Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 高可用性 (HA) 管理ガイド

セッション持続性とフェイルオーバーの概要

Application Server は、HTTP セッションデータおよびステートフルセッション Bean (SFSB) セッションデータのフェイルオーバーを通して、高可用性セッション持続性を提供します。フェイルオーバーとは、サーバーインスタンスまたはハードウェアに障害が発生しても、別のサーバーインスタンスが分散セッションを引き継ぐことを意味します。

要件

分散セッションは、次の条件が満たされた場合に、複数の Sun Java System Application Server インスタンスで動作できます。

制限事項

セッションが処理を継続すると、ファイルを開くための参照やネットワーク接続はすべて失われます。アプリケーションは、この制限を念頭においてコード化する必要があります。

フェイルオーバーをサポートする分散セッションには、特定のオブジェクトしかバインドできません。サーブレット 2.4 仕様とは異なり、Sun Java System Application Server は、フェイルオーバーがサポートされていないオブジェクト型が分散セッションにバインドされると IllegalArgumentException をスローしません。

フェイルオーバーをサポートする分散セッションには、次のオブジェクトをバインドできます。

フェイルオーバーをサポートする分散セッションには、次のオブジェクト型をバインドできません。

一般に、これらのオブジェクトに対して、フェイルオーバーは機能しません。ただし、オブジェクトが直列化可能な場合など、フェイルオーバーが機能する場合もあります。

サンプルアプリケーション

次のディレクトリには、セッション持続性を示すサンプルアプリケーションが含まれています。

install_dir/samples/ee-samples/highavailability
install_dir/samples/ee-samples/failover

次のサンプルアプリケーションでは、SFSB セッション持続性がデモンストレーションされます。

install_dir/samples/ee-samples/failover/apps/sfsbfailover