Messaging Multiplexor (MMP) をインストールします。
手順については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールガイド』を参照してください。
MMP 上で SMTP プロキシを有効にします。
以下の文字列を
msg_svr_base/lib/SmtpProxyAService@25|587
msg_svr_base/config/AService.cfg ファイルの ServiceList オプションに追加します。このオプションは、1 行に記述し、改行を入れないようにします。
MMP をアップグレードすると、MMP 用の既存の 4 つの設定ファイルに対応する 4 つの新しいファイルが作成されます。そのファイルを次に示します。
AService-def.cfg、ImapProxyAService-def.cfg、PopProxyAService-def.cfg、SmtpProxyAService-def.cfg
これらのファイルは、インストーラによって作成されます。docs 内に記述された 4 つの設定ファイルは、インストールプロセスによって作成されず、また影響も受けません。MMP は、起動時に、通常の設定ファイルを検索します。通常の設定ファイルが見つからない場合、MMP は、それぞれの *AService-def.cfg ファイルをコピーして、対応する *AService.cfg という名前を付けます。
各 SMTP リレーサーバー上で、SMTP チャネルオプションファイル tcp_local_option の PROXY_PASSWORD オプションを設定します。
SMTP プロキシは、SMTP サーバーに接続する際に、実際の IP アドレスとその他の接続情報を SMTP サーバーに通知する必要があります。この情報により、SMTP サーバーは、リレーブロッキングやその他のセキュリティーポリシー (POP before SMTP を含む) を適切に適用できるようになります。この操作はセキュリティー上重要な操作であり認証される必要があります。MMP SMTP プロキシと SMTP サーバーの両方で構成されたプロキシパスワードにより、第三者によるこの機能の悪用が確実に防止されます。
次に例を示します。PROXY_PASSWORD=A_Password
MMP が SMTP サーバーに接続するために使用する IP アドレスが INTERNAL_IP マッピングテーブルによって「internal」として扱われていないことを確認します。
INTERNAL_IP マッピングテーブルについては、第 17 章「メールのフィルタリングとアクセス制御」の 「SMTP リレーを追加するには」を参照してください。
POP before SMTP をサポートするように SMTP プロキシを構成します。
msg_svr_base/config/SmtpProxyAService.cfg 設定ファイルを編集します。
次の SMTP プロキシオプションは、IMAP プロキシおよび POP プロキシの同名のオプションとまったく同じように機能します。第 7 章「マルチプレクササービスの設定および管理」を参照してください。また、これらのオプションについては、『Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 Administration Reference』の「Encryption (SSL) Option」を参照してください。
LdapURL、LogDir、LogLevel、BindDN、BindPass、Timeout、Banner、SSLEnable、SSLSecmodFile、SSLCertFile、SSLKeyFile、SSLKeyPasswdFile、SSLCipherSpecs、SSLCertNicknames、SSLCacheDir、SSLPorts、CertMapFile、CertmapDN、ConnLimits、TCPAccess
上記のリストにないその他の MMP オプション (BacksidePort オプションを含む) は、現在のところ SMTP プロキシには適用されません。
次の 5 つのオプションを追加します。
SmtpRelays。このオプションは、スペースで区切られた SMTP リレーサーバーホスト名 (およびオプションのポート) のリストで、ラウンドロビンリレー用に使用されます。これらのリレーサーバーは、XPROXYEHLO 拡張キーワードをサポートしている必要があります。このオプションは必須で、デフォルトはありません。
例: default:SmtpRelays manatee:485 gonzo mothra
SmtpProxyPassword。SMTP リレーサーバー上でソースチャネルの変更を認証するために使用されるパスワードです。このオプションは必須で、デフォルト値はありません。また、SMTP サーバー上の PROXY_PASSWORD オプションと一致している必要があります。
例: default:SmtpProxyPassword A_Password
EhloKeywords。このオプションは、プロキシがクライアントを通過させるために使用する、EHLO 拡張キーワードのリストを提供します。また、デフォルト値のセットも提供します。MMP は、SMTP リレーから返される EHLO のリストから、認識できない EHLO キーワードをすべて削除します。EhloKeywords は、リストから削除されない追加の EHLO キーワードを指定します。デフォルト値は空白ですが、SMTP プロキシは次のキーワードをサポートするので、これらのキーワードをこのオプションで指定する必要はありません。8BITMIME、PIPELINING、DSN、ENHANCEDSTATUSCODES、EXPN、HELP、XLOOP、ETRN、SIZE、STARTTLS、AUTH
次に、使用頻度の少ない「TURN」拡張キーワードを使用するサイトで使用できる指定例を示します。
例: default:EhloKeywords TURN
PopBeforeSmtpKludgeChannel オプション。POP before SMTP で認証される接続で使用する MTA チャネルの名前に設定されます。デフォルトは空で、POP before SMTP を有効にするユーザーに対する通常の設定は tcp_intranet です。SSL のパフォーマンスを最適化するためにこのオプションを指定する必要はありません (「SMTP プロキシを使用した SSL パフォーマンスの最適化方法」を参照)。
例: default:PopBeforeSmtpKludgeChannel tcp_intranet
ClientLookup。このオプションはデフォルトで no に設定されます。yes に設定すると、クライアントの IP アドレスに関する DNS 逆引き検索が無条件に実行されるため、SMTP リレーサーバーで検索を行う必要がなくなります。このオプションは、ホストしているドメインごとに設定できます。
例: default:ClientLookup yes
PopProxyAService.cfg 設定ファイルに PreAuth オプションと AuthServiceTTL オプションを設定します。SSL のパフォーマンスを最適化するためにこのオプションを指定する必要はありません (「SMTP プロキシを使用した SSL パフォーマンスの最適化方法」を参照)。
これらのオプションは、POP 認証後にユーザーがメールの送信を許可される時間を秒単位で指定します。一般的な設定は、900 〜 1800 (15 〜 30 分) です。
例:
default:PreAuth yes default:AuthServiceTTL 900 |
オプションで、MMP が、SMTP リレーからの応答を待つ時間を秒単位で指定することができます。この時間が経過すると MMP はリスト内の次の SMTP リレーを試行します。
デフォルトは 10 (秒) です。SMTP リレーへの接続が失敗すると、MMP は、このフェイルオーバータイムアウトと同じ時間 (分単位) が経過するまで、そのリレーへの接続を試行しません。つまり、フェイルオーバータイムアウトが 10 秒のときに、あるリレーへの接続が失敗したとすると、MMP は、10 分間経過するまでそのリレーを再試行しません。
例: default:FailoverTimeout 10