この章では、ocfserv サーバーについて説明し、また SmartCard Console の起動および使用方法についても説明します。
この章では、次の内容について説明します。
これより後の章では、スマートカードのサポートを設定および構成する作業について説明します。さらに、各作業を、コマンド行から行う場合と SmartCard Console から行う場合についての補足説明を行います。スマートカードのコマンドの詳細は、smartcard(1M) と ocfserv(1M) のマニュアルページを参照してください。
OpenCard Framework (OCF) サーバー ocfserv は、システムでスマートカードの通信を管理するプロセスです。
カードリーダーを追加または削除するために SmartCard Console を使用した後、ocfserv を再起動するようプロンプトが表示されます。
ocfserv が動作していない場合は、SmartCard Console を起動するか smartcard コマンドを使用して起動します。
次の節では、SmartCard Console の使用方法を説明します。
SmartCard Console は、Solaris スマートカードソフトウェアを管理するためのグラフィカルユーザーインタフェース (GUI) です。SmartCard Console には 3 つの区画があり、ここから作業を開始したり、情報を表示したりします。
ナビゲーション区画 - スマートカードの設定に関わる作業の大きなカテゴリが表示されます。作業を選択するには、ナビゲーション区画でカテゴリをクリックします。ナビゲーション区画でカテゴリを選択すると、作業に関連するアイコンがコンソール区画に現れます。
情報区画 - クリックしたカテゴリまたはアイコンの簡単な説明が表示されます。また、カテゴリまたはアイコンに関連する作業を開始するための手順も表示されます。
コンソール区画 - ナビゲーション区画で選択した作業に関連するアイコンが表示されます。アイコンをダブルクリックすると、関連する作業が始まります。たとえば、ナビゲーション区画で「認証」をクリックすると、コンソール区画には、OCF サーバーで利用可能な認証のタイプを表すアイコンが表示されます。
各作業には 1 つまたは複数の関連するダイアログボックスがあります。このようなダイアログボックスは、コンソール区画でアイコンをダブルクリックすると表示されます。ダイアログボックス内の情報は、必要に応じて、表示、変更、または削除できます。いくつかのダイアログボックスは複数のフォルダタブを持っています。このようなフォルダにアクセスするには、フォルダタブをクリックします。
ほとんどのダイアログボックスには、次の 4 つのボタンがあります。
了解 - 変更を保存して、ダイアログボックスを閉じます。
適用 - 変更を保存しますが、ダイアログボックスは閉じません。「適用」ボタンを使用するのは、複数のフォルダタブを持つダイアログボックスにおいて、あるフォルダタブで情報を入力した後、別のフォルダタブでも情報を入力する必要がある場合などです。
取消し - 変更を保存せずに、ダイアログボックスを閉じます。
ヘルプ - ダイアログボックスのオンラインヘルプを表示します。
SmartCard Console のヘルプシステムは、次の情報を提供します。
SmartCard Console による主なスマートカードの作業の操作。ある項目についてのヘルプを表示するには、「ヘルプ」メニューから「INDEX」を選択します。
SmartCard Console にある各ダイアログボックスの説明。ダイアログボックスの下部にある「ヘルプ」ボタンをクリックすると表示されます。
SmartCard Console に関するアイテムヘルプ。アイテムヘルプは情報区画に自動的に表示されます。
SmartCard Console のヘルプシステムは、スマートカードについての概念的な情報は提供しません。スマートカードの動作や認証のタイプ、およびその他の概念的な情報については、このマニュアルを参照してください。
SmartCard Console を終了するには、「コンソール」メニューから「終了」を選択します。セッション中に行なった変更はすべて保存されます。
Solaris 8 ソフトウェアをインストールすると、SmartCard Console が自動的にインストールされます。SmartCard Console には、Solaris デスクトップまたはコマンド行からアクセスできます。
この手順では、CDE のアプリケーションマネージャから SmartCard Console を起動する方法を説明します。
あるいは、CDE の「ワークスペース」メニューから「ツール」を選択して、次に「スマートカード」を選択しても、SmartCard Console を起動できます。
共通デスクトップ環境 (CDE) にスーパーユーザーとしてログインします。
すでに自分のログイン名で CDE を実行している場合は、CDE を終了して、スーパーユーザーとしてログインします。
デスクトップのメニューバーにあるアプリケーションの上矢印をクリックして、「アプリケーション」アイコンを表示させます。
「アプリケーション」を選択して、アプリケーションマネージャにアクセスします。
「システム管理」アイコンをダブルクリックして、「スマートカード」アイコンにアクセスします。
「スマートカード」アイコンをダブルクリックして、SmartCard Console を起動します。
smartcard コマンドの使用により、コマンド行から Solaris スマートカードを管理することができます。これより後の章では、smartcard コマンドを使用したスマートカードのタスクの実行手順を示します。