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Sun Java System Instant Messaging 6 2004Q2 管理ガイド 

第 3 章
Instant Messenger の管理

この章では、以下のような各節で Instant Messenger のカスタマイズ方法と管理方法について説明します。


Sun Java System Instant Messenger の設定

Sun Java System Instant Messenger を設定および起動する方法としては、次の 2 つがあります。

Java Web Start を使用する方法     この設定では、Sun Java System Instant Messenger は、Java Web Start からアプリケーションとして起動されます。Sun Java System Instant Messenger がいったん起動すると、ブラウザは必要なくなります。

Java Plug-in を使用する方法     この設定では、Sun Java System Instant Messenger は Java アプレットとして実行されます。Instant Messenger のセッションを有効に保つには、アプレットが起動したブラウザウィンドウを開いたままにしておく必要があります。このウィンドウを使ってほかの URL に移動することはできません。

Sun Java System Instant Messenger を利用可能にする Java ソフトウェアの設定方法の詳細については、『Instant Messaging 6.1 インストールガイド』を参照してください。


Instant Messenger の起動

Sun Java System Instant Messenger を起動するには、次のいずれかを使用します。

Sun Java System Instant Messenger を起動するには

Instant Messenger を起動するには、次の URL を使います。

http://webserver:webserverport/subdirectory/filename

この URL の構成要素は、次のとおりです。

webserver

Instant Messenger リソースがインストールされている Web サーバーの名前を指定します。

webserverport

(省略可能) Web サーバーのポートを指定します。デフォルト値は 80 です。

subdirectory

(省略可能) クライアントファイルのインストール先ディレクトリを指定します。インストール時にデフォルトの web-server-resource-directory を選択した場合、クライアントファイルの格納先サブディレクトリを指定する必要はありません。

filename

使用する Sun Java System Instant Messenger ファイルを指定します。指定できるのは、次のいずれかです。

index.html : このファイルは製品に付属しています。このファイルには、Instant Messenger の Java Web Start 版へのリンクと Java Plug-in 版へのリンクの両方が含まれています。

im.jnlp : Sun Java System Instant Messenger の Java Web Start 版のみを起動する jnlp ファイル

im.html : Sun Java System Instant Messenger の Java Plug-in 版のみを起動するページ

また、次のことも実行できます。


Web サーバーに関する問題の解決

この節では、Web サーバーに関する問題について説明します。その内容は、LDAP 配備に対して適用可能です。また、Sun Java System Instant Messenger が、Portal Server ホスト上ではなく別の Web サーバー上にインストールされているようなポータル配備に対しても、適用可能です。

コードベースの変更

web-server-resource ディレクトリと instant-messaging-resource ディレクトリは、同じディレクトリにすることも可能です。しかし、必ずしもそうする必要はありません。実際のサイトで両ディレクトリが同じでない場合、次の中から適切な方法を選び、Web サーバーが Sun Java System Instant Messenger リソースをダウンロードできるようにします。

Web サーバーのポートの変更

Web サーバーがデフォルト (80) 以外のポート上にインストールされている場合、次の変更を行う必要があります。


Sun Java System Instant Messenger のカスタマイズ

Sun Java System Instant Messenger は、カスタマイズ可能です。個々の組織の要求に応じて、HTML ファイルや JNLP ファイルをカスタマイズできます。

ユーザー要件に応じて Instant Messenger をカスタマイズする方法としては、次のものがあります。

この節では、Sun Java System Instant Messenger をカスタマイズする目的で変更可能な Instant Messaging Server ファイルについて説明します。カスタマイズ可能なファイルはすべて、html ディレクトリに格納されます。たとえば、Solaris の場合、HTML ファイルは instant-messaging-resource ディレクトリ内に格納されます。


Instant Messenger のリソースファイル

Instant Messenger のリソースファイルは、「instant-messaging-resource ディレクトリ」と呼ばれるディレクトリ内に格納されます。このディレクトリは、単に「リソースディレクトリ」と呼ばれることもあります。

表 3-1 に、instant-messaging-resource ディレクトリ内の Sun Java System Instant Messenger ファイルの一覧を示します。また、この表には、それらのファイルの説明とカスタマイズ情報も含まれています。instant-messaging-resource ディレクトリ内には、ディレクトリパス内で一般的に「lang」と表現されるロケール別サブディレクトリが存在しています。実際には、en_USjpfr_FR といった、各言語の略語として表現されます。

表 3-1 Sun Java System Instant Messenger ファイル 

ファイル

説明

カスタマイズ可能か

lang/im.html

Java Plug-in 版の Sun Java System Instant Messenger を起動するための初期ページ

可能

im.html.template

im.html のテンプレート版

不可能。このファイルは、インストールプログラムによる im.html ファイル生成時に使用される

imdesktop.jar

im.html ファイルまたは im.jnlp ファイルによってダウンロードされるクライアント jar ファイル

不可能

lang/im.jnlp

Java Web Start 版の Sun Java System Instant Messenger を起動するための jnlp ファイル

可能

im.jnlp.template

im.jnlp のテンプレート版

不可能

imjni.jar

im.html または im.jnlp によってダウンロードされるクライアント jar ファイル

不可能

messenger.jar

im.html または im.jnlp によってダウンロードされるメインクライアント jar ファイル

不可能

icalendar.jar

カレンダーリマインダの処理時に使用される icalendar パーサ

不可能

imnet.jar

im.html または im.jnlp によってダウンロードされるクライアント jar ファイル

不可能

lang/imbrand.jar

このファイルには、カスタマイズ可能なプロパティ、スタイルシート、イメージ、音声の各ファイルが含まれている

可能

lang/imssl.html

Java Plug-in 版の Sun Java System Instant Messenger を起動するための初期ページ。クライアントとマルチプレクサ間で SSL を実行する場合に使用される

可能

imssl.html.template

imssl.html のテンプレート版

不可能

lang/imssl.jnlp

Java Web Start 版の Sun Java System Instant Messenger を起動するためのファイル。このファイルは、クライアントとマルチプレクサ間で SSL を実行する場合に使用される

可能

imssl.jnlp.template

imssl.jnlp ファイルのテンプレート版

不可能

jnlpLaunch.jsp

このファイルを使うと、Sun Java System Identity Server にすでにログオンしているエンドユーザーが、シングルサインオンと Java Web Start による Sun Java System Instant Messenger の起動を行える

可能

pluginLaunch.jsp

このファイルを使うと、Sun Java System Identity Server にすでにログオンしているエンドユーザーが、シングルサインオンと Java Plug-in による Sun Java System Instant Messenger の起動を行える

可能

index.html

LDAP 配備用のスプラッシュ (初期) ページ。im.htmlim.jnlp へのリンクが含まれているほか、windows.htmsolaris.htm、および quickref.htm へのマニュアルリンクも含まれている。このページはサイトの要件に応じてカスタマイズ可能

可能

index.html.template

index.html のテンプレート版

不可能

lang/imhelp/SunONE.jpg

quickref.htmsolaris.htm、および windows.htm によって使用されるイメージ

置換可能

javaws_not_installed.html

Java Web Start を使って Sun Java System Instant Messenger を起動しようとしたエンドユーザーのシステム上に、Java Web Start がインストールされていなかった場合に表示されるページ

可能

quickref.html

solaris.html

windows.html

lang/imhelp/ 内に格納されたこれらのファイルには、Sun Java System Instant Messenger の入門レベルのマニュアルが含まれている

可能

lang/imhelp

Instant Messenger のオンラインヘルプディレクトリ

不可能

icalendar.jar

この jar ファイルには、カレンダー通知の表示に使用されるファイルが含まれている

不可能

index.html ファイルと im.html ファイルのカスタマイズ (LDAP 単独配備)

Instant Messenger では、index.html ファイルと im.html ファイルの「静的な」部分を変更することで、完全にカスタマイズされたユーザーインタフェースを実現できます。これらの HTML ファイルには、テキストと、それらのテキストの書式や処理方法を記述したマークアップの両方が含まれています。マークアップは一連のタグを使って実装されており、それらのタグは、ヘッダ、インデント、フォントサイズ、およびフォントスタイルに対する書式を指定しています。

変更可能なページ要素のいくつかを、次に示します。

index.html ファイルは、Sun Java System Instant Messenger のアプレットと Java Web Start アプリケーションの両方を起動します。Sun Java System Instant Messenger アプレットを実行する場合は、im.html ファイルを変更してください。im.html ファイルは、index.html から呼び出され、Instant Messenger のアプレットを起動します。im.html ファイルは、インストール時に生成されます。また、このファイルには、マルチプレクサを参照するアプレット引数が含まれています。


im.html ファイル内の引数「<PARAM NAME="server" VALUE="servername">」は、Instant Messaging のマルチプレクサとそのポートを表しています。iim_mux.listenport パラメータのデフォルト値を変更した場合、値 servernamehost.domain:port に変更する必要があります。


Sun Java System Identity Server SSO による Instant Messenger の起動

Sun Java System Instant Messenger クライアントを Sun Java System Identity Server によるシングルサインオンを使って起動するには、jnlpLaunch.jsp および pluginLaunch.jsp を使用します。これらのファイルは、リソースディレクトリ内に格納されています。Instant Messaging Server を起動するには、ブラウザに次のように入力します。

intant-messaging-codebase/jnlpLaunch.jsp?server=multiplexor-hostname:multiplexor-port

または

intant-messaging-codebase/pluginLaunch.jsp?server=www.example.com:49909

ここで、

intant-messaging-codebase は、Instant Messenger リソースのダウンロード元のコードベースです。例 : http://www.example.com

multiplexor-hostname は、マルチプレクサの名前です。例 : www.example.com

multiplexor-port は、マルチプレクサのポート番号です。例 : 49909

Java Web Start を使って Instant Messenger を起動する場合、jnlpLaunch.jsp を使用します。

Java Plug-in を使って Instant Messenger を起動する場合、pluginLaunch.jsp を使用します。


  • jnlpLaunch.jsp ファイルと pluginLaunch.jsp ファイルは、サーバーの引数を必要とします。
  • jnlpLaunch.jsp ファイルと pluginLaunch.jsp ファイルは、im.jnlp ファイル、im.html ファイルと同様にカスタマイズできます。

アプリケーションのカスタマイズ (Java Web Start)

Java Web Start を使って Sun Java System Instant Messenger を実行する場合、im.jnlpimres.jnlpimbrand.jar の各ファイルを変更することで、そのユーザーインタフェースをカスタマイズできます。これらの HTML ファイルに対してどのような変更が行えるのかを、以下に示します。

imbrand.jar の内容一覧

表 3-3 は、imbrand.jar ファイル内のファイルとその説明を、一覧にまとめたものです。imbrand.jar ファイル内に含まれているイメージファイルと音声ファイルを使えば、Sun Java System Instant Messenger の外観をカスタマイズできます。

表 3-3 imbrand.jar ファイルの内容一覧 

ファイル名

説明

Angry_16.gif

怒りを視覚的に表現するための顔文字

Devil_16.gif

悪魔の感情を視覚的に表現するための顔文字

Laugh_16.gif

笑いを視覚的に表現するための顔文字

Angel_16.gif

天使のような感情を視覚的に表現するための顔文字

Smiley_16.gif

微笑を視覚的に表現するための顔文字

Love_16.gif

愛情を視覚的に表現するための顔文字

Grin_16.gif

ニッとした笑いを視覚的に表現するための顔文字

Wink_16.gif

ウインクを視覚的に表現するための顔文字

Sad_16.gif

悲しみを視覚的に表現するための顔文字

Suprise_16.gif

驚きを視覚的に表現するための顔文字

Away_13.gif

「ステータスを変更」メニューに表示される、不在ステータス用のアイコン

Online_13.gif

「ステータスを変更」メニューに表示される、オンラインステータス用のアイコン

Offline_13.gif

エンドユーザーが不在であるか接続されていない場合に「ステータスを変更」メニューに表示されるアイコン

Idle_13.gif

ステータスバーと連絡先一覧に表示される、アイドルステータス用のアイコン

Forwarded_13.gif

アラートを電子メールに転送するように設定されているオフラインのエンドユーザーに対して表示されるアイコン。このアイコンは連絡先一覧で表示される

Away_24.gif

ステータスバーに表示される、不在ステータス用のアイコン

Online_24.gif

ステータスバーに表示される、オンラインステータス用のアイコン

Offline_24.gif

ステータスバーに表示される、オフラインステータス用のアイコン

tray_icon.ico

タスクバーに表示される Instant Messenger アイコン

app_icon.gif

Instant Messenger のアプリケーションアイコン

logon_splash.gif

「ログイン」ボックスと「バージョン情報」ボックスに表示されるロゴ

alert.wav

エンドユーザーがアラートを受信する際のサウンド

away.wav

エンドユーザーがステータスを不在に変更する際のサウンド

soundon.wav

エンドユーザーが Instant Messenger にログオンする際のサウンド

soundoff.wav

エンドユーザーが Instant Messenger を終了する際のサウンド

send.wav

エンドユーザーがインスタントメッセージを送信する際のサウンド

receive.wav

エンドユーザーがインスタントメッセージを受信する際のサウンド

Instant Messenger の外観のカスタマイズ

imbrand.jar ファイルには、Instant Messenger のルック&フィールを制御するすべてのイメージとプロパティが含まれています。Instant Messenger の外観をカスタマイズするには、imbrand.jar ファイル内のイメージとプロパティを変更します。

Instant Messenger の外観をカスタマイズするには、次の手順を実行します。

  1. imbrand.jar ファイルを任意の作業用ディレクトリにコピーし、そのディレクトリに移動します。たとえば、次のように入力します。
  2. cp instant-messaging-resource-directory/lang/imbrand.jar working_directory

  3. imbrand.jar ファイルを解凍します。
  4. jar xf imbrand.jar

    このコマンドを実行すると、ディレクトリツリーが作成され、そこにリソースファイルがコピーされます。この jar ファイル内の個々のファイルを変更する場合、このディレクトリ構造を保守する必要があります。

  5. 変更された .gif ファイルと .au ファイルを imbrand.jar ファイルに反映します。
  6. jar cf imbrand.jar.

  7. その imbrand.jar ファイルをリソースディレクトリにコピーします。たとえば、次のように入力します。
  8. cp imbrand.jar instant-messaging-resource-directory/lang/


    複数のロケールがサポートされている場合、Instant Messenger の外観のカスタマイズ手順を、それらのロケールごとに実行する必要があります。


ユーザー名表示のカスタマイズ

ツールヒントと検索結果におけるユーザー名表示をカスタマイズできます。

検索結果におけるユーザー名表示のカスタマイズ

まったく同じ氏名を持つエンドユーザーが 2 人いた場合、どちらのエンドユーザーを連絡先一覧に追加すればよいか、判断がつきません。Instant Messenger のユーザー検索結果内に、追加情報が表示されるようにカスタマイズすることが可能です。ユーザーの検索結果内に追加情報を表示するには、imbrand.jar ファイル内の brand.properties ファイルに、dialogs.searchresults.format 属性を追加する必要があります。なお、このファイルは次の場所にあります。

com/sun/im/desktop/brand/

imbrand.jar の変更方法の詳細については、「アプリケーションのカスタマイズ (Java Web Start)」を参照してください。

ユーザーの検索結果内に追加情報を表示するには、dialogs.searchresults.format 属性の値として、ほかの LDAP 属性を追加します。

LDAP 属性は次の形式で指定します。

${attr:attribute-name}

次の例は、dialogs.searchresults.format 属性に指定された LDAP 属性を示したものです。

dialogs.searchresults.format=(${attr:title})

LDAP ユーザーエントリに含まれる任意の属性を使用するには、それらのカスタム属性のリストを、サーバー設定ファイル iim.conf 内に指定する必要があります。それらのカスタム属性は、属性 iim_ldap.userattributes の値として指定する必要があります。

カスタム属性リストが設定された iim_ldap.userattributes の例を、次に示します。

iim_ldap.userattributes=title,department,telephonenumber

ツールヒントにおけるユーザー名表示のカスタマイズ

Instant Messenger の連絡先ツールヒント内に、追加情報が表示されるようにカスタマイズすることが可能です。

たとえば、ある連絡先の上にマウスを置くと、その連絡先の電話番号が表示されるようにするには、次の手順を実行します。

  1. 次のディレクトリに移動します。
  2. com/sun/im/client/

  3. brand.properties ファイルを開きます。
  4. そのファイル内に contact.tooltip.format.html 属性を追加します。
  5. ファイルへの変更を保存します。
  6. 次のディレクトリに移動します。
  7. cd instant-messaging-resource-directory

  8. imbrand.jar ファイルの HTML コード内で、contact.tooltip.format.html 属性を追加し、さらにその値として telephonenumber 属性を追加します。
  9. contact.tooltip.format.html=mailto: ${attr:attribute-name} ${attr:attribute-name}

imbrand.jar ファイルのカスタマイズ方法の詳細については、「アプリケーションのカスタマイズ (Java Web Start)」を参照してください。


会議室とニュースチャネルの管理

以下に列挙したのは、Sun Java System Instant Messenger で実行可能な、会議室とニュースチャネルに関する管理作業です。これらの作業の実施手順の詳細については、Sun Java System Instant Messenger のオンラインヘルプを参照してください。

会議室およびニュースチャネルの作成権限のエンドユーザーへの付与

管理者は、エンドユーザーの会議室とニュースチャネルを作成できます。エンドユーザーでも、適切な権限を持っていれば、作成可能です。会議室とニュースチャネルの作成権限をエンドユーザーに付与するためのポリシーを追加する方法の詳細については、第 4 章「Instant Messaging ポリシーおよび Presence ポリシーの管理」を参照してください。デフォルトで会議室またはニュースチャネルを作成するエンドユーザーは、会議室またはニュースチャネルの管理を可能にする管理アクセス権限を持っています。エンドユーザーの権限管理の詳細については、「エンドユーザーの権限の管理」を参照してください。


Instant Messenger のプロキシ設定の変更

Sun Java System Instant Messaging のメッセージには、埋め込み URL が含まれることがあります (例: http://stocks.yahoo.com?id=sunw)。プロキシサーバーを使用する場合、そのような埋め込み URL を解決できるように、Java Web Start 設定内の Instant Messenger のプロキシ設定を変更する必要があります。

この問題が発生する可能性があるのは、組織内にファイアウォールが存在しており、クライアントホストからインターネットへの接続がプロキシサーバー経由で行われるようになっているが、Java Web Start のプロキシ設定が正しくない場合です。

Instant Messenger のプロキシ設定を変更するには

Java Web Start は、システムまたはデフォルトのブラウザに照会することで、プロキシ設定を自動的に行います。ただし、プロキシ設定が JavaScript ファイルによって実行される場合、Java Web Start はそれらの設定を自動的に行えません。

プロキシ設定を手動で行うには、次の手順を実行します。

  1. Java Web Start を起動します。
  2. 「ファイル」メニューから「設定」を選択します。
  3. 「設定」ダイアログボックスで「手動」オプションを選択します。
  4. 次の詳細情報を入力します。
  5. HTTP プロキシ: プロキシサーバーの名前または IP アドレスを入力します。

    HTTP ポート: プロキシサーバーのポート番号を入力します。

    プロキシなし: プロキシサーバーを経由せずに直接接続可能な任意のドメインの名前を入力します。ホスト名が複数ある場合は、コンマで区切ります。

  6. 「了解」をクリックしてプロキシ設定を保存します。


Instant Messenger 公開機能セットの制御

管理者は、Instant Messenger の公開機能セットを制御できます。それには、アプレット記述子ファイル内の Instant Messaging アプレットパラメータを設定します。

表 3-4 に、アプレット記述子ファイル内の Instant Messenger アプレットパラメータを示します。また、この表には、これらのパラメータの説明とデフォルト値も含まれています。

表 3-4 Instant Messenger のアプレットパラメータ 

パラメータ

デフォルト値

説明

server

127.0.0.1

Instant Messaging Server のホストとポート

debug

FALSE

このパラメータが true に設定された場合、アプレットは、実行されたすべてのタスクを Java コンソール上に記録する

uid

 

このパラメータは SSO 時に使用される

token

 

このパラメータには SSO トークンが含まれ、自動ログオンに使用される

secure

FALSE

SRA モードで実行するように、Instant Messenger に指示する。セキュリティインジケータが表示される

usessl

FALSE

サーバーへの接続時に SSL を使用するように、Instant Messenger に指示する

allow_alert_only

FALSE

連絡先一覧とニュースチャネルをエンドユーザーに表示しないように、Instant Messenger に指示する

このパラメータは、CHAT 様式と POPUP 様式で使用される

allow_file_transfer

TRUE

ファイルの添付と転送を可能にする

enable_moderator

TRUE

true に設定された場合、モデレート会議機能が有効になる

messenger_bean

 

このパラメータには、使用するメッセンジャ Bean のリストが含まれる。複数のファクトリクラス名を入力できるが、その際、各クラス名の間はコンマで区切る

domain

Null

このパラメータは、マルチドメインの Sun Java System Identity Server 配備で使用される。このパラメータの値は、このエンドユーザーが所属する組織の論理ドメイン名でなければならない

gateway_url

Null

このパラメータには、ポータル SRA のゲートウェイコンポーネントの URL が含まれる


エンドユーザーのシステム上に格納される Instant Messenger データ

Instant Messenger は、限られた量の自動ログイン関連情報を、エンドユーザーのシステム上にキャッシュします。この情報は次の場所に格納できます。

home-directory/.sunmsgr

home-directory は、エンドユーザーのホームディレクトリです。エンドユーザーのホームディレクトリは、Java システムプロパティ内の user.home パラメータから取得できます。

表 3-5 に、キャッシュデータが格納されるディレクトリおよびファイルを示します。また、この表には、それらのファイルおよびディレクトリの説明も含まれています。

表 3-5 キャッシュデータが格納されるディレクトリおよびファイル 

ファイル名 / ディレクトリ名

種類

説明

.sunmsgr/messenger.properties

ファイル

自動ログオンプロパティが格納されるファイル

.sunmsgr/<user_domain>/

ディレクトリ

特定の {ログイン名, ドメイン名} の組み合わせに関するデータが格納されるディレクトリ

.sunmsgr/<user_domain>/messenger.properties

ファイル

このファイルには、特定の <user_domain> に関する自動ログオンオプションが格納される。このファイルは使用されない

.sunmsgr/<user_domain>/messages/

ディレクトリ

このディレクトリには、キャッシュメッセージが格納される。このディレクトリは使用されない

表 3-6 に、Instant Messaging の自動ログオンプロパティを示します。また、この表には、これらのプロパティの説明とデフォルト値も含まれています。

表 3-6 自動ログオンプロパティ 

パラメータ

デフォルト値

説明

net.nms

127.0.0.1

Instant Messaging Server のホスト名とポート

net.nsm[n]

(数字 n は、複数のエントリを区別するために使用される)

 

セカンダリサーバーのホスト名とポート番号

net.user

 

デフォルトのユーザー ID

net.pass

 

自動ログオンを可能にするエンコードされたユーザーパスワード



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