スケーラビリティー要件を決定するためのシステムの成長予測には、実行できない可能性のある予測、見積もり、推測なども含まれます。スケーラブルなシステムの要件を決定する際の鍵は、次の 3 つです。
高パフォーマンス設計の戦略: パフォーマンス要件を指定する際に、時間の経過とともに増す可能性のある負荷を処理できるだけの潜在処理能力を盛り込みます。また、予算の制約の範囲内で最大の可用性を設計します。この戦略を採用することで、成長を吸収し、システムの規模を柔軟に拡張するための効果的なマイルストーンを設定できます。
段階的な配備: 段階的な配備は、リソースの追加予定を立てる上で役立ちます。システムの規模拡大について明確な目標を設定します。通常、達成期限は、スケーラビリティーの評価を行う特定の日を考慮した、負荷に基づいた要件です。
広範なパフォーマンス監視: パフォーマンスの監視は、システムへのリソースの追加時期を決定する上で役立ちます。パフォーマンス監視要件により、保守やアップグレードを担当するオペレータおよび管理者にガイドラインを示すことができます。
次の表は、スケーラビリティー要件を決定する上で考慮が必要な要因を示しています。
表 3–5 スケーラビリティー要因