Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

VRFY コマンドのサポート

キーワード: domainvrfylocalvrfyvrfyallowvrfydefaultvrfyhide

VRFY コマンドは、SMTP クライアントが特定のユーザー名に宛てられたメールが存在するかどうかを確認するよう SMTP サーバーに要求するためのコマンドです。VRFY コマンドは、RFC 821 で定義されています。

サーバーは、ユーザーがローカルであるかどうか、メールが転送されるかどうかなどの情報を返します。250 という応答はユーザー名がローカルであることを意味し、251 はローカルではないがメッセージの転送は可能であることを意味します。サーバーの応答には、メールボックス名が含まれます。

VRFY コマンドを送信する

通常の環境では、SMTP ダイアログの一部として VRFY コマンドを発行する必要はありません。SMTP RCPT TO コマンドに VRFY コマンドと同じ効果があり、必要に応じて適切なエラーを返すためです。ただし、サーバーの中には RCPT TO コマンドを受け取った場合にはコマンドが指定するアドレスをいったん受理してからバウンスし、VRFY コマンドを受け取った場合はより広範なチェックを実行するものもあります。

デフォルト設定では novrfy キーワードが有効になっているため、MTA は VRFY コマンドを発行しません。

MTA が SMTP VRFY コマンドを発行するように指定するには、チャネル定義に domainvrfy または localvrfy キーワードを挿入します。domainvrfy キーワードを使用すると、完全なアドレス (user@host) を引数とする VRFY コマンドが発行されます。localvrfy キーワードを使用すると、アドレスのローカル部分 (user) だけを引数とする VRFY コマンドが発行されます。

VRFY コマンドに応答する

vrfyallowvrfydefault、および vrfyhide キーワードは、送信側の SMTP クライアントから SMTP VRFY コマンドを出したときの SMTP サーバーの応答を制御します。

MTA が詳細な情報を含む応答を返すように指定するには、vrfyallow キーワードを使用します。HIDE_VERIFY=1 チャネルオプションが指定されていないかぎり、MTA が詳細な情報を含む応答を返すよう指定するには、vrfydefault キーワードを使用します。MTA があいまいな応答を返すよう指定するには、vrfyhide キーワードを使用します。これらのキーワードを使用すると、VRFY コマンドに対する応答をチャネルごとに制御できます。一方、HIDE_VERIFY オプションは、1 つの SMTP サーバーを介して処理されるすべての着信 TCP/IP チャネルに適用されます。