。umount 操作が完了しなかった場合は、システムを再起動する必要があります。
手順 3 で戻された各ファイルシステムについて、以下のように入力します。
# umount ファイルシステム
ファイルシステムは、手順 3 で戻された各行の最初のフィールドです。
# umount /export/home # umount /export/home2
df コマンドを使用して、ファイルシステムのマウントが解除されたことを確認します。
luxadm remove_device コマンドを使用して、ディスクを削除します。
luxadm remove_device コマンドは、対話形式で実行されます。1 つまたは複数の新規デバイスの削除手順が指示されます。
# luxadm remove_device /dev/rdsk/c2t1d0s5 WARNING!!! Please ensure that no filesystems are mounted on these device(s). All data on these devices should have been backed up. The list of devices which will be removed is: 1: Box Name "macs1" front slot 1 Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: stopping: Drive in "macs1" front slot 1....Done offlining: Drive in "macs1" front slot 1....Done Hit <Return> after removing the device(s). #
ドライブを取り外し、任意のキーを押します。
対象のディスクドライブの黄色の LED が点滅していることを確認してください。
Drive in Box Name "macs1" front slot 1 Removing Logical Nodes: Removing c2t1d0s0 Removing c2t1d0s1 Removing c2t1d0s2 Removing c2t1d0s3 Removing c2t1d0s4 Removing c2t1d0s5 Removing c2t1d0s6 Removing c2t1d0s7 #
luxadm insert_device コマンドを使用して、新規デバイスを追加します。
このコマンドは、対話形式で実行されます。ホットプラグによる 1 つまたは複数の新規デバイスの追加手順が指示されます。
# luxadm insert_device, macs1,f1 The list of devices which will be inserted is: 1: Box Name "macs1" front slot 1 Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: Hit <Return> after inserting the device(s).
ドライブを取り付け、Return キーを押します。
Drive in Box Name "macs1" front slot 1 Logical Nodes under /dev/dsk and /dev/rdsk : c2t1d0s0 c2t1d0s1 c2t1d0s2 c2t1d0s3 c2t1d0s4 c2t1d0s5 c2t1d0s6 c2t1d0s7 #
これで、新しいディスクドライブは、ブロック型デバイスまたはキャラクタ型デバイスとして使用可能になります。詳細は、sd(7) のマニュアルページを参照してください。
デバイスラベルが条件を満たしていることを確認します。
ディスクのラベルを検査するには、prtvtoc コマンドを使用します。ラベルを変更するには、format コマンドを使用します。詳細は、prtvtoc(1M) および format(1M) のマニュアルページを参照してください。
デバイスのパーティションテーブルが、再作成するファイルシステムの条件を満たしていることを確認します。
prtvtoc コマンドを使用して、デバイスのラベルを検査します。ラベルを変更するには、format コマンドを使用します。詳細は、prtvtoc(1M) および format(1M) のマニュアルページを参照してください。
# prtvtoc /dev/rdsk/cwtxdysz
format ユーティリティーを使用してディスクのパーティションテーブルを保存します。交換用ディスクと元のディスクの種類が同じ場合は、format ユーティリティーの partition セクションを使用して、交換用ディスクのパーティションテーブルを構成することができます。詳細は、partition セクションの select コマンドおよび label コマンドを参照してください。
交換用ディスクと元のディスクの種類が異なる場合は、元のディスクのパーティションサイズ情報を使用して、交換用ディスクのパーティションテーブルを設定することができます。詳細は、prtvtoc(1M) および format(1M) のマニュアルページを参照してください。
UNIX ファイルシステム用のディスクスライスを選択したら、そのスライス上にファイルシステムを作成します。
# newfs /dev/rdsk/cwtxdysz
mount コマンドを使用して、新しいファイルシステムをマウントします。
# mount マウント先
マウント先は、障害の発生したディスクがマウントされていたディレクトリです。
これで、新しいディスクが使用可能になります。バックアップから、データを復元することができます。
この節では、システムの電源が投入され、オペレーティングシステムが稼動している状態で、ディスクドライブを取り外す場合のシステムの構成方法を説明します。ディスクドライブを交換しない場合は、この節の手順を実行します。
ディスクを選択し、そのディスク上の動作またはアプリケーションをすべて終了してください。さらに、ディスクのマウントを解除し、ドライブを物理的に取り外し、ドライブを取り外したことが認識されるように Solaris 環境を構成する必要があります。次に、アプリケーションを構成して、このデバイスなしで稼動するようにします。
これらの操作は、有資格のシステム管理者が行う必要があります。動作中のディスクドライブに対してホットプラグ操作を行うと、データが失われたり破壊されたりする可能性があります。
以下の手順に従って、1 つまたは複数の UNIX ファイルシステムで使用されているディスクを構成から削除します。
構成から削除するファイルシステム上の、アプリケーション処理をすべて終了します。
システムのバックアップを作成します。
# mount | grep cwtxdysz
たとえば、c1t3d0 というデバイスを取り外す場合は、以下のように入力します。
# mount | grep c2t1d0 /export/home (/dev/dsk/c2t1d0s7 ): 98892 blocks 142713 files /export/home2 (/dev/dsk/c2t1d0s5 ): 153424 blocks 112107 files
ディスク上のすべてのファイルシステムのマウントを解除します。
ファイルシステムが障害の発生したディスク上にある場合は、umount 操作が完了しない可能性があります。この場合、umount 操作中にシステムコンソールと /var ディレクトリに大量のエラーメッセージが表示されます。umount 操作が完了しなかった場合は、システムを再起動する必要があります。
# umount ファイルシステム
ファイルシステムは、手順 3 で戻された各行の最初のフィールドです。
# umount /export/home # umount /export/home2
luxadm remove_device コマンドを使用して、ディスクを削除します。
luxadm remove_device コマンドは、対話形式で実行されます。1 つまたは複数の新規デバイスの削除手順が指示されます。
# luxadm remove_device /dev/rdsk/c2t1d0s2 WARNING!!! Please ensure that no filesystems are mounted on these device(s). All data on these devices should have been backed up. The list of devices which will be removed is: 1: Box Name "macs1" front slot 1 Please enter 'q' to Quit or <Return> to Continue: stopping: Drive in "macs1" front slot 1....Done offlining: Drive in "macs1" front slot 1....Done Hit <Return> after removing the device(s).
ドライブを取り外し、任意のキーを押します。
対象のディスクドライブの黄色の LED が点滅していることを確認してください。
Drive in Box Name "macs1" front slot 1 Removing Logical Nodes: Removing c2t1d0s0 Removing c2t1d0s1 Removing c2t1d0s2 Removing c2t1d0s3 Removing c2t1d0s4 Removing c2t1d0s5 Removing c2t1d0s6 Removing c2t1d0s7 #