Solaris 8 のインストール (上級編)

SPARC: Solaris Web Start によるインストールまたはアップグレード

Solaris 8 DVD または Solaris 8 INSTALLATION CD に含まれている Solaris Web Start を使用して、Solaris オペレーティング環境を SPARC システムにインストールまたはアップグレードすることができます。


注 –

Solaris 8 INSTALLATION CD からインストールする場合は、Solaris 8 INSTALLATION CD を使用するための要件で特殊な要件を確認してください。


以下のものが揃っているかを確認します。

SPARC: 作業マップ: Solaris Web Start インストールの実行

表 14–1 作業マップ: Solaris Web Start インストールの実行

作業 

説明 

参照先 

システム要件を確認する 

Solaris Web Start を使用してインストールまたはアップグレードをするための要件をシステムが満たしていることを確認します。 

システム要件

必要な情報を収集する 

チェックリストに従ってワークシートに記入しながら、Solaris ソフトウェアのインストールに必要なすべての情報を収集します。 

第 6 章「インストールやアップグレードの前に収集すべき情報」

(省略可能) システム構成情報を事前設定する 

sysidcfg ファイルやネームサービスを使って、システムのインストール情報 (locale など) を事前設定することができます。これによって、インストール時にこの情報を入力するように求められなくなります。

第 7 章「システム構成情報の事前設定」

(アップグレードのみ) システムをアップグレードするための準備をする 

システムのバックアップをとります。 

Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

(省略可能) ネットワーク上でインストールするためのシステムを設定する 

リモートの DVD イメージまたは CD イメージをインストールする場合は、インストールサーバーまたはブートサーバーからシステムをブートしてインストールするように、システムを設定する必要があります。 

第 12 章「ネットワーク上で Solaris ソフトウェアをインストールするための準備 (CD メディアを使用)」

インストールまたはアップグレードを行う 

システムをブートし、プロンプトに従って Solaris ソフトウェアをインストールまたはアップグレードします。 

SPARC: Solaris Web Start を使用してインストールまたはアップグレードする方法

(アップグレードのみ) アップグレード後に必要な作業を行う 

アップグレードで失われたローカル変更がある場合は、それを復元します。 

アップグレード後にローカル変更を復元する方法

SPARC: Solaris Web Start を使用してインストールまたはアップグレードする方法

  1. DVD-ROM ドライブ、CD-ROM ドライブ、ネットイメージのどれを使用してソフトウェアをインストールするかを決定します。

    • DVD-ROM ドライブか CD-ROM ドライブを使用する場合は、Solaris 8 DVD (SPARC) または Solaris 8 INSTALLATION CD (SPARC) を挿入します。

    • ネットインストールイメージを使用する場合は、インストールメディアが置かれているディレクトリへ移動します。この場所については、必要に応じてネットワーク管理者に尋ねてください。次に、コマンド例を示します。


      % cd /net/install-svr/export/s8/sparc
      
  2. システムをブートします。

    • 新しく購入したばかり (未使用) のシステムの場合は、システムの電源を入れます。

    • 既存システムのインストールまたはアップグレードを行う場合は、システムをシャットダウンします。

      • ローカル DVD またはローカル CD からブートする場合は、次のように入力します。


        ok boot cdrom
        
      • ネットワーク上のインストールサーバーからブートする場合は、次のように入力します。


        ok boot net
        

    Solaris Web Start インストールが始まります。

  3. システム構成の質問に答えます。

    GUI を使用している場合は、システム構成情報の確認が終わると、Solaris Web Start の Kiosk が起動し、「ようこそ (Welcome)」画面が表示されます。システムのメモリーが十分でない場合は、Kiosk は表示されません。

    Graphic

    Kiosk メニューのリンクは、どれでもクリックできます。


    注 –

    Kiosk によって画面が隠れてしまうことがあります。隠れている画面を表示するには、Kiosk メニューの「Kiosk を奥へ (Send Kiosk to Background)」をクリックします。


    Solaris ソフトウェアをインストールした後に Kiosk を使用する場合は、Kiosk の保存およびアクセスする方法を参照してください。

    「インストーラオプション (Installer Questions)」画面が表示されます。

  4. システムのリブートとディスクの取り出しを自動的に行うかを決定します。「Next」をクリックします。

    「媒体の指定 (Specify Media)」画面が表示されます。

  5. どのメディア (CD、DVD、ネットワーク、HTTP、またはローカルテープ) をインストールに使用するかを指定します。

  6. 初期インストールまたはアップグレードのいずれかを選択します。

    システムがアップグレード可能かどうかが判定されます。このためには、Solaris ルート (/) ファイルシステムがすでに存在していなければなりません。Solaris 8 INSTALLATION CD を使用してアップグレードする場合は、512M バイトのスライスが必要です。Solaris Web Start プログラムは、必要条件を確認した上でシステムのアップグレードを実施します。

  7. 画面に示される手順に従って、Solaris ソフトウェアと追加ソフトウェア (必要な場合) をシステムにインストールします。

    Solaris ソフトウェアのインストールが終了すると、システムのリブートを求める画面が表示されます。

    インストールが終了すると、インストールログがファイルに保存されます。インストールログは、次のディレクトリに作成されます。

    • /var/sadm/system/logs

    • /var/sadm/install/logs

  8. アップグレードを行なった場合は、保存されなかったローカル変更があればそれを復元します。詳細は、アップグレード後にローカル変更を復元する方法を参照してください。