「Upgrade」メニューまたは luupgrade コマンドを使用してブート環境をアップグレードします。この節では、以下の場所に置かれているファイルを使用して非アクティブブート環境をアップグレードする手順について説明します。
NFS サーバー
ローカルファイル
ローカルテープ
CD などのローカルデバイス
インストールに複数の CD が必要な場合は、コマンド行インタフェースを使用してアップグレードする必要があります。複数の CD を使用してオペレーティングシステムイメージをアップグレードする (コマンド行インタフェース)を参照してください。キャラクタユーザーインタフェースの場合は、1 つに結合されたインストールイメージを使用する必要があります。
最新のオペレーティング環境を使用してアップグレードする時、アクティブブート環境への影響はありません。それらの新しいファイルは非アクティブブート環境のクリティカルファイルシステムとマージされますが、共有可能ファイルシステムは変更されません。
アップグレードを行う代わりに、フラッシュアーカイブを作成した場合、非アクティブブート環境にアーカイブをインストールできます。ブート環境へのフラッシュアーカイブのインストールを参照してください。
以下の手順では、結合されたインストールイメージまたは 1 枚の CD を使用する必要があります。インストールに複数の CD が必要な場合は、コマンド行インタフェースを使用してアップグレードする必要があります。複数の CD を使用してオペレーティングシステムイメージをアップグレードする (コマンド行インタフェース) を参照してください。
Solaris Live Upgrade のメインメニューから「Upgrade」を選択します。
「Upgrade」メニューが表示されます。
新しいブート環境の名前を入力します。
Solaris インストールイメージが置かれている場所のパスを入力します。
インストールメディアの種類 |
説明 |
---|---|
ネットワークファイルシステム |
インストールイメージが置かれているネットワークファイルシステムのパスを指定します。 |
ローカルファイル |
インストールイメージが置かれているローカルファイルシステムのパスを指定します。 |
ローカルテープ |
インストールイメージが置かれているローカルテープデバイスとテープ上の位置を指定します。 |
ローカルデバイスまたは CD |
ローカルデバイスと、インストールイメージのパスを指定します。 |
CD が 1 枚の場合、次の例のように CD のパスを入力します。
Package Media:/cdrom/solaris8/s0 |
1 つに結合されたイメージがネットワーク上に存在する場合は、次の例のようにそのネットワークファイルシステムのパスを入力します。
Package Media:/net/installmachine/export/solaris8/os_image |
F3 を押してアップグレードします。
アップグレードが完了すると、メインメニューが表示されます。
以下の手順では、1 つに結合されたインストールイメージまたは 1 枚の CD を使用する必要があります。インストールに複数の CD が必要な場合は、コマンド行インタフェースを使用してアップグレードする必要があります。複数の CD を使用してオペレーティングシステムイメージをアップグレードする (コマンド行インタフェース)を参照してください。
スーパーユーザーとしてログインします。
次のように入力して、アップグレードするブート環境とインストールソフトウェアのパスを指定します。
# luupgrade -u -n BE_name -s os_image_path |
-u |
OS イメージをインストールすることを示します。 |
-n BE_name |
アップグレードするブート環境の名前を指定します。 |
-s os_image_path |
オペレーティングシステムイメージが置かれているディレクトリのパス名を指定します。 |
この例では、1 つに結合されたインストールイメージに対するネットワークパスを使用して second_disk ブート環境をアップグレードしています。
# luupgrade -u -n second_disk \ -s /net/installmachine/export/solarisX/OS_image |
オペレーティングシステムイメージが 2 枚以上の CD に入っている場合は、このアップグレード方法を使用してください。
スーパーユーザーとしてログインします。
次のように入力して、アップグレードするブート環境とインストールソフトウェアのパスを指定します。
# luupgrade -u -n BE_name -s os_image_path |
-u |
OS イメージをインストールすることを示します。 |
-n BE_name |
アップグレードするブート環境の名前を指定します。 |
-s os_image_path |
オペレーティングシステムイメージが置かれているディレクトリのパス名を指定します。 |
この例では、インストールイメージは 1 枚目の CD に入っており、second_disk ブート環境をアップグレードしています。
# luupgrade -u -n second_disk -s /dev/cdrom/cdrom0 |
1 枚目の CD のインストーラ処理が完了したら、2 枚目の CD を挿入します。
この手順は前述の例と同じですが、-u オプションが -i オプションに置き換わっています。メニューまたはテキストモードで、2 枚目の CD 上のインストーラを実行するように選択してください。
次のコマンドは、メニューを使用して 2 枚目の CD 上のインストーラを実行します。
# luupgrade -i -n BE_name -s os_image_path |
次のコマンドは、テキストモードで 2 枚目の CD 上のインストーラを実行します。
# luupgrade -i -n BE_name -s os_image_path -O -nodisplay |
-i |
指定されたメディア上のインストールプログラムを探し、そのプログラムを実行します。インストーラプログラムは、-s で指定されます。 |
-n BE_name |
アップグレードするブート環境の名前を指定します。 |
-s os_image_path |
オペレーティングシステムイメージが置かれているディレクトリのパス名を指定します。 |
-O -nodisplay |
(省略可能) テキストモードで 2 枚目の CD 上のインストーラを実行します。 |
この例では、メニューを使用して 2 枚目の CD のインストーラを実行し、 second_disk ブート環境をアップグレードしています。
# luupgrade -i -n second_disk -s /dev/cdrom/cdrom0 |
まだ CD がある場合は、この手順を繰り返します。
以上の手順で、ブート環境をアクティブにする準備が整います。ブート環境のアクティブ化 を参照してください。