Solaris DHCP の管理

リモートブートクライアントとディスクレスブートクライアントのサポート

Solaris DHCP サービスは、オペレーティングシステムファイルを他のマシン (OS サーバー) からリモートでマウントする Solaris クライアントシステムをサポートしています。このようなクライアントを「ディスクレスクライアント」と呼びます。ディスクレスクライアントは、起動するたびにオペレーティングシステムファイルをホストするサーバーの名前と IP アドレスを取得して、これらのファイルからリモートで起動する必要があるので、永続的なリモートブートクライアントであると考えることができます。

各ディスクレスクライアントは、OS サーバー上に自分のルートパーティションを持っており、これらはクライアントのホスト名で共有されます。 つまり、DHCP サーバーは常に同じ IP アドレスをクライアントに返し、そのアドレスはネームサービス (DNS など) 内にある同じホスト名にマップされたままであることが必要です。このために、各ディスクレスクライアントには固定 IP アドレスが割り当てられる必要があります。

IP アドレスとホスト名に加えて、DHCP サーバーは、OS サーバー上のオペレーティングシステムファイルを見つけるために必要なすべての情報をディスクレスクライアントに提供できます。ただし、DHCP メッセージパケットで情報を渡すために使用できるオプションとマクロを作成する必要があります。

次の作業マップに、ディスクレスクライアント (あるいは、永続的なリモートブートクライアント) をサポートするために必要な作業を示します。

表 4–13 DHCP を使用してディスクレスブートクライアントをサポートする (作業マップ)

作業 

説明 

参照先 

Solaris サーバー上での OS サービスの設定 

smosservice コマンドを使用して、クライアント用のオペレーティングシステムファイルを作成する

Solaris 8 4/01 Update Collection の『Solaris 8 のシステム管理 (追補)』の「ディスクレスクライアントの管理」

smosservice のマニュアルページも参照すること

ネットワークブートクライアントをサポートするための DHCP サービスの設定 

DHCP マネージャまたは dhtadm を使用して、ブート情報をクライアントに渡すために DHCP サーバーが使用できる新しいベンダーオプションとマクロを作成する

ネットワークインストールクライアント用のオプションをすでに作成している場合は、ディスクレスクライアントのベンダー クライアントタイプ用のマクロを作成するだけでよい  

DHCP サービスを使用した Solaris ネットワークの起動とインストールのサポート

ディスクレスクライアントへの予約済み IP アドレスの割り当て 

DHCP マネージャまたは pntadm を使用して、アドレスがディスクレスクライアント用に予約されている (あるいは、手動で設定される) ことを指定する

固定 IP アドレスを DHCP クライアントに設定する

OS サービス用のディスクレスクライアントの設定 

smdiskless コマンドを使用して、クライアントごとにオペレーティングシステムサポートを OS サーバーに追加する。 クライアントごとに予約済みの IP アドレスを指定する

Solaris 8 4/01 Update Collection の『Solaris 8 のシステム管理 (追補)』の「ディスクレスクライアントの管理」

smdiskless のマニュアルページも参照すること