Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

変換チャネル出力オプションを使用するには

変換チャネル出力オプション (表 13–4) は動的な変数で、変換スクリプトから変換チャネルに情報と特定の指示を渡します。たとえば、本文部分の処理中にメッセージをバウンスさせてスクリプトから変換チャネルに指示を出し、返送メッセージに「このメッセージにはウィルスが含まれている」というエラーテキストを追加させることができます。

出力オプションは、指定した変換エントリに OVERRIDE-OPTION-FILE=1 を設定すると開始されます。次に、必要に応じて出力オプションはがスクリプトで設定され、環境変数ファイル OUTPUT_OPTIONS に保存されます。このスクリプトが本文部分の処理を終了すると、変換チャネルは OUTPUT_OPTIONS ファイルからオプションを読み取ります。

OUTPUT_OPTION 変数は、変換チャネルがオプションを読み取るファイル名です。通常、このファイルは実行時の一時ファイルとして、情報を渡すために使用されます。次に、出力オプションを使ってウィルスを送信した差出人にエラーメッセージを返すスクリプトの例を示します。


/usr/local/bin/viro_screen2k $INPUT_FILE   # run the virus screener

if [ $? -eq 1 ]; then
   echo "OUTPUT_DIAGNOSTIC=’Virus found and deleted.’" > $OUTPUT_OPTIONS
   echo "STATUS=178029946" >> $OUTPUT_OPTIONS
else
   cp $INPUT_FILE $OUTPUT_FILE # Message part is OK
fi

            

この例では、$OUTPUT_OPTIONS で定義されたファイルにシステム診断メッセージとステータスコードが追加されます。$OUTPUT_OPTIONS 一時ファイルを読み出すと、次のように表示されます。


OUTPUT_DIAGNOSTIC="Virus found and deleted."
STATUS=178029946

OUTPUT_DIAGNOSTIC='Virus found and deleted’ の行は、メッセージに「Virus found and deleted」というテキストを追加するように変換チャネルに指示していることを表します。

178029946msg_svr_base/include/deprecated/pmdf_err.h にある pmdf_err.h ファイルごとの PMDF__FORCERETURN ステータスです。このステータスコードは、差出人にメッセージをバウンスするように変換チャネルに指示しています。特定の指示の使い方については、「変換チャネル出力を使ってメッセージのバウンス、削除、保留を行うには」を参照してください。

出力オプションのリストを次に示します。

表 13–4 変換チャネル出力オプション

オプション 

説明 

OUTPUT_TYPE

出力メッセージ部分の MIME コンテンツタイプです。 

OUTPUT_SUBTYPE

出力メッセージ部分の MIME コンテンツサブタイプです。 

OUTPUT_DESCRIPTION

出力メッセージ部分の MIME コンテンツの説明です。 

OUTPUT_DIAGNOSTIC

変換チャネルによってメッセージが強制的にバウンスされる場合、差出人に送信するメッセージの一部に含まれるテキストです。 

OUTPUT_DISPOSITION

出力メッセージ部分の MIME content-disposition です。

OUTPUT_ENCODING

MIME content transfer encoding で、出力メッセージ部分で使用されます。

OUTPUT_MODE

変換チャネルが出力メッセージ部分を書き出す際に使用する MIME Mode で、受取人が出力メッセージ部分を読み取る際に使用するモードです。

STATUS

コンバータの終了ステータスです。通常は、変換チャネルの何らかの動作を開始する特殊な指示です。すべての指示のリストは msg_svr_base/include/deprecated/pmdf_err.h を参照してください。