図 15–1 に、次のような LMTP を使用しない 2 層展開でのメッセージ処理を示します。
LMTP を使用しない場合で、ストアシステムの前にリレーを配備した 2 層展開では、受信メッセージの処理は、リレーマシンのディスパッチャーによってピックアップされ、tcp_smtp_server プロセスにハンドオフされた SMTP ポートの接続から始まります。このプロセスでは、受信メッセージに対して次のような処理が行われます。
ディレクトリ内のユーザーを検索する
ユーザーがこの電子メール展開でホストされるドメインに属しているかどうかを判断する
ユーザーがそのドメインで有効なユーザーであるかどうかを判断する
エンベロープアドレスを @mailhost:user@domain という形式に書き換える
メールホストに配信するためにメッセージをキューに入れる
次に、メールメッセージはキューから smtp_client プロセスに引き継がれ、メール ホストに送信されます。メールホスト上では、非常によく似た処理が行われます。SMTP ポートへの接続がディスパッチャーによってピックアップされ、tcp_smtp_server プロセスにハンドオフされます。このプロセスでは、メッセージに対して次のような処理が行われます。
ディレクトリ内のユーザーを検索する
ユーザーがこの電子メール展開でホストされるドメインに属しているかどうかを判断する
ユーザーがそのドメインで有効なユーザーであるかどうかを判断する
メッセージを ims_ms チャネルに送信するためにエンベロープアドレスを書き換える
ストアに配信するためにメッセージをキューに入れる
次に、メールメッセージは ims_ms プロセスに引き継がれ、ストアへの配信が試行されます。ここでは、キューに入れる処理が 2 回実行されています。また各 MTA はそれぞれ LDAP 検索を実行しています。