アプリケーションサーバーインスタンスは、アプリケーション開発の基礎を形成します。各インスタンスは 1 つのドメインに属し、それぞれに固有のディレクトリ構造、設定、および配備されたアプリケーションが含まれます。各サーバーインスタンスには、J2EE プラットフォームの Web および EJB コンテナも含まれます。新しいサーバーインスタンスには必ず、インスタンスが置かれるマシンを定義するノードエージェント名に対する参照が含まれる必要があります。
作成可能なサーバーインスタンスには、次の 3 つのタイプがあります。個々のサーバーインスタンスは 1 つのタイプのみに該当します。
スタンドアロンサーバーインスタンスの場合、設定はほかのサーバーインスタンスやクラスタとは共有されません。
共有サーバーインスタンスの場合、設定はほかのインスタンスやクラスタと共有されます。
クラスタ化されたサーバーインスタンスの場合、設定はクラスタ内のほかのインスタンスと共有されます。
クラスタは、アプリケーション、リソース、および設定情報の同じセットを共有するサーバーインスタンスの集まりです。1 つのサーバーインスタンスは 1 つのクラスタにのみ属することが可能です。特に注目すべき点は、クラスタを使用すると、複数のマシン間で負荷が分散されることによってロードバランスが容易になり、インスタンスレベルのフェイルオーバーによって高可用性を実現できることです。
図 1–2 は、アプリケーションサーバーインスタンスの詳細を示しています。アプリケーションサーバーインスタンスは、Application Server Enterprise Edition のクラスタリング、ロードバランス、セッションの持続性といった各機能の基本を構成するものです。