Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 リリースノート

Sun Java™ System Calendar Server リリースノート

バージョン 6 2004Q2

Part No. 817-7082

このリリースノートには、Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 のリリース時点で利用可能な次のような重要な情報が記載されています。

このリリースノートを読んでから、Calendar Server をインストールして設定してください。

Sun JavaTM System Calendar Server の以前の名称は SunTM ONE Calendar Server でした。


Calendar Server バージョン 6 2004Q2 について

Calendar Server は、企業やサービスプロバイダのカレンダおよびスケジュールの管理を集中化するためのスケーラブルな Web ベースのソリューションです。Calendar Server は、予定と仕事の両方に対応する個人用カレンダとグループカレンダ、および会議室や備品などのリソース用のカレンダをサポートしています。新機能の一覧については、次の節「Calendar Server 6 2004Q2 の新機能」を参照してください。

Calendar Server は、Calendar Express と新しい Communications Express の 2 つのグラフィカルユーザーインタフェースを提供します。また、Calendar Server を使用すると、顧客は Web カレンダアクセスプロトコル (WCAP) を使用してカレンダデータに直接アクセスする際に、text/calendar 形式または text/xml 形式を柔軟に選択できます。


Calendar Server 6 2004Q2 の新機能

Calendar Server 6 2004Q2 には、次の変更と新しい機能が含まれています。

Linux プラットフォームのサポート

Java Enterprise System を Linux プラットフォームで使用できるようになりました。ユーザーの観点からの主な違いは、製品ディレクトリのインストール先のパス名です。Linux プラットフォームでは、Solaris プラットフォームとは異なるディレクトリにインストールされます。

次にデフォルトのインストール場所を示します。

Calendar Server

次の表は、両方のプラットフォームで Calendar Server のディレクトリパスを比較しています。

表 1 Linux プラットフォームと Solaris プラットフォームのディレクトリパスの比較

Solaris ディレクトリ

Linux ディレクトリ*

/opt/SUNWics5/cal/

/opt/sun/calendar

/etc/opt/SUNWics5/config

/etc/opt/sun/

/var/opt/SUNWics5

/var/opt/sun/

* Linux の場合: Calendar Server 以外のその他の Java Enterprise System コンポーネント製品はさまざまな ../sun ディレクトリにインストールされるので、それらの ../sun ディレクトリ下に Calendar Server ファイル専用のディレクトリを作成できます。たとえば、次のように入力します。/etc/opt/sun/calendar

Communications Express

Linux での Communications Express のデフォルトのインストール場所は次のとおりです。

/opt/sun/uwc

User Management Utility

/opt/sun/comms/commcli

インストールの変更

Calendar Server インストーラは廃止されました。Sun Java Enterprise System インストーラを使用する必要があります。このインストーラで、その他の Sun コンポーネント製品およびパッケージもインストールできます。

そのため、『Calendar Server Installation Guide』は廃止になり、『Sun Java Enterprise System 2004Q2 インストールガイド』に取って代わられました。

インストール後の情報 (設定) は、現在では『Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 管理ガイド』に記載されています。

設定の変更

Sun Java Enterprise System インストーラを使用して Calendar Server 6 2004Q2 を正常にインストールしたあと、Calendar Server の設定を別の手順として実行します。次の 2 つの設定プログラムを実行する必要があります。

これら 2 つの設定プログラムの実行方法に関する設定上の問題と手順については、『Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 管理ガイド』を参照してください。

新しい Communications Express ユーザーインタフェース (UI) をインストールする場合は、そのために個別の設定プログラムを実行する必要があるので注意してください。設定プログラムの実行方法については、『Sun Java System Communications Express 6 2004Q2 管理ガイド』を参照してください。Communications Express UI の詳細については、「Communications Express - 新しいクライアントユーザーインタフェース」を参照してください。

新しいデータベースバージョン

Calendar Server 6 2004Q2 は、Berkeley DB バージョン 4.2 を使用します。Calendar Server 6 2004Q2 から新しく使用する場合は、移行サービスは必要ありません。

Calendar Server 6.0 を Berkeley DB バージョン 3.2.9 とともにインストール済みの場合は、cs5migrate を実行してデータベースを 4.2 に更新する必要はありません。更新は自動的に行われます。

Berkeley DB バージョン 2.6 を使用する Calendar Server 5.x がインストールされている場合は、cs5migrate または cs5migrate_recurring ユーティリティを使用してカレンダデータベースをバージョン 4.2 にアップグレードする必要があります。次の「定期的な予定用の新しい移行ユーティリティ」を参照してください。

Calendar Server 2.x が既にインストールされている場合は、現在のリリースに移行する前に、Calendar Server 5.x にアップグレードする必要があります。

移行については、次の場所にある『Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 管理ガイド』を参照してください。

http://docs.sun.com/db/prod/entsys?l=ja

定期的な予定用の新しい移行ユーティリティ

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook などの一部のアプリケーションでは、定期的な予定および作業を例外とともにマスターコンポーネントとして指定する必要があります。Calendar Server の以前のバージョンでは、定期的な予定にこの形式を提供していませんでした。そのため、cs5migrate ユーティリティの新しいバージョン、cs5mgrate_recurring が取り入れられました。

標準の cs5migrate のすべての機能と同様に、新しいユーティリティはすでにデータベースにある定期的な予定と作業のマスターコンポーネントと例外レコードも生成します。将来的には、それらのレコードは Calendar Server によって自動的に生成されます。

データベースを移行する必要があるが Connector for Outlook を使用する予定でない場合は、代わりに cs5migrate を実行します。

いずれのユーティリティのダウンロード場所およびマニュアルについても、テクニカルサポートに問い合わせてください。定期的な予定を移行し、Connector for Microsoft Outlook を使用する予定であるかどうかを必ずはっきり伝えてください。

移行ユーティリティは、次の作業を実行します。


警告

使用しているサイトに Calendar Server の以前のバージョンがある場合で、その Calendar Server が限定仮想ドメインモードに設定されているか、または Calendar Server の複数のインスタンスが同一マシンにあるときは、移行要件に関してご購入先の顧客サービス担当者に確認し、それらの要件をサポートする特定の移行ユーティリティがお手元にあることを確認してください。

また、最初にフルバックアップを取らずにデータベースを移行することは絶対にしないでください


Web カレンダアクセスプロトコル (WCAP) の変更

既存の WCAP コマンドに変更が加えられ、Communications Express および Connector for Microsoft Outlook をサポートするために新しく 4 つのコマンドが作成されました。

既存の WCAP コマンドの拡張機能

次のようなコマンドの変更が行われました。

4 つの新しい WCAP コマンド

Connector for Microsoft Outlook をサポートする次の WCAP コマンドが新しく追加されました。

Communications Express - 新しいクライアントユーザーインタフェース

Calendar Server は現在、2 つのクライアントユーザーインタフェース (UI) をサポートしています。

Calendar Server 6 2004Q2 で修正済みの既知の問題

表 2 は、Calendar Server 6 2004Q2 リリースで修正された最も重要な問題 (バグ) の一覧です。

表 2 Calendar Server 6 2004Q2 の修正済みの問題 

問題番号

説明

4690535

WCAP が無効な XML UTF-8 文字を削除しない

4895362

無効なユーザーを含むリマインダリストによって、リマインダの送信が停止される

4920536

csdomain は複数バイト文字をサポートしているが、csuser がそれらを表示できない

4923695

カレンダが、設定ファイルの場所のカスタマイズを許可しなかった

4935282

マスターコンポーネントのフェッチにより、繰り返しではない予定が返される場合がある

4951065

4948511

cs5migrate が、既存の定期的な予定をマスターレコードと例外に変換しない

基本的な cs5migrate はまだ修正されていないが、修正済みの拡張バージョンがテクニカルサポートから入手可能である

4951991

予定が作成または修正されて、attendee パラメータに共通の名前が指定されている場合に電子メール通知が送信されない

4977423

各種のバックエンドで DWP に定期的に障害が発生する

4982336

終日の定期的な予定の 1 つのインスタンスに応答すると、エラーが発生する

4988306

Calendar Server 設定プログラムの実行後、Messaging Server を起動または停止できない

4991434

特定のベース DN 値の設定が失敗する

4992483

設定プログラムの実行後、リンク作成の問題が発生する

4992998

設定プログラムが、config ディレクトリを正しく扱えない

4909036

リマインダの電子メールで、ユーロ記号が正しく表示されない

5049203

Linux: SSL モードに設定されたときに、cshttpd が起動されない

5052128

Linux: DWP (CLD) を有効にすると、chsttpd がハングする

5054113

Linux: /opt をベースディレクトリとしてインストールすると、すべてのコンポーネント製品の所有権が変わる


ハードウェアおよびソフトウェア要件と推奨事項

ここでは、Calendar Server のこのリリースに必要な、または推奨されるハードウェアとソフトウェアについて説明します。

ハードウェア要件と推奨事項

ソフトウェア要件と推奨事項

サポートされるソフトウェアプラットフォーム

クライアントコンピュータ用の推奨ブラウザ

Sun Java System Calendar Express 6 2004Q2 には、JavaScript 対応のブラウザが必要です。最適なパフォーマンスを得るには、次のブラウザが推奨されます。

表 3 Calendar Server 6 用に推奨されるブラウザのバージョン 

ブラウザ

Solaris システム

Windows

Macintosh

NetscapeTM Communicator

7.0

7.0

-

Microsoft Internet Explorer

-

5.5 または 6.0

6.0

Mozilla

1.2 または 1.4

1.2 または 1.4

-


インストール前の注意事項

ここには、Calendar Server 6 2004Q2 をインストールする前に理解しておく必要のある情報が記載されています。内容は次のとおりです。

フロントエンドおよびバックエンドマシンとオペレーティングシステム

フロントエンドマシンおよびバックエンドマシンに機能を分割する Calendar Server インストールの場合、それぞれのエンドのハードウェアプラットフォームが同じである必要があります。

つまり、ビッグエンディアンとリトルエンディアンでは互換性がないため、フロントエンドマシンとバックエンドマシンから構成される Calendar Server 配備内では x86 プラットフォームマシンと Sparc プラットフォームマシンの両方を使用することはできません。

また、フロントエンドマシンとバックエンドマシンでの Solaris x86 オペレーティングシステムと Linux オペレーティングシステムの混在はテストされていないので、現在サポートされていません。

フロントエンドマシンおよびバックエンドマシンに Calendar Server をインストールする方法については、次の場所にある『Sun Java System Calendar Server 6 20004Q2 管理ガイド』を参照してください。

http://docs.sun.com/db/prod/entsys?l=ja

OS パッチ

OS の必須パッチを適用してから、Calendar Server 6 2004Q2 をインストールする必要があります。必須パッチの一覧については、『Sun Java Enterprise System 2004Q2 リリースノート』を参照してください。

必要な権限

Solaris システム上で Sun JavaTM Enterprise System インストーラまたは Calendar Server 6 2004Q2 設定プログラムを実行するには、スーパーユーザー (root) としてログインするか、スーパーユーザーになる必要があります。

Java Enterprise System インストーラ

Sun JavaTM Enterprise System インストーラを使用して、Calendar Server 6 2004Q2 をインストールします。Java Enterprise System インストーラは、Calendar Server 6 2004Q2 などの Sun コンポーネント製品パッケージ、および各種製品が使用する共有コンポーネントをインストールします。

この節の内容は次のとおりです。

デフォルトのインストール ディレクトリ

次に Solaris パッケージ (SUNWics5 および SUNWica5) のデフォルトのインストールディレクトリ (cal_svr_base) を示します。

/opt/SUNWics5

次に Linux パッケージ (コアおよび API) のデフォルトのインストールディレクトリ (cal_svr_base) を示します。

/opt/sun/calendar

Linux RPM ファイル

表 4 は、さまざまな Calendar Server 関連のコンポーネント用の Linux RPM パッケージを示しています。

表 4 Calendar Server 関連コンポーネント用の Linux RPM パッケージ

コンポーネント

RPM ファイル

Calendar Server

sun_calendar-core-6.1-9.i396.rpm
sun-calendar-api-6.1-9.i386.rpm

ローカライズされたファイル
sun-calendar-core-es-6.1-9.i386.rpm
sun-calendar-core-ko-6.1-9.i386.rpm
sun-calendar-core-fr-6.1-9.i386.rpm
sun-calendar-core-zh_CN-6.1-9.i386.rpm
sun-calendar-core-de-6.1-9.i386.rpm
sun-calendar-core-ja-6.1-9.i386.rpm
sun-calendar-core-zh_TW-6.1-9.i386.rpm

Communications Express

sun-uwc-6.1-5.i386.rpm

User Management Utility

sun-commcli-client-1.1-8.i386.rpm
sun-commcli-server-1.1-8.i386.rpm

Calendar Server 6 以前のバージョンからのアップグレード

Sun Java Enterprise System インストーラを使用して Calendar Server をアップグレードしないでください。patchadd プロセスを使用する必要があります。Calendar Server 2003Q4 (6.0) から現在のリリースへアップグレードする方法については、『Sun Java Enterprise System 2004Q2 インストールガイド』を参照してください。

『Sun Java Enterprise System 2004Q2 リリースノート』も参照してください。

これらのマニュアルおよびその他の関連マニュアルは、次の場所にあります。

http://docs.sun.com/db/prod/entsys?l=ja

Calendar Server 設定プログラム

Calendar Server のインストール後、次のように設定する必要があります。

  1. Directory Server セットアップスクリプト (comm_dssetup.pl) を実行して、Sun Java System Directory Server for Calendar Server スキーマを設定します。
  2. Calendar Server 設定プログラム (csconfigurator.sh) を実行して、使用しているサイトの特定の要件を設定します。

詳細は、『Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 管理ガイド』を参照してください。

Calendar Server のデータとユーティリティの場所

Java Enterprise System リリース 2 の場合、Calendar Server は表 5 に示されているリンクを提供します。

表 5 ディレクトリの場所 

ファイル名

Solaris の場合の場所

Linux の場合の場所*

管理者用ユーティリティ : start-cal、stop-cal、csattribute、csbackup、cscal、cscomponents、csdb、csdomain、csexport、csimport、csmonitor、csplugin、cspurge、csrename、csresource、csrestore、csschedule、csstats、cstool、および csuser

移行ユーティリティ : csmig、csvdmig、および ics2migrate

スクリプト : icsasm, legbackup.sh, legrestore.sh, and private2public.pl

/opt/SUNWics5/cal/sbin

/opt/sun/calendar/sbin

管理者用ユーティリティ : csstart および csstop

/opt/SUNWics5/cal/lib

/opt/sun/calendar/lib

設定ファイル : ics.conf、version.conf、counter.conf、および sslpassword.conf

LDAP サーバー更新ファイル : 60iplanet-calendar.ldif、ics50-schema.conf、および um50-common-schema.conf

インストール後 : /opt/SUNWics5/cal/config-template

設定中は、前述のディレクトリに含まれるさまざまなファイルが、選択した設定オプションで指定された場所に移動されます。

/opt/sun/calendar/config-template

メール形式 (*.fmt) ファイル

/etc/opt/SUNWics5/cal/config/language

language は、en、de、es、fr、ja、ko、zh-TW、または zh-CN です。

/etc/opt/sun/calendar/config/language

スキーマ IDIF ファイル : 20subscriber.ldif、50ns-value.ldif、50ns-delegated-admin.ldif、55ims-ical.ldif、50ns-mail.ldif、56ims-schema.ldif、50ns-mlm.ldif、60iplanet-calendar.ldif、50ns-msg.ldif

/etc/opt/SUNWics5/config/schema

comm_dssetup.pl は、これらのファイルを Directory Server に書き込みます。

/etc/opt/sun/calendar/config/schema

ライブラリ (.so) ファイル

SSL ユーティリティ : certutil および modutil

/opt/SUNWics5/cal/lib

/opt/sun/calendar/lib

セッションデータベース

/opt/SUNWics5/cal/lib/http

/opt/sun/calendar/lib/http

カウンタ統計情報ファイル : counter および counter.dbstat

/opt/SUNWics5/cal/lib/counter

/opt/sun/calendar/lib/counter

timezones.ics ファイル

/opt/SUNWics5/cal/data

/opt/sun/calendar/data

Linux インストーラは、"calendar" を /etc/opt/sun パス名に自動的に追加しません。設定時には、提供されるデフォルトのパスを受け入れないでください。パス名に "calendar" を追加します。

Directory Server のパフォーマンス

LDAP Directory Server のパフォーマンスを向上させたい場合、特に LDAP ディレクトリのカレンダ検索を使用している場合は、次の点を考慮してください。

LDAP Directory Server 属性のインデックス作成

Calendar Server が LDAP Directory Server にアクセスするときのパフォーマンスを向上させるには、LDAP 設定ファイルの次の属性にインデックスを追加します。

設定プログラム comm_dssetup.pl は、オプションでインデックス作成を行います。

インデックス作成によってパフォーマンスがどれだけ変わったかを調べるには、次のテストを実行します。

  1. ics.conf ファイル内の次のパラメータが「yes」に設定されていることを確認して、LDAP Directory Server のカレンダ検索を有効にします。
  2. service.calendarsearch.ldap = "yes" (デフォルト)

  3. 次の LDAP コマンドを実行します。

60,000 エントリを使ったテストでは、icsCalendarOwned のインデックスを作成しない場合、前述した検索に要した時間は 50 〜 55 秒でした。インデックスを作成した後に検索に要した時間は、約 1 〜 2 秒でした。

Directory Server のインデックスの追加については、次のサイトの「Sun Java System Directory Server 5 2004Q2」を参照してください。

http://docs.sun.com/coll/DirectoryServer_04q2

サイズ制限およびルックスルー制限パラメータのチェックと設定

ルックスルー制限 (nsslapd-lookthroughlimit) パラメータとサイズ制限 (nsslapd-sizelimit) パラメータが適切な値に設定されているかどうかを判別するには、次のコマンドを実行してみます。

ldapsearch -b "base"
"(&(icscalendarowned=*user*)(objectclass=icsCalendarUser))"

base は、Calendar Server のユーザーとリソースのデータが格納されている Directory Server の LDAP ベース DN です。user は、エンドユーザーが「登録」>「カレンダの検索」ダイアログで入力できる値です。

LDAP サーバーがエラーを返す場合は、nsslapd-sizelimit または nsslapd-lookthroughlimit パラメータの大きさが十分でない可能性があります。次のガイドラインに従って、これらのパラメータを設定してください。

スキーマ 1 を使用する Communications Express

Communications Express のスキーマ 1 には 2 つの問題点があります。

プロビジョニングツール

Calendar Server 用のユーザー、グループ、およびドメインのプロビジョニングツールには次の 2 つがあります。

User Management Utility

Communications Services User Management Utility は、スキーマ 2 の Calendar Server および Messaging Server のプロビジョニングに推奨されるメカニズムです。このユーティリティはホストしているドメインを想定しますが、-k legacy オプションを指定してホストしていないドメインの環境に適したユーザーを作成できます。ホストしているドメインに設定する場合は、このユーティリティを使用する前に Calendar Server がホストしているドメインをサポートするように設定します (『Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 管理ガイド』を参照)。

Calendar Server ユーティリティ

スキーマ 1 モードの Calendar Server のプロビジョニングを行うには、製品に付属するカレンダユーティリティ (『Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 管理ガイド』に記載) を使用します。

Calendar Server 6 のマニュアル

Calender Server 6 には、次のマニュアルがあります。Part No. は括弧で囲まれています。

Calendar Express 6 2004Q2 のオンラインヘルプは、Calendar Express ソフトウェアに付属しています。Communications Express 6 2004Q2 のオンラインヘルプは、Communications Express ソフトウェアに付属しています。

Calendar Server 6 2004Q2 のマニュアルは、次の Web サイトから入手できます。

http://docs.sun.com/db/prod/entsys?l=ja


既知の問題と制限事項

ここでは、Calendar Server 6 のリリース時点で知られている重要な問題の一覧表を示します。

制限事項

現時点で知られている制限事項は以下のとおりです。

ポップアップブロッカー

制限事項 : ポップアップブロッカーを有効にすると、一部の Calendar Server ウィンドウが表示されない

回避策 : カレンダ URL のポップアップブロッカーを無効にして、すべての Calendar Server ウィンドウが表示されるようにします。

例外 : Norton Inet Security AD_BLOCKER と Mozilla の組み込み POP_BLOCKER はどちらも、Calendar Server ウィンドウには影響を及ぼしません。

インデックス属性

制限事項 : comm_dssetup.pl スクリプトは、特定の属性のインデックスを作成してデータ検索の効率を高める。次の属性はインデックスを作成する必要があるが、まだ実行されていない。osunPreferredDomainassociatedDomain、および sunOrganizationAlias

回避策 : インデックス作成を自分で行います。インデックスを追加する手順については、Directory Server の管理ガイドを参照してください。

http://docs.sun.com/db/prod/entsys?l=ja

スキーマ 1 モードの Communications Express のユーザーの作成

制限事項 : csuser ユーティリティが、アドレス帳用に作成したユーザーを有効にしない

回避策 : ldapmodifyを使用するユーザーを有効にします。

複数のドメイン (ホストしているドメイン)

制限事項 : 設定プログラム csconfigurator.sh が、単一のドメインのみを設定する

回避策 : 複数ドメインのカレンダ環境 (仮想ドメインまたはホストしているドメインと呼ばれる) が必要な場合、自分でドメインを追加する必要があります。このためには、User Management Utility を使用するか、または、Sun LDAP スキーマ 1 をまだ使用している場合には csdomain ユーティリティを使用します。『Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 管理ガイド』の「ホストしているドメインの設定」および「ドメインの管理」を参照してください。

報告されている問題

表 6 は、この製品について報告されている問題の一覧です。問題番号は、詳細な情報および回避策へのリンクです。

表 6 2004Q2 の既知の問題 

問題番号

簡単な説明

4709785

匿名ログインの場合に、UI がデフォルトで英語になる

4902248

断続的に発生する不正なエラーメッセージ : Unable to delete Session database:it may not exist yet.

4905737

IE 6.0 上の UI の品質を向上させる必要がある (変則的なフォントサイズは読み取れない)

4909281

バグ 4898611 に関連。csuser によって生成された calid の中の 2 バイト文字によって、Calendar Express にエラーが発生する

4927112

ics.conf ファイル内のパラメータの前に空白文字があると、設定の初期化時に致命的なエラーが発生する

4927620

csconfiguration.sh プログラムの実行前に SUNWics5 をアンインストールした場合に、不正なエラーメッセージが出る

4957503

GNOME 2.0 デスクトップ上でウィンドウのサイズを変更した後、データがなくなったりボタンが適切に機能しなくなる

4962533

「予定のタイトル」および「詳細」内の HTML フォーマット文字列のマルチバイト文字が文字化けする

4964855

4961879

各種の csdomain エラー

4989522

定期的な会議では、出席者が最初の日付を受諾してから次のインスタンスを開き、一連のすべての会議 (今回と今後の回) を拒否する場合、最初のインスタンスを含む一連の会議がすべて拒否されたとしてマーキングされる

4990522

Calendar Server を起動できない。エラーメッセージ:「Fatal error: must run command as the calendar server user, root not allowed」 5012766 に関連

4994609

出席者のいる終日の定期的な予定で、返信がエラー 14 で失敗する

5000974

csconfigurator.sh の実行。csconfigurator.sh が実行されるたびに、caldb.cld.cache.homedir.path および local.ldap.cache.homedir.path の 2 つの ics.conf パラメータのパスに、/var/opt/SUNWics5/csdb が追加される

5012766

設定プログラムはデフォルトの icsuser および icsgroup を実行時ユーザー ID として表示するが、デフォルトをそのまま受け入れると、実際には「root」が使用され、設定を続行できる。しかし、カレンダサービスが後から起動されない

5015847

サイレントモードの設定プログラムでも、ユーザー操作が必要である

5016107

終日予定のリマインダが、半日が過ぎるまで送信されない

5016169

自動作成中に不正なエラーメッセージ「attribute icsSubscribed is not allowed.」が生成される

5017044

インストール直後のスクリプトに、Java Enterprise System インストールプログラムによって不正な WCAP バージョン番号が書き込まれる

5018700

search_calprops が文字化けしたデータを返す場合がある

5019977

SSL が SSLv2 モードで動作しない

5021888

ユーザーのカレンダのタブで JavaScript エラーが発生する (フランス語版)

5026832

ユーザー情報にアクセスするのにより簡単なソリューションが必要である。ldapproxy の設定によって問題が発生する

5028320

GUI 設定で、LDAP の中に calmaster が見つからない場合にエラーメッセージが表示される。2 番目に選択したものが文字化けする。これは、「作成しない」と表示されるべき

5032289

一連の定期的な予定を作成してから deletecomponents_by_range を使用して一部の予定を削除した場合、これらのインスタンスに exdates が生成されない。Outlook のみが繰り返しを使用するが、このコマンドは決して使用されない

5032782

空白のベース DN または Directory Manager DN が原因で、設定ウィザードがハングする

5034820

get_freebusy コマンドを noxtokens=1 で発行するとエラーになり、X-NSCP_WCAP_ERRNO も出力されない。ユーザーはエラーメッセージを取得できない

5036344

Outlook を使用して、あるユーザーに出席を依頼すると、「空き時間のみ」のカレンダを含む、そのユーザーのすべてのカレンダに対して出席依頼が行われる

5038748

簡体字中国語および繁体字中国語の作業リマインダの問題

5038751

簡体字中国語の予定リマインダ電子メールで、「Start time」および「Due time」の翻訳が必要である

5039139

簡体字中国語および繁体字中国語の「定期的な予定の設定」ウィンドウでのウィンドウのレイアウトの問題

5039152

簡体字中国語および繁体字中国語の「Options」->「Setting」に、適切な翻訳が必要

5040268

出席者に対して、定期的な予定の 1 つのインスタンスへの出席を依頼した場合、そのコピーのみが出席者に渡される。マスターレコードがない

5040270

開催者が定期的な予定の 1 つのインスタンスからある出席者を削除した場合、出席者のカレンダに exdate が生成されない。ただし、マスターコンポーネントはインスタンスを rdate として表示する (インスタンスが以前に例外だった場合)。このため、fetch コマンドで例外を取り出すことができず、失敗する

5040715

storeevents コマンドが、まだカレンダカレンダにログインしていない (デフォルトのカレンダを持たない)、新規に作成されたユーザーの主な電子メールアドレスへの出席依頼に失敗する

5044506

cscal は、ASCII 文字以外を含む表示名でカレンダを作成できない

5046581

デフォルトユーザーのカレンダの表示名のレイアウトがアジア人の名前として適切ではない

5046589

韓国語ロケールの「Options」->「Import/Export」の期間の形式が不適切である

5046597

韓国語の終日予定の「Preview」の下に、不適切な日付形式が表示される

5046601

韓国語の「Task List」ダイアログの下の期限の形式が不適切である

5049404

Linux: GUI ベースの設定プログラムを、簡体字中国語、繁体字中国語、および韓国語の環境で実行すると、文字が四角形つまり意味のない文字になる

5050077

commadmin でカレンダのユーザーを作成する際に -k フラグを必ず指定する必要がある

5050129

仮想 (ホストしている) ドメインのサポートをするための設定の質問が追加される。5050077 に関連

5053566

Linux: Calendar Server ファイルがデフォルトで /etc/opt/sun/ と /var/opt/sun 下にインストールされた

5054291

Linux: csdomain -a オプションによってセグメント例外が発生する

5054298

Linux: start.log での領域ロックエラー

5056197

年単位で繰り返される予定および作業に誤った日付が設定される (L10N)

5056220

変更時に、年単位で繰り返される作業にもう 1 年追加される

5059933

Fatal Error 70: Cannot start Alarm Dispatch thread. がフロントエンドおよびバックエンド構成の場合に発生する

5060062

5060114

2 つの LDAP スキーマ オブジェクト クラス用の OID に関する説明書の説明が間違っている

4709785

問題 : 匿名ログインの場合に、UI がデフォルトの英語になる

回避策 : 特にありません。

4902248

問題 : cshttpd および csadmind の停止後、csdb -q delete を発行すると、断続的に不正なエラーメッセージがエラーログに表示され、スクリプトが完了せずに停止する場合がある。このエラーメッセージは通知のみを目的としているため、エラーログに表示されるべきではない

回避策 : メッセージを無視するか、ログにエラーがないかチェックするようにスクリプトにフィルタを設定します。正しいメッセージは、「Unable to delete Session db; it may not exist?」です。

4905737

問題 : IE 6.0 上の UI の品質を向上させる必要がある (変則的なフォントサイズは読み取れない)

回避策 : 特にありません。

4909281

問題 : csuser を使用すると、ユーザー ID に ISO88591 の (特殊または 2 バイト) 文字を入力可能である

原因 : csuser は、calid/uid に使用される文字の妥当性検査を行いません。

回避策 : User Management Utility を使用して、新規ユーザーを作成します。csuser を使用する場合は、次の条件を満たす文字のみを使用してください。


ホストしているドメインの場合、アットマーク (@) は前述の規則に当てはまりません。たとえば、ホストしているドメインでは、calidjdoe@sesta.com のようになります。


4927112

問題 : ics.conf パラメータの前に空白文字があると、設定の初期化時に致命的なエラーが発生する

回避策 : ics.conf パラメータの前の空白文字を削除します。

4927620

問題 : csconfiguration.sh プログラムの実行前に SUNWics5 をアンインストールした場合に、不正なエラーメッセージが出る

回避策 : メッセージを無視します。アンインストールは実際には成功しています。ディレクトリがなくなっていることを確認します。

4957503

問題 : GNOME 2.0 デスクトップ上でウィンドウのサイズを変更した後、データがなくなったりボタンが適切に機能しなくなる (4957503)

回避策 : 特にありません。この問題には、Calendar Server では対処できません。これは GNOME の問題です。

4962533

問題 : ics.config の設定が正しいにもかかわらず、Internet Explorer を使用する国際化バージョンの場合、「予定のタイトル」および「詳細」内の HTML 形式の文字列にあるマルチバイト文字が文字化けする

回避策 : 特にありません。

4964855

4961879

問題 : 各種の csdomain エラー

回避策 : csdomain を使用せずに、User Management Utility (commadmin) または ldapmodify を使用します。

4989522

問題 : 定期的な会議では、出席者が最初の日付を受諾してから次のインスタンスを開き、一連のすべての会議 (今回と今後の回) を拒否する場合、最初のインスタンスを含む一連の会議がすべて拒否されたとしてマーキングされる。この時点でデータをエクスポートすると、最初のインスタンスは例外として表示されるが、その返信ステータスは上書きされる

回避策 : 特にありません。

4990522

問題 : Calendar Server を起動できない。Fatal error: must run command as the calendar server user, root not allowed.

原因 : インストールに対して設定プログラムがまだ実行されていません。元のインストールではなくパッチを適用したインストールに対して設定プログラムを実行した場合、パッチのバックアウトによってこの問題が発生することがあります。パッチをアンインストールすると、システムはパッチが適用される前の状態に復元されます。この場合は、設定前の状態に復元されます。

回避策 : 設定プログラムをもう一度実行します。または、パッチを適用する前に、Calendar Server の新規インストールに対して設定プログラムを実行します。パッチがバックアウトされている場合、設定をやり直す必要はありません。

4994609

問題 : 出席者のいる終日の定期的な予定で、返信がエラー 14 で失敗する。DATERECURRENCE-ID の値として受け入れず、RFC2445 に違反している。現在 WCAP は、RECURRENCE-ID として DATE-TIME の値のみを受け入れている

回避策 : 特にありません。

5000974

問題 : csconfigurator.sh が実行されるたびに、caldb.cld.cache.homedir.pathlocal.ldap.cache.homedir.path の 2 つの ics.conf パラメータの値に /var/opt/SUNWicse/csdb が追加される

回避策 : 2 つの ics.conf パラメータを編集して、重複したパスの表記を削除します。

5012766

問題 : 設定プログラム csconfiguator.sh が実行時ユーザー ID を要求し、icsuser および icsgroup をデフォルトの設定として提案する。デフォルトを受け入れる場合、プログラムは「ユーザー ID "root" は root (スーパーユーザー) 権限を保持している。これは推奨されていない。スーパーユーザーで Calendar Server をインストールおよび実行してよろしいですか ?」という警告を発する。プログラムは肯定の応答を受信して、処理を続行する。設定後、カレンダサービスを開始できない

原因 : 設定プログラムによって不適切なデフォルトが使用されています。そのため無効な入力でプログラムを続行しないでください。

回避策 : 実行時ユーザー ID として、icsuser および icsgroup を特にキー入力します。「次へ」をクリックしてデフォルトを受け入れないでください。

5015847

問題 : サイレント設定で、ユーザー操作が必要である

回避策 : 特にありません。

5016107

問題 : 終日予定のリマインダが、半日が過ぎるまで送信されない

回避策 : 特にありません。

5016169

問題 : 自動作成中に不正なエラーメッセージ「attribute icsSubscribed is not allowed.」が生成される

回避策 : 特にありません。

5017044

問題 : インストール直後のスクリプトに、Java Enterprise System インストールプログラムによって不正な WCAP バージョン番号が書き込まれる

回避策 : 特にありません。

5018700

問題 : search_calprops が文字化けしたデータを返す場合がある

回避策 : 特にありません。

5019977

問題 : SSL が SSLv2 モードで動作しない。これが問題となるのは、Calendar Server とともに、Messaging Server、Web Server、Portal Server、Directory Server などの SSLv2 モードのみに設定されていて SSL 通信で同じ証明書を共有するコンポーネント製品が配備されている場合である

回避策 : 特にありません。

5021888

問題 : ユーザーのカレンダのタブで JavaScript エラーが発生する (フランス語版)

回避策 : 特にありません。

5026832

問題 : ユーザー情報にアクセスするのにより簡単な方法が必要である。ldapproxy の設定はエラーを発生させやすい

回避策 : 特にありません。

5028320

問題 : GUI モードの設定で、calmaster がないために正しい文字列が表示されない。LDAP の中に calmaster が見つからない場合、2 つのオプションがあるエラーメッセージが表示される。2 番目のオプションが文字化けする

回避策 : 特にありません。「作成しない」と表示されるべきです。

5032289

問題 : 一連の定期的な予定を作成してから deletecomponents_by_range を使用して一部の予定を削除した場合、これらのインスタンスに EXDATEs が生成されない

回避策 : 特にありません。

5032782

問題 : ベース DN または Directory Manager DN を空白にしたままで「次へ」をクリックすると、設定ウィザードのハングの原因になる

回避策 : 特にありません。

5034820

問題 : get_freebusy コマンドを noxtokens=1 で発行するとエラーになり、X-NSCP_WCAP_ERRNO も出力されない。ユーザーはエラーメッセージを取得できない

回避策 : 特にありません。

5036344

問題 : Outlook を使用してあるユーザーに出席を依頼すると、「空き時間のみ」のカレンダを含む、そのユーザーのすべてのカレンダに対して出席依頼が行われる

回避策 : 特にありません。

5038748

問題 : 簡体字中国語および繁体字中国語の作業リマインダの問題

回避策 : 特にありません。

5038751

問題 : 簡体字中国語の予定リマインダ電子メールで、「Start time」および「Due time」の翻訳が必要である

回避策 : 特にありません。

5039139

問題 : 簡体字中国語および繁体字中国語の「定期的な予定の設定」ウィンドウでのウィンドウのレイアウトの問題

回避策 : 特にありません。

5039152

問題 : 簡体字中国語および繁体字中国語の「Options」->「Setting」に、適切な翻訳が必要

回避策 : 特にありません。

5040268

問題 : 出席者に対して、定期的な予定の 1 つのインスタンスへの出席を依頼した場合、そのコピーのみが出席者に渡される。マスターレコードがない

回避策 : 特にありません。

5040270

問題 : 開催者が定期的な予定の 1 つのインスタンスからある出席者を削除した場合、出席者のカレンダに EXDATE が生成されない。ただし、マスターコンポーネントはインスタンスを RDATE として表示する (インスタンスが以前に例外だった場合)。このため、fetch コマンドで例外を取り出すことができず、失敗する

回避策 : 特にありません。

5040715

問題 : storeevents コマンドが、まだカレンダにログインしていない (デフォルトのカレンダを持たない)、新規に作成されたユーザーの主な電子メールアドレスへの出席依頼に失敗する

回避策 : 特にありません。

5044506

問題 : cscal は、表示名に ASCII 文字以外が含まれるカレンダを作成できない

回避策 : 特にありません。

5046581

問題 : デフォルトユーザーのカレンダの表示名のレイアウトがアジア人の名前として適切ではない

回避策 : 特にありません。

5046589

問題 : 韓国語ロケールの「Options」->「Import/Export」の期間の形式が不適切である

回避策 : 特にありません。

5046597

問題 : 韓国語の終日予定の「Preview」の下に、不適切な日付形式が表示される

回避策 : 特にありません。

5046601

問題 : 韓国語の「Task List」ダイアログの下の期限の形式が不適切である

回避策 : 特にありません。

5049404

問題 : Linux: GUI ベースの設定プログラムで、簡体字中国語、繁体字中国語、および韓国語を表示すると、文字が四角形つまり意味のない文字になる

回避策 : 特にありません。

5050077

問題 : commadmin によってカレンダのユーザーを作成する場合は -k フラグを必ず指定する必要がある。ホストしていない環境で commadmin を使用してユーザーのプロビジョニングをする場合は、-k legacy を指定して、カレンダ ID (calid) が、jdoe@sesta.com などのホストしているドメインに必要な複合 calid 形式ではなく jdoe などの単純な形式になるようにする必要がある。逆に、ホストしているドメイン環境で作業している (ics.conf がこの環境に設定されている) 場合は、calid が完全修飾されるように (jdoe@sesta.com) デフォルト値を受け入れるようにする (-k hosted)。5050129、5046517 に関連

回避策 : ホストしているドメインを使用しているが、一部のユーザーの calid が単純な、完全修飾でない形式である場合は、Calendar Server ユーティリティ csvdmig を実行します。このユーティリティは、LDAP データベース内の既存のカレンダに対して完全修飾された calid を作成し、カレンダデータベース内の対応する予定および作業が新しい完全修飾された calid を参照するように更新します。

5050129

問題 : ユーザーを、ホストしているドメイン (hosted モード) または単一のドメイン (legacy モード) のどちらに作成するのかを指定するために、User Management Utility (commadmin) に対してさらに設定の質問を追加する必要がある。この質問は、cli-userprefs.properties ファイルにパラメータを設定する。これにより、設定時にデフォルトモードが設定される。現在、デフォルトモードは hosted であり、ユーザーは単一ドメインモードで作成する各ユーザーに -k legacy を指定する必要がある。5050077、5046517 に関連

回避策 : ホストしているドメインを使用しているが、一部のユーザーの calid が単純な、完全修飾でない形式である場合は、Calendar Server ユーティリティ csvdmig を実行します。このユーティリティは、LDAP データベース内の既存のカレンダに対して完全修飾された calid を作成し、カレンダデータベース内の対応する予定および作業が新しい完全修飾された calid を参照するように更新します。

5053566

問題 : Calendar Server 設定プログラムが、/etc/opt/sun/config 下に config ファイル、/var/opt/sun/logs 下に log ファイルなど、誤ったディレクトリ (/etc/opt/sun および /var/opt/sun) 下に config および log ファイルを作成する

回避策 : csconfigurator.sh を実行するときに、提示されたデフォルトに /calendar を追加します。たとえば、次のように入力します。/etc/opt/sun/calendar/config, /var/opt/sun/calendar/logs.

5054291

問題 : csdomain -a によってセグメンテーション違反が発生する。domainAccess を指定して、ドメインの追加を試みている

回避策 : 特にありません。

5054298

問題 : start.log での領域ロックエラー。最初の csstart がロックを解放し、次の csstart が同じロックを解放しようと試みる。このエラーは、機能に大きな影響を及ぼさない

回避策 : 特にありません。

5056197

問題 : 年単位で繰り返される予定および作業に誤った日付が設定される。これは、「期限」が予定または作業の最初のインスタンスが発生する前に設定された場合に発生する

回避策 : 期限を調整して、最初の予定または作業のインスタンスより後に移動します。

5056220

問題 : 年単位で繰り返される作業を変更すると、年が 1 年進む

回避策 : 特にありません。

5059933

問題 : Fatal Error 70: Cannot start Alarm Dispatch thread. がフロントエンドおよびバックエンド構成が指定された場合に発生する

回避策 : フロントエンドおよびバックエンドサーバーを構成するときに、フロントエンドサーバーの ics.conf ファイルを次のように設定します。

service.ens.enable = "no"
caldb.serveralarms="0"
caldb.serveralarms.dispatch="no"

5060062

5060114

問題 : 2 つの LDAP スキーマ オブジェクト クラス用の OID に関するマニュアルの説明が間違っている。『Sun Java System Communications Services 6 2004Q2 Schema Reference』に記載されている、次のオブジェクトクラスの OID が誤っている

正しい OID は次のとおり

回避策 : 99user.ldif ファイルを編集して、誤った OID を新しい OID で置き換えます。次に、Directory Server を再起動します。

ベータ版で報告されて現在は修正済みの問題

表 7 このリリースで修正済みのベータ版で報告された問題

問題 番号

簡単な説明

4920542

4922433

4963221

csdomain add コマンドが icsCalendarDomain を追加しない。ホストしているドメインを使用している場合、スキーマ 1 の環境ではこのドメインが必要である

csconfigurator.sh がデフォルトのドメインに icsCalendarDomain を追加しない

4982126

パッチのバックアウト後、サービスを開始できない

4984818

Linux 設定プログラムが baseDN を取得できない

4985003

Linux の設定後に開始したプロセスが多すぎる

4998064

SSL を有効にして csadmind を設定すると、csadmind が起動しない

5004104

SSL を有効にして Calendar Server をインストールしたあと、csadmind が起動しない

5004157

5004163

複数のバージョンが混在するシナリオで、SSL が機能しない場合がある

5010331

不正なパラメータが送信された場合に import.wcap が誤ったエラーコード (60) を返す

5010340

import.wcap が、エラー 29 を返すべき時にエラー 53 を返す

5011077

commadmin (User Management Utility) が config-wbsvr タスクに失敗した。Portal Server のインストール後、プロビジョニングツール commadmin の設定に失敗した

5011968

cshttpd の開始に失敗した

5012131

dssetup.zip ファイルが Calendar Server パッケージに含まれていない

5012170

comm_dssetup.pl に失敗した

5012478

カレンダへのアクセス後、ユーザーパスワードを変更できない

5012596

ポップアップウィンドウが閉じられるはずなのに、まだ開いている

5014529

『Calendar Server 管理ガイド』に、cs5migrate -t オプションについての説明がない

5016212

csmig ユーティリティエラー。Delete log の問題

5017175

csdb を実行すると、削除されたマスターが失われる

5029465

csresource -o オプションが無効。「Error modifying calendar properties, error=-1」

5041023 5050372

認証で、ユーザー検索に設定可能なフィルタを使用しない。uid の代わりにメール属性で認証するように要求する

5042276

信頼できるサークル SSO が Calendar Server と Messaging Server 間で機能していない

5049203 5052128

Linux: SSL に設定されたときに、cshttpd が起動されない

5053759

cscal -o には大文字と小文字の区別があるが、カンレンダのログインでは大文字と小文字が区別されない

4920542

4922433

4963221

問題 : fetchcomponents コマンドのエラーや、「csdomain: LDAP error 32: No such object.」のようなカレンダユーティリティのエラーなど、各種エラー

原因 : スキーマ 1 環境のドメインをホストしましたが、ドメインエントリに icsCalendarDomain オブジェクトクラスが存在しません。

次の 2 つの問題があります。

修正 : csdomain は正常に動作します。設定プログラムがデフォルトのドメインに icsCalendarDomain を追加します。

4982126

問題 : カレンダデータベースを開けない。Calendar Server 6 2004Q2 のアンインストール後、サービスを開始できない

原因 : Calendar Server 6 2004Q2 の場合、Berkeley DB バージョンがアップグレードされています。アンインストールでは、データベースは以前のバージョンに戻りません。

回避策 : システムを Calendar Server バージョン 6.0 (2003Q4) に戻すには、Calendar Server 6 2004Q2 のインストール前に LDAP データベースをバックアップしておき、バックアップコピーから復元します。

4984818

問題 : フィールド値に「get」関数を使用した場合、Linux 設定プログラムが baseDN を取得できない

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 で修正済み

4985003

ユーザー認識エラー。Linuxの ps コマンドで、プロセスではなくスレッドが表示される

4998064

問題 : SSL を有効にして csadmind を設定すると、csadmind が起動しない

修正 : SSL を使用して設定すると、service.admin.port.enable の値が「no」になります。

5004104

問題 : ics.conf ファイル内で service.http.ssl.usessl="yes" と設定されていると、DWP が開始しない

原因 : 現在、SSL を DWP または CLD とともに使用する設定がサポートされていません。

回避策 : ics.conf パラメータを、次のように「no」に設定します。

sservice.http.ssl.usessl="no"

5004157

5004163

問題 : certdb バージョンの競合により、バージョンの混在する配備シナリオで SSL が機能しない

解決策 : cert8db を使用可能にするために、同じコンピュータにインストールされている次のすべての製品およびコンポーネントを同じリリースにアップグレードする必要があります。

5010331

問題 : 不正なパラメータが送信された場合に import.wcap が誤ったエラー番号 (60) を返す

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み。新しいエラー番号が次のように作成されました。77 AC_ERR_BAD_IMPORT_ARGUMENTS

5010340

問題 : calid が無効であるか、カレンダが見つからない場合に、import.wcap が誤ったエラー番号 (53) を返す。エラー 29 を返す必要がある

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み。エラー番号 29 が返されます。

5011077

問題 : commadmin の設定が config-wbsvr 作業で失敗した。Portal Server のインストール後、プロビジョニングツール commadmin の設定に失敗した

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み

5011968

問題 : cshttpd の開始に失敗した。ログファイルに次のエラーが表示される。「Fatal error:70: Cannot open cld cache data base」無効な引数が渡された

原因 : Calendar Server 6.0 がインストール済みで、2004Q2 パッチが追加されている場合に発生します。このプロセスは、csdb, cld_cache および ldap_cache ディレクトリに __db.00? および log.000* ファイルを再び生成しようとしますが、6.0 のファイルがまだ残っているため、エラーメッセージが出ます。

回避策 : cshttpd をアップグレード後最初に起動する前に、csdb, cld_cache および ldap_cache ディレクトリに残っている __db.00? および log.000* ファイルを削除します。

5012131

問題 : comm_dssetup.pl .zip ファイルが Calendar Server パッケージに含まれていない

修正 : 現在、comm_dssetup.pl.zip は Calendar Server パッケージに含まれている

5012170

問題 : comm_dssetup.pl に失敗した。install-root/SUNWics5/cal/sbin/*ldif. にアクセスできない

修正 : 現在、シンボリックリンクは正しく設定されています。

5012478

問題 : カレンダへのアクセス後、ユーザーパスワードを変更できない

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み

5018238

問題 : zh ロケールのオンラインヘルプで sunlogo.gif が壊れている

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み

5012596

問題 : Identity Server を使用せずに Calendar Server を設定する場合に、最上位のベース DN を入力すると、ポップアップウィンドウが開いて「設定プログラムは、LDAP サーバーが到達可能であること、および Directory Manager 資格が有効であることを確認しています」と表示される。次に、別のポップアップウィンドウが開いて「指定したベース DN はルートサフィックスと同じです。どうしますか ?」と表示される

この時点で、最初のポップアップウィンドウが閉じられるはずなのに、まだ開いている。そのため、2 番目のポップアップで「新規に選択し直す」をクリックしてウィンドウを閉じると、最初のポップアップがまだ開いているため、次に行うべき処理が分かりにくい

修正 : 現在、ウィンドウは閉じるようになっています。

5014529

問題 : cs5migrate ユーティリティでは、-t オプションについて述べているが、説明はしていない

修正 :-t オプションは実装されなかった。このオプションは前回、マニュアルから完全に削除されませんでした。今回は、完全に削除されています。

5016212

問題 : csmig が内部エラーメッセージを報告する

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み

5017175

問題 : csdb を再構築すると、削除されたマスターが失われる

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み

5029465

問題 : csresource -o が無効。「Error modifying properties, error=-1」

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み

5041023
5050372

問題 : 認証で、ユーザー検索に設定可能なフィルタを使用しない

修正 : 別の LDAP 属性を使用する認証を有効にするには、次のようにします。

5042276

問題 : 信頼できるサークル SSO が Calendar Server と Messaging Server 間で機能していない。逆方向、Messaging Server から Calendar Server へは機能する

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み

5049203
5052128

問題 : SSL モード、DWP/CLd モードに設定されたときに、cshttpd が起動されない

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み

5053759

問題 : cscal -o には大文字と小文字の区別があるが、カンレンダのログインでは大文字と小文字が区別されない uid を jdoe にして カレンダから jdoe を検索しても (cscal -o JDoe list)、カンレンダは見つからない

修正 : Calendar Server 6 2004Q2 のリリースで修正済み。-o オプションで大文字または小文字のいずれを使用しても、検索で uid jdoe のカレンダを見つけることができるようになりました。したがって、コマンド cscal -o JDoe listjdoe のカレンダを見つけることができるようになりました。


再配布可能なファイル

Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 には、次のファイル群が含まれます。Sun は、お客様に対して、これらのファイルをバイナリ形式で複製および配布するための非独占的で譲渡不能な、制限された使用権を許諾します。

また、一覧のヘッダファイルおよびクラスライブラリは、複製および配布されたバイナリファイルと Sun のソフトウェア API とのインターフェイスを可能にすることのみを目的として、コピーおよび使用できますが、修正はできません。

コーディング例は、前述のバイナリファイルの作成に従って参照することのみを目的として提供されています。

Calendar Server 用の再配布可能なファイルはすべてプラグイン API 用で、CSAPI と呼ばれます。API については、次の場所にある『Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 Developer's Guide』に説明があります。

http://docs.sun.com/coll/CalendarServer_04q2

以下のファイルでは、cal_svr_base は Calendar Server がインストールされたディレクトリです。Solaris のデフォルトは /opt/SUNWics5/cal、Linux のデフォルトは /opt/sun/calendar です。

再配布可能なファイルは、cal_svr_base/csapi の以下のサブディレクトリにあります。

authsdk

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/authsdk/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

cgiauth.c

 

expapi.h

 

login.html

 

nsapiauth.c

bin

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/bin/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

libcsapi_xpcom10.so

 

libicsexp10.so

classes

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/classes/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

ens.jar

 

jms.jar

include

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/include/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

IIDS.h

nsIEnumerator.h

 

csIAccessControl.h

nsIEventQueueService.h

 

csIAuthentication.h

nsIFactory.h

 

csICalendarDatabase.h

nsIPtr.h

 

csICalendarLookup.h

nsIServiceManager.h

 

csICalendarServer.h

nsIServiceProvider.h

 

csIDBTranslator.h

nsISizeOfHandler.h

 

csIDataTranslator.h

nsISupports.h

 

csIMalloc.hpluginscsIPlugin.h

nsISupportsArray.h

 

csIQualifiedCalidLookup.h

nsMacRepository.h

 

csIUserAttributes.h

nsProxyEvent.h

 

mozIClassRegistry.h

nsRepository.h

 

mozIRegistry.h

nsString.h

 

nsAgg.h

nsTraceRefcnt.h

 

nsCOMPtr.h

nsVector.h

 

nsCRT.h

nsUnicharUtilCIID.h

 

nsCom.h

nsXPComCIID.h

 

nsDebug.h

nsXPComFactory.h

 

nsError.h

nscore.h

 

nsHashtable.h

pasdisp.h

 

nsIAtom.h

publisher.h

 

nsICaseConversion.h

subscriber.h

 

nsICollection.h

xcDll.h

 

nsID.h

xcDllStore.h

plugins

このディレクトリ (cal_svr_base/csapi/plugins/) では、次のサブディレクトリに再配布可能なファイルがあります。

accesscontrol

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/plugins/accesscontrol/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

csAccessControl.cpp

 

csAccessControl.h

 

csAccessControlFactory.cpp

authentication

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/plugins/authentication/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

csAuthentication.cpp

 

csAuthentication.h

 

csAuthenticationFactory.cpp

datatranslator

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/plugins/datatranslator/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

csDataTranslator.cpp

 

csDataTranslator.h

 

csDataTranslatorFactory.cpp

userattributes

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/plugins/userattributes/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

csUserAttributes.cpp

 

csUserAttributes.h

 

csUserAttributesFactory.cpp

samples

このディレクトリ (cal_svr_base/csapi/samples/) では、以下のサブディレクトリに再配布可能なファイルがあります。

authentication

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/samples/authentication/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

authlogon.c

 

authlogon.h

 

authtest.c

 

csAuthenticationLocal.cpp

 

csAuthenticationLocal.h

 

csAuthenticationLocalFactory.cpp

datatranslator

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/samples/datatranslator/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

csDataTranslatorCSV.cpp

 

csDataTranslatorCSV.h

 

csDataTranslatorCSVFactory.cpp

ens

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/samples/ens/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

apub.c

 

asub.c

 

rpub.c

 

rsub.c

userattributes

次にこのサブディレクトリ (cal_svr_base/csapi/samples/userattributes/) に含まれる再配布可能なファイルを示します。

 

csUserAttributesDB.cpp

 

csUserAttributesDB.cpp

 

csUserAttributesDBFactory.cpp


Communications Express

Sun JavaTM System Communications Express バージョン 6 2004Q2 は、カレンダ、アドレス帳、およびメールの 3 つのクライアントモジュールから構成される、統合された Web ベースのコミュニケーションおよびコラボレーションクライアントを提供します。カレンダおよびアドレス帳クライアントモジュールは、あらゆる Web コンテナに単一のアプリケーションとして配備され、統合 Web クライアント (Unified Web Client、UWC) として全体的に参照されます。Messenger Express は、Messaging Server の HTTP サービスを使用する、スタンドアロンの Web インタフェースのメールアプリケーションです。

この節の内容は次のとおりです。

サポートされているブラウザ

Communications Express は、次のブラウザで表示できます。

インストールに関する注意事項

以下は、Communications Express が依存するサービスです。

  1. Directory Server: Sun JavaTM System Directory Server バージョン 5.2 をインストール
  2. Calendar Server: Sun JavaTM System Calendar Server バージョン 6 2004Q2 (6.1) をインストール
  3. Web コンテナ : Sun JavaTM System Web Server バージョン 6.1 SP1 と JDK バージョン 1.4.2 をインストール
  4. Messaging Server: Sun JavaTM System Messaging Server 6 2004Q2 (6.1) をインストール
  5. Identity Server: Sun JavaTM System Identity Server 2004Q2 (6.2) をインストール

  6. Communications Express はここに記載されているサーバーのバージョンだけでテストされているため、これらのバージョンでのみサポートされています。


Sun Java System Communications Express のインストールおよび設定方法については、『Sun JavaTM Systems Communications Express 管理ガイド』の第 1 章「Communications Express のインストールおよび設定」を参照してください。

Identity Server を配備する場合の Sun Java System Communications Express の設定方法については、『Sun JavaTM Systems Communications Express 管理ガイド』の第 4 章「シングルサインオンの実装」、および第 5 章「Communications Express と Identity Server の配備」を参照してください。

既知の問題と制限事項

ここでは、Communications Express に関する既知の問題の一覧表を示します。次の内容について説明します。

一般的な問題

ここでは、一般的に知られている問題を示します。

バグ番号 5008104: ユーザーが認証されている場合でも、URL に完全修飾ホスト名が必要である

ユーザーが認証されている場合でも、URL が完全修飾ホスト名でなければCookieにドメイン名が設定されません。

回避策

常に完全修飾ホスト名を使用してアプリケーションにアクセスします。

バグ番号 5025449: カレンダ表示の年月日の形式が適切でない

アジアロケールの場合、日表示では月が正しい形式になっていますが、カレンダの日および年フィールドがアジア形式で表示されません。

設定ツールの問題

ここでは、設定プログラムの既知の問題および回避策の一覧表を示します。

設定後の手順については、『Sun JavaTM Systems Communications Express 6 2004Q2 管理ガイド』の第 1 章「Communications Express のインストールおよび設定」を参照してください。

IS SDK 統合のための Web コンテナ設定の変更がサポートされていない

設定プログラムが、Identity Server SDK 統合のための Web コンテナ設定の変更をサポートしません。

回避策

Identity Server とともに提供されているツールを手動で起動して、Identity Server の Web コンテナ設定を変更します。

Java Enterprise System Unconfigure がサポートされていない

UWC クライアントでは、UWC アプリケーションの配備取消し、設定時に作成されたファイルの削除、および、実行中に作成されたファイルの削除はできません。

回避策

Communications Express の設定を取り消すには、次の手順を実行します。

  1. Communications Express パッケージを削除します。
  2. たとえば、Solaris では次のように入力します。pkgrm SUNWuwc

  3. ステージングディレクトリおよび配備ディレクトリを削除します。
  4. Web Server または Application Server の server.xml ファイルから、WEBAPP エントリを削除します。

バグ番号 4988408: 設定ツールでコンポーネントが 1 つも選択されない場合、誤ったエラーメッセージが表示される

コンポーネントが 1 つも選択されない場合、設定ツールは誤ったエラーメッセージを表示します。

エラーメッセージには、「設定するコンポーネントが選択されていません。

「了解」をクリックし、「ディレクトリの選択」パネルに移動して別のディレクトリを指定するか、または設定を終了してください。」と表示されます。

バグ番号 4982590: Communications Express のコンポーネントが、0 バイトと表示される

Communications Express のメールおよびカレンダコンポーネントを表示する間、設定プログラムはコンポーネントサイズを 0 バイトと表示します。

バグ番号 4996723: GUI 設定の入力フィールドの位置を、右揃えにするべきではない

設定ウィザードを英語以外の言語で起動した場合、フィールド名およびブラウザボタンが切り捨てられるかまたは表示されません。

回避策

設定パネルのサイズを変更して、コンテンツが正しく表示されるようにします。

バグ番号 5028906: UWC 設定プログラム : ホストエイリアスが解決されない場合、devinstall がコアをダンプする

システムにホスト名エイリアスが設定されていないと、UWC 設定プログラムは設定プロセスを完了できません。

回避策

システムに、1 つまたは複数のホスト名エイリアスが設定されていることを確認します。

UNIX システム上に 1 つまたは複数のホスト名エイリアスを設定するには、次の手順を実行します。

  1. /etc/nsswitch.conf ファイルの hosts を次のように設定します。
  2. hosts:files dns nis

    この設定はネームサービスに対して、ホスト名とホストエイリアスの解決に使用する検索順序を示します。ネームサービスの検索順序は、filesdns、および nis です。

  3. /etc/hosts ファイルで、使用コンピュータの IP アドレスに対して 2 つ以上のホスト名が定義されていることを確認します。
  4. たとえば、システムの IP アドレスが 129.158.230.64 の場合、/etc/hosts ファイルに IP アドレスを次のように設定できます。

    129.158.230.64    bugie.siroe.varrius.com  budgie

    または

    129.158.230.64    bugie.siroe.varrius.com  budgie  loghost

    IP アドレス の誤った設定例 :

    129.158.230.64   budgie

バグ番号 5024149: JES2 から Communication Express をインストール中に、不正なエラーメッセージが出る

Java Enterprise System 2003Q4 1 インストーラから次のコンポーネントをインストールしたあと、JES 2 インストーラから Communication Express を選択すると Webserver 6.1 SP1 がグレー表示されます。

Web Server 6.1 SP1 が選択できない場合、コンポーネント選択パネルで「次」をクリックすると、次のような不正なエラーメッセージが表示されます。

[Sun ONE Web Server 6.1 Service Pack2, Sun ONE Application Server 7.0 Update 3]

You must select one of these in the Component Selection panel. Either one of these is required by [Sun Java System Communications Express]

このエラーメッセージは、Web Server の古いバージョンが検出され、Web Server の以前のバージョンをアンインストールし、Web Server の最新バージョンを JES2 インストーラからインストールする必要があることを意味する必要があります。

バグ番号 5043406: Communications Express バンドルから am*.jar が削除される

Communication Express ログインページにアクセスすると、「サーバーエラー」ページが表示されます。

回避策

Communication Express が Identity Server を使用するように設定されている場合、次の手順を実行します。

  1. UWC-deployed-path/WEB-INF/lib ディレクトリから am_sdk.jar,am_services.jaram_logging.jar を削除します。
  2. たとえば、/var/opt/SUNWuwc/WEB-INF/lib などからです。

  3. Web コンテナを再起動します。

バグ番号 5043951: Communications Express のインストール時に、クラスローダに複数の jss3.jar があるというエラーが発生する

Communications Express または Identity Server コンソールにアクセスすると、「サーバーエラー」ページが表示されます。この問題は、Communications Express と Identity Server が同じ Web コンテナインスタンスに配備された場合に発生します。

回避策

  1. UWC-deployed-path/WEB-INF/lib ディレクトリから jss3.jar を削除します。
  2. たとえば、/var/opt/SUNWuwc/WEB-INF/lib などからです。

  3. Web コンテナを再起動します。

カレンダの問題

デフォルトの予定状況フィルタに関する問題

「カレンダオプション」ウィンドウの「デフォルトの予定状況フィルタ」は、日、週、および月のカレンダ表示で表示される予定を指定します。使用できるオプションは、受諾済み、暫定、辞退済み、および返信なしです。

予定ステータスとして「受諾済み」オプションのみを選択した場合、受諾した出席依頼のみが日、週、および月のカレンダ表示に表示されます。ただし、日、週、または月のカレンダ表示には、作成したすべての予定が常に表示されています。

「カレンダオプション」ウィンドウでは、デフォルトで「受諾済み」と「暫定」のみが選択されています。これは、ユーザーが拒否した予定または応答していない予定が表示されないことを表します。

日、週、月、および年表示のすべての予定を表示するには、「カレンダオプション」ウィンドウで、受諾済み、暫定、辞退済み、返信なしのすべてのオプションを選択する必要があります。

Sun Java System Calendar Express と Sun Java System Communication Express によって使用される、「週の最初の曜日」という語義が一致しない

Communications Express の Calendar Express を使用して作成されたカレンダを表示する場合、「カレンダオプション」ウィンドウでは翌日が「週の最初の曜日」になります。

たとえば、Calendar Express で「日曜日」を週の最初の曜日とした場合、Communications Express では「月曜日」と表示されます。すなわち、Communications Express は「月曜日」を週の最初の日だとみなします。

Communications Express と Calendar Express を排他的に使用する (一方を使用したらもう一方を決して使用しない) 場合、2 つは正常に動作します。しかし、ユーザーが Calendar Express から Communications Express に、またはその反対へと移行する場合、「週の最初の曜日」オプションに変動が見られます。これは、この特定のオプションに関して 2 つの製品で使用される語義が一致していないからです。

バグ番号 4902650: Solaris 9 上で動作する Netscape 7.0 で、カレンダのグリッド線が表示されない

Solaris 9 上で動作する Netscape 7.0 から Communications Express を起動した場合、アプリケーションでカレンダのグリッド線が表示されません。

バグ番号 4956450: カレンダを検索すると、すべてのユーザーのカレンダが返される

カレンダ UI から特定のカレンダ ID を持つカレンダを検索すると、検索結果に条件と一致しないカレンダが含まれます。

回避策

カレンダサーバー設定ファイル ics.confservice.calendarsearch.ldap = "no" と設定し、Calendar Server を再起動します。

バグ番号 5030757: 一部のロケール名について、ロケール代替機構が動作しない

回避策

下線を含むロケール名がサポートされている場合は、「_」の代わりに「-」を含むリソースバンドルディレクトリを作成します。

たとえば、ロケール en_US をサポートする必要がある場合、<UWC-data-dir>/domain/<domain-name> にディレクトリ en-US を作成します。

バグ番号 5019828: カレンダ UI が、カレンダ記述の html のレンダリングを行わない

カレンダ記述タグのすべての HTML コンテンツは、UI 内の不要なものとしてレンダリングされます。

メールの問題

Sun Java System Messaging Server を Java Enterprise System 2003Q4 からインストールする場合、次の 2 つのパッチを適用します。

バグ番号 5032016: UWC 内にメールタブまたはメールが表示されない

ldap 内のユーザーエントリで、 inetUserStatus および mailUserStatus が「Active」に設定されている場合、「メール」タブが表示されません。

回避策

inetUserStatus および mailUserStatus を「Active」に変更します。

バグ番号 5006218: Netscape 7: メールの URL に Sun のロゴが表示されない

Netscape 7 では、ブラウザ内の URL には、アドレス帳またはカレンダにアクセスした場合にはマストヘッドに Sun のロゴが、メールにアクセスした場合には Java アイコンが表示されます。

回避策

favicon.ico ファイルを $UWCDEPLOYDIR/favicon.ico から、UWC が配備されている Web Server の docroot ディレクトリへとコピーします。

docroot の値は server.xml にあります。server.xml にある docroot エントリの例として次のものがあります。

<PROPERTY name="docroot" value="/opt/SUNWwbsvr/docs"/>

バグ番号 5032833: メールフィルタ : メールフィルタを特定の条件で作成すると、アプリケーションエラーがスローされる

メールフィルタを特定の条件で作成すると、次のようなエラーページがスローされます。

Application Error

com.iplanet.jato.NavigationException:Exception encountered during forward

Root cause = [java.lang.StackOverflowError]

回避策

サイズの大きなフィルタの作成および操作を可能にするために、Java スレッドのスタックサイズを適切に設定します。

バグ番号 5032888: メールフィルタ : 設定が正しく保存されていない

メールフィルタの詳細を編集モードで表示している場合、「メッセージを保存するフォルダ:」および「転送するメールアドレス:」の設定は正しく保存されません。

バグ番号 5047833: Mozilla 1.4 を使用して電子メールにアドレスを追加するとき、inputObj is null エラーを取得する

ユーザーがアドレス帳のアドレスを電子メールの「To」または「Cc」フィールドに追加するとき、「inputObj is null」という JavaScript エラーメッセージが表示されます。

このバグは、Mozilla 1.4、Netscape 7.1 でのみ報告されています。

アドレス帳の問題

バグ番号 4995472: アドレス帳名を、defaultps/dictionary-<lang>.xml によってセッションごとにローカライズできない

このバグは、アドレス帳に最初にアクセスする時に、解決されたセッション言語とドメイン固有の defaultps/dictionary-<lang>.xml に基づいてローカライズされた値が割り当てられるために起こります。

また、「アドレス帳オプション」ページに入力した「名前」および「説明」は、「アドレス帳」タブページに表示される「現在のアドレス帳」ドロップダウンリストには表示されません。

バグ番号 5025048: いくつかの GUI がローカライズされておらず、英語のまま表示される

バグ番号 5052474: vlv_paging=true の場合でも、アドレス帳は LDAP VLV コントロールを使用しない

db_config.propertiesvlv_paging=true と設定しても、アドレス帳は LDAP 検索時に Virtual List View コントロールを使用しません。これは、VLV インデックスが設定されている Directory 配備のパフォーマンスに影響する場合があります。


User Management Utility

ここでは、Communications Services の User Management Utility の既知の問題について説明します。

commadmin ユーティリティを LDAP ディレクトリに対してスキーマ 2 互換モードで実行できるようにするには、手動による手順が必要である (5042801)

commadmin を、LDAP ディレクトリ上でスキーマ 2 互換モードで動作させるには、以下に示す手順を手動で実行する必要があります。

回避策
次の 6 つの手順を実行します。

1. 次の ACI を OSI ルートに追加します (ugldapbasedn を使用するユーザーグループのサフィックスに必ず置き換える)。

#
# acis to limit Org Admin Role
#
########################################
# dn:<local.ugldapbasedn>
########################################
dn:<ugldapbasedn>
changetype: modify
add:aci
aci:(target="ldap:///($dn),<ugldapbasedn>")(targetattr="*")
(version 3.0; acl "Organization Admin Role access deny to org node"; deny (write,add,delete) roledn = "ldap:///cn=Organization Admin Role,($dn),<ugldapbasedn>";)

dn:<ugldapbasedn>
changetype: modify
add:aci
aci:(target="ldap:///($dn),<ugldapbasedn>")(targetattr="*") (version 3.0; acl "Organization Admin Role access allow read to org node"; allow (read,search) roledn = "ldap:///cn=Organization Admin Role,($dn),<ugldapbasedn>";)

2. 次の ACI を DC ツリーのルートサフィックスに追加します (dctreebasedn を DC ツリーのルートサフィックスに、ugldapbasedn をユーザーグループのサフィックスに必ず置き換える)。

#
# acis to limit Org Admin Role
#
########################################
# dn:<dctreebasedn>
########################################
dn:<dctreebasedn>
changetype: modify
add:aci
aci:(target="ldap:///($dn),<dctreebasedn>")(targetattr="*")
(version 3.0; acl "Organization Admin Role access deny to dc node";
deny (write,add,delete) roledn = "ldap:///cn=Organization Admin Role,($dn),<ugldapbasedn>";)

dn:<dctreebasedn>
changetype: modify
add:aci
aci:(target="ldap:///($dn),<dctreebasedn>")(targetattr="*")
(version 3.0; acl "Organization Admin Role access allow read to dc node"; allow (read,search) roledn = "ldap:///cn=Organization Admin Role,($dn),<ugldapbasedn>";)

dn:<dctreebasedn>
changetype:modify
add:aci
aci:(target="ldap:///<dctreebasedn>")(targetattr="*")
(version 3.0; acl "S1IS Proxy user rights"; allow (proxy)
userdn = "ldap:///cn=puser,ou=DSAME Users,<ugldapbasedn>";)

dn:<dctreebasedn>
changetype:modify
add:aci
aci:(target="ldap:///<dctreebasedn>")(targetattr="*")
(version 3.0; acl "S1IS special dsame user rights for all under the root suffix"; allow (all) userdn ="ldap:///cn=dsameuser,ou=DSAME Users,<ugldapbasedn>";)

dn:<dctreebasedn>
changetype:modify
add:aci
aci:(target="ldap:///<dctreebasedn>")(targetattr="*")
(version 3.0; acl "S1IS Top-level admin rights";
allow (all) roledn = "ldap:///cn=Top-level Admin Role,<ugldapbasedn>";)

3. AMConfig.properties ファイルの com.iplanet.am.domaincomponent プロパティを、DC ツリーのルートサフィックスに設定します。たとえば、<IS_base_directory>/lib/AMConfig.properties ファイルの次の行を変更します。

変更前
com.iplanet.am.domaincomponent=o=isp
変更後
com.iplanet.am.domaincomponent=o=internet

4. Identity Server で、互換性モードを使用可能にします。Identity Server コンソールの「管理」サービスページで、「ドメインコンポーネントツリーを有効」チェックボックスにチェック (有効) します。

5. 次の例のように、inetdomain オブジェクトクラスをすべての DC Tree ノード (dc=com,o=internet など) に追加します。

/var/mps/serverroot/shared/bin 298% ./ldapmodify -D "cn=Directory Manager" -
w password
dn:dc=com,o=internet
changetype: modify
add: objectclass
objectclass:inetdomain

6. Web コンテナを再起動します。

User Management Utility (commadmin) をバージョン 6 2003Q4 からバージョン 6 2004Q2 にアップグレードする場合、ドメイン管理者がドメインに対するサービスの追加および削除、ドメイン属性の変更ができる (5026945)

ドメイン管理者は、ドメイン属性を変更する権限を持つべきではありません。

このような状況は、User Management Utility (commadmin) をバージョン 6 2003Q4 からバージョン 6 2004Q2 にアップグレードする場合に発生します。commadmin のアップグレードバージョン (Identity Server 6 2004Q2 とバンドルされたもの) を新規にインストールする場合は、config-iscli プログラムを使用して commadmin を設定するときに、適切な usergroup.ldif ファイルが自動的に追加されます。

回避策
ACI を取得して、ドメイン管理者の権限を正しく制限するには、次の手順を実行します。

1. msg_svr_base/lib/config-templates ディレクトリにある usergroup.ldif を開き、テンプレート ldif の ugldapbasedn を、使用するユーザーグループのサフィックスに置き換えます。

2. 編集した usergroup.ldif を LDAP ディレクトリに追加します。

commadmin 設定プロセスがデフォルトの Web コンテナ (Application Server) を検出しない (5015063)

commadmin の設定時に、設定ユーティリティはデフォルトの Web コンテナを検出しません (Identity Server のデフォルトの Web コンテナは Application Server)。その代わりに、設定ユーティリティは Web Server インスタンスディレクトリを要求します。設定の終了時に、設定ユーティリティはユーザーに対して、war ファイルを Identity Server が使用する Web コンテナに手動で配備して、クラスパスを変更するように要求します。

回避策
commadmin を正しく設定するには、Application Server を Web コンテナとして使用して、次の手順を実行します。

1. commadmin の設定時に、Web Server インスタンスディレクトリを要求されたら、Web Server インスタンスディレクトリの代わりに Application Server インスタンスディレクトリを入力します。デフォルトでは、Application Server インスタンスディレクトリは次のディレクトリになっています。

/var/opt/SUNWappserver7/domains/domain1/server1

2. commadmin の設定を完了したあと、Application Server 設定ディレクトリの server.xml ファイルを見つけます。デフォルトでは、server.xml ファイルは次のディレクトリにあります。

/var/opt/SUNWappserver7/domains/domain1/server1/config

server-classpath を検索し、server-classpath に次のパスを追加します。

app-server-root/domains/domain1/server1/applications/j2ee-modules/commcli_1/WEB-INF/classes

3. war ファイルを次のように配備します。

cd /opt/SUNWappserver7/bin

./asadmin deploy --user "admin user name" --password "admin user password"
--host hostname --port 4848 --name commcli --contextroot
commcli /opt/SUNWcomm/lib/jars/commcli-server.war

4. Application Server を次のように再起動します。

cd /var/opt/SUNWappserver7/domains/domain1/server1/bin
./stopserv ; ./startserv

config-wbsvr 作業の実行中にcommadmin の設定に失敗する (5011077)

まれに、commadmin の設定中 (Messaging Server のインストールおよび設定後) に config-wbsvr 作業が失敗することがあります。

回避策
commadmin の設定前に Portal Server をインストールしないでください。commadmin の設定が完了してから Portal Server をインストールしてください。

ASCII 以外のグループを変更できない (4934768)

ASCII 以外の文字を含むグループ名でグループを作成した場合、commadmin group modify コマンドではそのグループを変更できません。

たとえば、commadmin group create コマンドで -G オプションを指定して ASCII 以外の文字 XYZ を含むグループを指定した場合、グループの LDAP エントリに XYZ の電子メールアドレスが自動的に追加されます。ASCII 以外の文字は電子メールアドレスに使用できないため、commadmin group modfiy によるグループの変更は失敗します。

回避策:
グループの作成時に -E email オプションを使用します。このオプションは、グループの電子メールアドレスを指定します。たとえば、次のように入力します。commadmin group create -D admin -w password -d siroe.com -G XYZ -S mail ¥ -E testgroup@siroe.com.

複数の -f オプションを指定してグループを作成した場合に、1 つの属性のみが追加される (4931958)

commadmin group create コマンドで、動的なグループの作成に複数の -f オプションを指定した場合、最後の -f オプションで指定した値のみが LDAP エントリに追加されます。その他の値は追加されません。

回避策:
commadmin group create コマンドを使用する際は、-f オプションを複数回指定しないでください。

-M オプションを group modify コマンドに渡しても、外部のメンバーをグループに追加またはグループから削除できない (4930618 の影響)

commadmin group modify コマンドを -M オプションとともに使用して、外部のグループメンバーをグループに追加したりグループから削除したりすることはできません。

回避策:
-A オプションを使用して、属性名 mgrpRFC822MailMember とその値を group modify コマンドに渡します。次に例を示します。

./commadmin group modify -D admin -w password -G Group1 -A +mgrpRFC822MailMember:usr100@iplanet.com

./commadmin group modify -D admin -w password -G Group1 -A
¥¥-mgrpRFC822MailMember:usr100@sun.com


Connector for Microsoft Outlook

ここでは、製品マニュアルに含まれず、Connector for Microsoft Outlook のリリースノートにも記載されていない最新情報を提供します。

「Shared Calendar LDAP Lookup Configuration」というヘッダーの下の、プロキシ認証のための calmaster ACI 設定方法の例は古いものです。

次の例は、ルートサフィックス (ノード) の正しい ACI を示しています。

dn:o=usergroup
changetype: modify
add:aci
aci:(targetattr="icscalendar || cn || givenName || sn || uid ||
mail")(targetfilter=(objectClass=icscalendaruser))(version 3.0; acl
"Allow calendar administrators to proxy -
product=ics,class=admin,num=2,version=1"; allow (proxy) groupdn =
"ldap:///cn=Calendar Administrators,ou=Groups,o=usergroup";)

ドメイン basedn ノードの場合、次の例が正しい ACI を示しています。

dn:o=sesta.com,o=usergroup
changetype: modify
add:aci
aci:(targetattr="icscalendar || cn || givenName || sn || uid || mail")(targetfilter=(objectClass=icscalendaruser))(version 3.0; acl "Allow calendar users to read and search other users - product=ics,class=admin,num=3,version=1"; allow (search,read) userdn = "ldap:///uid=*, ou=People, o=sesta.com, o=usergroup";)

ドメインがない場合は、dn: 行の o=sesta.com を削除して、ルートサフィックス自体にこの ACI を追加します。

Calendar Server 設定プログラム csconfigurator.sh がこれらの ACI を追加します。Java Enterprise System Release 1 からアップグレードする場合は、設定プログラムを再び実行してこれらの更新された ACI を取得する必要があります。


問題の報告とフィードバックの方法

Sun Java System Calendar Server で問題が発生した場合は、次のいずれかの方法でご購入先のカスタマサポートに連絡してください。

最善の問題解決のため、サポートに連絡する際は次の情報を提供してください。

問題の報告を支援するため、Sun では capture_environment.pl ツールを提供しています。これは、ics.conf ファイル、ログファイル、カレンダデータベースファイル、プラットフォーム情報、コアファイル (使用可能な場合) など、現在の Calendar Server 環境を取り込むための Perl スクリプトです。これらのファイルは、Calendar Server の開発で問題のデバッグを行うのに役立ちます。

capture_environment.pl ツールを実行するには、次の手順に従います。

  1. 必要に応じて、カスタマサポートから capture_environment.pl ツールをダウンロードします。
  2. 必要に応じて、Perl をインストールしてパスに追加します (Perl をインストールできない場合は、使用する Calendar Server 環境のスナップショットを手動で作成する方法が記載されている capture_environment.pl ファイルの手順を参照)。
  3. root としてログインします (または root になる)。
  4. capture_environment.pl ツールを実行します。このツールは、ファイルをarchive_directory という名前のディレクトリにコピーします。UNIX システムでは、すべてのファイルが tar_file という名前の tar ファイルに格納されます。ただし、Windows 2000 システムでは、archive_directory 内のファイルを手動で Zip ファイルに追加する必要があります。
  5. tar_file または Zip ファイルをカスタマサポートに送信します。


コメントの送付先

Sun では、常にマニュアルの向上を心がけ、ユーザーの皆様のご意見、ご提案をお待ちしております。ご意見等は、電子メールにて Sun の次の URL にお送りください。

http://www.sun.com/hwdocs/feedback

電子メールの「件名」にマニュアルの Part No. (817-7082) とマニュアルタイトル (Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 リリースノート) をご記入ください。


Sun が提供しているその他のリソース

次のインターネットアドレスには、Sun Java System に関する役立つ情報が掲載されています。


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