Sun Fire 880 Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル

基本状態表示にアクセスする

多くの DR 操作では、ユーザーがカードまたはスロットを指定することが必要です。

    カードまたはスロットのシステム名を知るには、スーパーユーザーとして、次のコマンドを入力します。


    # cfgadm
    

    オプションなしに使用すると、cfgadm は、すべての認識できるカードとスロットに関する情報を表示します。次の表示は、一般的な出力例です。


    # cfgadm
    Ap_Id      Type          Receptacle    Occupant        Condition
    PCI0       unknown       empty         unconfigured    unknown
    PCI1       unknown       empty         unconfigured    unknown
    PCI2       unknown       empty         unconfigured    unknown
    PCI3       mult/hp       connected     configured      ok
    PCI4       ethernet/hp   connected     configured      ok
    PCI5       pci-pci/hp    connected     configured      ok
    PCI6       unknown       empty         unconfigured    unknown
    PCI7       unknown       empty         unconfigured    unknown
    PCI8       unknown       empty         unconfigured    unknown
    SBa        cpu/mem       connected     configured      ok
    SBb        cpu/mem       connected     configured      ok
    SBc        cpu/mem       connected     configured      ok
    SBd        none          empty         unconfigured    ok

    1 番目の列 Ap_Id は、システムの接続点を示します。接続点とは、カードとその関連スロットに対する総称です。接続点のシステム名は、2 種類あります。物理接続点は、システムデバイスツリー中のスロットに対する物理パスを表します。論理接続点、または接続点 ID (Ap_Id) とは、物理接続点を参照するためにシステムが作成する別名のことです。

    たとえば、前出の cfgadm の出力例では、1 番目のスロットの PCI カードに対する論理接続点 ID は、PCI0 です。


    注 -

    cfgadm 状態表示は、PCI カードと CPU・メモリーボードの両方に対する接続点を示します。ただし、Sun Fire 880 の CPU・メモリーボードに対する DR 操作は、Solaris 8 7/01 オペレーティング環境ではサポートされていません。


    次の表に、Sun Fire 880 の PCI ボードと CPU・メモリーボードのすべてのスロットに対する接続点 ID を一覧表示します。

    スロット 

    接続点 ID 

    CPU/ メモリースロット A 

    SBa

    CPU/ メモリースロット B 

    SBb

    CPU/ メモリースロット C 

    SBc

    CPU/ メモリースロット D 

    SBd

    PCI スロット 0 

    PCI0

    PCI スロット 1 

    PCI1

    PCI スロット 2 

    PCI2

    PCI スロット 3 

    PCI3

    PCI スロット 4 

    PCI4

    PCI スロット 5 

    PCI5

    PCI スロット 6 

    PCI6

    PCI スロット 7 

    PCI7

    PCI スロット 8 

    PCI8

    次の表では、基本状態表示の TypeReceptacleOccupant、および Condition の各列に表示される可能性のある値を説明します。Type 列の値には、最も一般的なボードタイプと、カードタイプを示しています。

    列 

    値 

    意味 

    Type 

    mult/hp 

    多機能 (ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    ethernet/hp 

    Gigabit Ethernet (ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    pci_pci/hp 

    Quad Ethernet (ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    scsi/hp 

    SCSI (ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    raid/hp 

    ハードウェア RAID (ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    tokenrg/hp 

    トークンリング (ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    fddi/hp 

    FDDI (ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    atm/hp 

    ATM (ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    network/hp 

    ネットワークインタフェース (タイプ未指定、ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    storage/hp 

    ストレージインタフェース (タイプ未指定、ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    display/hp 

    グラフィックインタフェース (タイプ未指定、ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    pci-card/hp 

    PCI カード (タイプ未指定、ホットプラグ可能 PCI カード) 

     

    unknown 

    ボードタイプ、またはカードタイプの決定ができません。 

     

    cpu/mem 

    CPU/ メモリーボード 

    Receptacle 

    empty 

    スロットが空です。 

    connected 

    スロットは電気的に接続されています。 

    disconnected 

    スロットは電気的に接続されていません。 

    Occupant 

    configured 

    ボード、またはカードがオペレーティングシステムに論理的に接続されています。 

    unconfigured 

    ボード、またはカードがオペレーティングシステムから論理的に切り離されています。 

    Condition 

    ok 

    ボード、またはカードはいつでも使用できます。 

    unknown 

    ボード、またはカードの状態は判断できません。 

    failing 

    OK 状態にあったボード、またはカードに問題が発生しました。 

    failed 

    ボード、またはカードが失敗しました。 

    unusable 

    接続点のハードウェアに互換性がないか、空の接続点に電力、または予備電流の不足が発生しています。