この節では、以下の場所に格納されているフラッシュアーカイブを、Solaris Live Upgrade を使用してインストールする手順を説明します。
HTTP サーバー
NFS サーバー
ローカルファイル
ローカルテープ
CD などのローカルデバイス
フラッシュアーカイブをインストールすると、新しいブート環境上に存在する共有ファイル以外のすべてのファイルが上書きされます。
フラッシュインストール機能を使用するには、マスターシステムをインストールし、フラッシュアーカイブを作成しておく必要があります。フラッシュについての詳細は、『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「フラッシュインストール機能」を参照してください。
Solaris Live Upgrade のメインメニューから「Flash」を選択します。
「Flash an Inactive Boot Environment」メニューが表示されます。
フラッシュアーカイブをインストールするブート環境の名前と、インストールメディアの場所を入力します。
Name of Boot Environment:solaris_8 Package media:/net/install-svr/export/s8/latest |
アーカイブを追加するために F1 を押します。
「Archive Selection」サブメニューに、空のリスト、単一のアーカイブの名前、または複数のアーカイブの一覧が表示されます。複数のアーカイブが表示される場合は、アーカイブが階層化されています。階層化されたアーカイブについての説明は、『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「フラッシュの概要と計画」を参照してください。
リストにアーカイブを追加することも、リストからアーカイブを削除することもできます。次に、空のリストの例を示します。
Location - Retrieval Method <No Archives added> - Select ADD to add archives |
変更を加えずにリストをインストールする場合は、手順 4 へ進んでください。
フラッシュアーカイブのリストが空であるか、あるいはインストールしたくないアーカイブが含まれている場合は、手順 a へ進んでください。
アーカイブを追加または削除することができます。
リストにアーカイブを追加する場合は F1 を押します。手順 bへ進んでください。
複数のアーカイブが表示される場合は、アーカイブが階層化されています。詳細は、『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「フラッシュの概要と計画」を参照してください。
「Select Retrieval Method」サブメニューが表示されます。
HTTP NFS Local File Local Tape Local Device |
リストからアーカイブを削除する場合は F2 を押します。手順 eへ進んでください。
「Select Retrieval Method」メニューで、フラッシュアーカイブの場所を選択します。
選択されているメディア |
説明 |
---|---|
HTTP |
フラッシュアーカイブのアクセスに必要となる URL 情報とプロキシ情報を指定します。 |
NFS |
フラッシュアーカイブが置かれているネットワークファイルシステムのパスを指定します。アーカイブのファイル名も指定できます。 |
ローカルファイル |
フラッシュアーカイブが置かれているローカルファイルシステムのパスを指定します。 |
ローカルテープ |
フラッシュアーカイブが置かれているローカルテープデバイスとテープ上の位置を指定します。 |
ローカルデバイス |
フラッシュアーカイブが置かれているローカルデバイス、パス、ファイルシステムの種類を指定します。 |
次のような「Retrieval」サブメニューが表示されます (表示は選択されたメディアによって異なる)。
NFS Location: |
次の例のように、アーカイブのパスを入力します。
NFS Location:host:/path/to archive.flar |
F3 を押してリストにアーカイブを追加します。
インストールしたいアーカイブがリストに含まれた時点で F6 を押して終了します。
F3 を押してアーカイブ (単一のアーカイブまたは階層化された複数のアーカイブ) をインストールします。
フラッシュアーカイブがブート環境にインストールされます。ブート環境上のファイルは、共有可能ファイルを除いてすべて上書きされます。
以上の手順で、ブート環境をアクティブにする準備が整います。ブート環境のアクティブ化 を参照してください。
スーパーユーザーとしてログインします。
次のように入力します。
# luupgrade -f -n BE_name -s os_image_path -J "profile" |
オプションとして、-a、- j、または -J のいずれかを指定する必要があります。
-f |
オペレーティングシステムをフラッシュアーカイブからアップグレードすることを示します。 |
-n BE_name |
アップグレード対象のブート環境の名前を指定します。 |
-s os_image_path |
オペレーティングシステムイメージを含むディレクトリのパス名を指定します。これは、インストールメディア (CD-ROM など) 上のディレクトリでも、NFS または UFS ディレクトリでも構いません。 |
-J “ profile” |
フラッシュインストール用に構成された JumpStart プロファイル内のエントリです。JumpStart ソフトウェアについての詳細は、pfinstall(1M) のマニュアルページ、および『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「カスタム JumpStart インストールに関するトピック」を参照してください。-a、-j、または - J のいずれかを指定する必要があります。 |
-j profile_path |
フラッシュインストール用に構成された JumpStart プロファイルのパスです。JumpStart ソフトウェアについての詳細は、pfinstall(1M) のマニュアルページ、および『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「カスタム JumpStart インストールに関するトピック」を参照してください。-a、-j、または - J のいずれかを指定する必要があります。 |
-a archive |
フラッシュアーカイブのパス (ローカルファイルシステムでそのアーカイブが利用できる場合)。-a、-j、または - J のいずれかを指定する必要があります。 |
この例では、second_disk ブート環境にフラッシュアーカイブをインストールしています。-J オプションは、アーカイブを取り出すために使用されています。second_disk 上のファイルは、共有可能ファイルを除いてすべて上書きされます。
# luupgrade -f -n second_disk \ -s /net/installmachine/export/solarisX/OS_image \ -J "archive_location http://example.com/myflash.flar" |