MMP 仮想ドメインはサーバーの IP アドレスに関連付けられている一連の構成設定です。この機能の主な用途は、サーバー IP アドレスごとに個別のデフォルトドメインを提供することです。
ユーザーは、省略形のユーザー ID または完全指定のユーザー ID (user@domain という形式) を使用して、MMP に認証を求めることができます。省略形のユーザー ID が提示されると、MMP は指定があれば DefaultDomain 設定を行います。その結果、複数のホストしているドメインをサポートするサイトでは、サーバー IP アドレスと MMP 仮想ドメインにそれぞれのホストしているドメインを関連付けるだけで、省略形のユーザー ID を使用できるようになります。
特定のホストしているドメインのユーザーサブツリーを検索する場合は、そのドメインの LDAP ドメインツリーエントリで inetDomainBaseDN DN 属性を使用する方法をお勧めします。バックエンドメールストアサーバーでも LDAP のユーザーを検索する必要があり、さらに仮想ドメインがサポートされないため、MMP で LdapUrl を設定するのは適していません。
Sun LDAP Schema 2 が有効になると (『Sun Java Enterprise System 2005Q4 Installation Guide for UNIX』および『Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 Schema Reference』を参照)、特定のドメインのユーザーサブツリーは、そのドメインの組織ノードの下のサブツリーにあるすべてのユーザーになります。
仮想ドメインを有効にするには、インスタンスディレクトリで ImapProxyAService.cfg、PopProxyAService.cfg、または SmtpProxyAService.cfg の各ファイルを編集し、VirtualDomainFile 設定で仮想ドメインマッピングファイルへの絶対パスを指定します。
仮想ドメインファイルの各エントリには、次の構文を使用します。
vdmap name IPaddrname:parameter value
name は IP アドレスと設定パラメータを関連付けるためだけに使用するので任意の名前を使用できます。IPaddr はドットで 4 つに区切られた形式で、parameter と value のペアによって仮想ドメインを構成します。仮想ドメインの設定パラメータ値を設定すると、その値はグローバルな設定パラメータ値よりも優先されます。
仮想ドメインに指定できる設定パラメータは次のとおりです。
AuthCacheSize および AuthCacheSizeTTL AuthService BindDN および BindPass CertMap ClientLookup CRAMs DefaultDomain DomainDelim HostedDomains LdapCacheSize および LdapCacheTTL LdapURL MailHostAttrs PreAuth ReplayFormat RestrictPlainPasswords StoreAdmin および StoreAdminPass SearchFormat TCPAccess TCPAccessAttr |
LdapURL が正しく設定されていない場合、BindDN、BindPass、LdapCacheSize、および LdapCacheTTL の設定は無視されます。
設定パラメータの詳細については、『Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 Administration Reference』を参照してください。