ログのレベル (優先順位) は、ログのアクティビティーの詳細度を定義します。優先順位レベルが高いほど、詳細度は低くなります。優先順位 (重要度) の高いイベントだけがログに記録されるためです。レベルを下げると、ログは詳細なものとなり、より多くのイベントがログファイルに記録されます。
ログレベルは、 logfile.service.loglevel 設定パラメータを設定することによって、POP、IMAP、HTTP、管理、およびデフォルトのサービスごとに個別に設定できます (「サービスログオプションを定義、設定する」を参照)。また、ログレベルを使用して、ログイベントを検索するときにフィルタリングすることもできます。表 21–4 に、利用可能なレベルを示します。これらのログレベルは、UNIX の syslog 機構で定義されるログレベルのサブセットです。
表 21–4 メッセージストアと管理サービスのログレベル
レベル |
説明 |
---|---|
Critical |
もっとも詳細度の低いログです。メールボックスや実行に必要なライブラリにサーバーがアクセスできない場合など、サーバーに重大な問題や致命的な状態が発生したときに、イベントがログに記録されます。 |
Error |
クライアントまたはほかのサーバーへの接続試行に失敗した場合など、エラー状態が発生したときに、イベントがログに記録されます。 |
Warning |
サーバーがクライアントから送られた通信を解釈できない場合など、警告状態が発生したときに、イベントがログに記録されます。 |
Notice |
ユーザーがログインに失敗したり、セッションが終了したりした場合など、通知 (正常だが重要な状況) が発生したときに、イベントがログに記録されます。これがデフォルトのログレベルです。 |
Information |
ユーザーがログオンやログオフを行なったり、メールボックスを作成したり名前を変更した場合など、重要なアクションが行われたときに、イベントがログに記録されます。 |
Debug |
もっとも詳細度の高いログです。デバッグを行う場合にのみ役立ちます。各プロセスまたはタスク内の個々のステップごとにイベントがログに記録されるため、問題の箇所を正確に突き止めることができます。 |
特定のログレベルを選択すると、そのレベルのイベントとそれ以上のレベル (詳細度の低い) のイベントがログに記録されます。デフォルトのログレベルは、Notice です。
より詳細なログを指定するほど、ログファイルがより多くのディスク容量を占有することになります。ガイドラインについては、「サービスログオプションを定義、設定する」を参照してください。