この章では、フラッシュアーカイブをクローンシステムにインストールする手順を説明します。フラッシュアーカイブは、任意の Solaris のインストール方法でインストールできます。
この節では、Solaris 8 DVD または Solaris 8 INSTALLATION CD に含まれている Solaris Web Start を使用して、以下の媒体に格納されているフラッシュアーカイブをインストールする手順を説明します。
ディスク (DVD または CD)
ネットワークファイルシステム (NFS) サーバー
HTTP サーバー
ローカルテープ
第 14 章「Solaris Web Start の使用」 に記述されている手順に従って、Solaris Web Start インストールを開始します。
「媒体の指定 (Specify Media)」画面で、フラッシュアーカイブのロケーションを選択します。
選択された媒体に応じて、Solaris Web Start が続行するためのプロンプトを表示します。
プロンプトに従って次の情報を入力します。
選択された媒体 |
プロンプト |
---|---|
DVD または CD |
フラッシュアーカイブを含むディスクを挿入してください。 |
ネットワークファイルシステム |
フラッシュアーカイブを含むネットワークファイルシステムへのパスを指定してください。アーカイブのファイル名を入力することもできます。 |
HTTP |
フラッシュアーカイブにアクセスするための URL とプロキシ情報を指定してください。 |
ローカルテープ |
フラッシュアーカイブを含むローカルテープデバイスとテープ上の位置を指定してください。 |
DVD、CD、または NFS サーバーに格納されたアーカイブのインストールを選択した場合は、「フラッシュアーカイブの選択 (Select Flash Archives)」画面が表示されます。
DVD、CD、または NFS サーバーに格納されたアーカイブについては、「フラッシュアーカイブの選択 (Select Flash Archives)」画面で、インストールするフラッシュアーカイブを選択します (1 つでも複数でも可)。
「フラッシュアーカイブの一覧 (Flash Archives Summary)」画面で選択されたアーカイブを確認し、「次へ (Next)」をクリックします。
「追加するフラッシュアーカイブ (Additional Flash Archives)」画面で、別のアーカイブを含む媒体を指定して、階層化されたフラッシュアーカイブのインストールを選択することができます。アーカイブをそれ以上インストールしない場合は、「なし - アーカイブの選択が完了しました (None)」を選択し、「次へ (Next)」をクリックしてインストールを継続します。
この節では、Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD に含まれる Solaris 8 対話式インストールプログラムの CLI を使用して、以下に格納されているフラッシュアーカイブをインストールする手順を説明します。
HTTP サーバー
ネットワークファイルシステム (NFS) サーバー
ローカルファイル
ローカルテープ
CD を含むローカルデバイス
Solaris 8 対話式インストールプログラムの CLI を開始します (GUI ではなく、CLI を使用する必要があります)。
SPARC: Solaris 8 対話式インストールプログラムの CLI を開始するには、- w 引数を指定してシステムをブートします。
CD からブートする場合:
ok boot cdrom - w |
Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD イメージからブートする場合:
ok boot net - w |
IA: Solaris 8 対話式インストールプログラムの CLI を開始するには、次の手順を使用します。
x86: Solaris 8 対話式インストールプログラムを使用してインストールまたはアップグレードする方法に従ってシステムをブートし、Solaris 8 対話式インストールプログラムを開始します。
「kdmconfig – Introduction」画面が表示されたら、F4 キー (Bypass) を選択し、kdmconfig テストを省略し、インストールを開始します。
「Flash Archive Retrieval Method」画面で、フラッシュアーカイブのロケーションを選択します。
選択された媒体に応じて、Solaris 8 Solaris Web Start インストールが続行するためのプロンプトが表示されます。
プロンプトに従って次の情報を入力します。
選択された媒体 |
プロンプト |
---|---|
HTTP |
フラッシュアーカイブへのアクセスに必要な URL とプロキシ情報を指定してください。 |
ネットワークファイルシステム |
フラッシュアーカイブを含むネットワークファイルシステムのパスを指定してください。アーカイブのファイル名を入力することもできます。 |
ローカルファイル |
フラッシュアーカイブを含むローカルファイルシステムのパスを指定してください。 |
ローカルテープ |
フラッシュアーカイブを含むローカルテープデバイスとテープ上の位置を指定してください。 |
ローカルデバイス |
フラッシュアーカイブを含むローカルデバイスとパス、ファイルシステムのタイプを指定してください。 |
「Flash Archive Selection」画面で、「New」を選択すると、階層化されたフラッシュアーカイブのインストールを選択することができます。アーカイブをそれ以上インストールしない場合は、インストールを完了させるために「Continue」を選択します。
キャラクタベース (CLI) の対話式インストールでは、デフォルトロケールに日本語ロケールを指定しても、インストール画面の表示言語は英語になります。
この節では、カスタム JumpStart インストールを使用して、フラッシュアーカイブをインストールする手順を説明します。
ネットワークファイルシステム (NFS) サーバー
HTTP サーバー
ローカルテープ
ローカルドライブ (DVD、CD など)
ローカルファイル
インストールサーバーで、カスタム JumpStart の rules ファイルを作成します。
カスタム JumpStart ファイルの作成手順の詳細は、第 23 章「カスタム JumpStart インストールの準備」を参照してください。
インストールサーバーで、カスタム JumpStart のプロファイルを作成します。
install_type プロファイルキーワードの値を、flash_install と設定します。
新しい archive_location プロファイルキーワードを使用して、フラッシュアーカイブへのパスを追加します。
archive_location プロファイルキーワードの詳細は、archive_location プロファイルキーワードを参照してください。
ファイルシステム構成を指定します。
フラッシュアーカイブの抽出プロセスでは、パーティションの自動配置はサポートされません。
(省略可能) クローンシステムに階層化されたフラッシュアーカイブをインストールしたい場合は、インストールしたいアーカイブごとに archive_location 行を指定してください。
第 23 章「カスタム JumpStart インストールの準備」に記載されているカスタム JumpStart のプロファイルキーワードのリストの中で、フラッシュアーカイブをインストールする時に有効なキーワードは、以下のもののみです。
fdisk (IA のみ)
filesys - filesys プロファイルキーワードに値 auto は設定できません。
install_type (必須)
partitioning - partitioning プロファイルキーワードに、値 explicit または existing のみ設定できます。
インストールサーバーで、フラッシュアーカイブをインストールするクライアントを追加します。
手順の詳細はネットワーク上でインストールするためのシステムの設定を参照してください。
クローンシステムへのカスタム JumpStart インストールを実行します。
手順の詳細は、第 26 章「カスタム JumpStart インストールの実行」を参照してください。
次に、カスタム JumpStart インストールを使用してフラッシュアーカイブをインストールするために利用できるプロファイル例を示します。
次のプロァイル例は、カスタム JumpStart プログラムが HTTP サーバーからフラッシュアーカイブを取り出すことを示しています。
install_type flash_install archive_location http installserver /flasharchive/solaris8archive partitioning explicit filesys c0t1d0s0 4000 / filesys c0t1d0s1 512 swap filesys c0t1d0s7 free /export/home
次のプロファイル例は、カスタム JumpStart プログラムが NFS サーバーからフラッシュアーカイブを取り出すことを示しています。
install_type flash_install archive_location nfs installserver:/export/solaris/flasharchive/solaris8archive partitioning explicit filesys rootdisk.s0 6000 / filesys rootdisk.s1 512 swap filesys rootdisk.s7 free /export/home