Solaris Live Upgrade 2.0

ブート環境のアップグレード (概要)

ブート環境を作成した後、アップグレードを行うまでそのブート環境は変更されません。ブート環境のアップグレードは、任意の時点に実行できます。アップグレードを行なっても、アクティブブート環境内のファイルに影響はありません。準備が整った時点で、新しいリリースをアクティブにします。図 1–2 は、非アクティブブート環境のアップグレードを示しています。ブート環境のアップグレード手順については、第 4 章「Solaris Live Upgrade によるアップグレード」を参照してください。

図 1–2 非アクティブブート環境のアップグレード

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アップグレードではなく、ブート環境にフラッシュアーカイブをインストールすることもできます。フラッシュインストール機能を利用して、マスターシステムと呼ばれるシステム上に Solaris オペレーティング環境のリファレンス (参照用の) インストールを 1 つ 作成することができます。続いて、クローンシステムと呼ばれる多数のシステム上にこのインストールを複製できます。この場合、非アクティブブート環境はクローンです。フラッシュインストール機能についての詳細は、『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「フラッシュインストール機能」を参照してください。

システム上でフラッシュアーカイブをインストールする場合、アーカイブ内のすべてのファイルがそのシステムにこピーされ、アクティブブート環境に影響を与えることなく新しいリリースが作成されます。ただし、ファイルをマージするアップグレードとは異なり、フラッシュアーカイブのインストールでは、初期インストールの場合と同様にファイルが上書きされます。図 1–3 は、非アクティブブート環境におけるフラッシュアーカイブのインストールを示しています。フラッシュアーカイブのインストール手順については、ブート環境へのフラッシュアーカイブのインストールを参照してください。

図 1–3 フラッシュアーカイブのインストール

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